実写洋画『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観る - 関内関外日記

実写洋画『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観る

 

ブレードランナー』の続編。そして実写版『ゴースト・イン・ザ・シェル』。後者はタイミングが悪く、いまさら円盤で観た。

共通して感じたのは、なにかこう、賢くおさまっているな、というところ。真面目だな、というところ。なにやらインチキ臭い日本語の看板ですら、真面目に「インチキ臭さ」を作っているな、と感じてしまう。いい加減さがない、デタラメさがない、ケレン味がない。とはいえ、駄作というラインにはない。そこはクリアしている。そういう印象。そして、そういう映画は少し眠くなる。

スカーレット・ヨハンソンはどうだったのか。人種のなんたらどうのこうのという話もあるが、うーん、まあ、いいかなあというところ。義体のスーツを着ているせいか「メスゴリラ」感はあったが、それはそうとして、うーん。もっと華奢で無機質な完全な美人的な美人がやってもよかったんじゃないのか、という気もする。ちなみに、日本語吹き替えで観たが、そうなると声に比べて見た目が幼い感じもするし、難しいところ。

北野武はなぜ「ビートたけし」名義だったのか。よくわからん。なにかこう、荒巻感はないが、それなりの存在感はあるが、なんか滑舌でそろそろきついところがあるような。バトーは眠らない眼じゃないの、と思ったが、まあそうなって、そうなったところでどうなのかな、というか。

全体を通して言えば、『攻殻機動隊』シリーズに対するリスペクトは充分感じられた、といっていいのかな。あの要素、この要素を入れて、丁寧に作っている。とはいえ、やっぱりもうサイバーパンク(映画『ブレードランナー』)的世界の映像というのも見慣れてしまったし、この映画に新しい魂のようなものを感じることは、残念ながらできなかった。でも、「やっぱり実写化はクソ」とは言えない、そういう宙ぶらりんな印象。なんか突き抜けるワンシーン、それがほしかった。

 

 

 ……よくしらんが、Blu-rayとDVDのセットって需要あるのかしらん。