ここのところの2ヶ月くらいの俺が夜アパートに帰ってなにをしていたかといえば、PS3の『ガンダム無双2』だった。俺は97時間57分かけて、130856機のモビルスーツを撃破した。そして、プルツーに「子供の遊びじゃないんだよ!」などと言われて殺されたらすてきだと思った。俺はプルツーやメリーベル(『∀ガンダム』)、シンシア・レーン(『OVERMANキングゲイナー』)がすばらしいと思うのであって、少女に無垢さやあどけなさというよりも、ひたすら冷たく美しく残酷なところを求めているのだった。蔑まされて、足蹴にされればいいのだと思うのだった。
そんな話はどうでもよろしい(この日記はデビロット姫をたたえるためにはじめたのだし、それは16回くらい繰り返し書いてきたので)。
それよりも、なぜ、そもそも、俺の部屋に白いPS3があるのか、という話になる。
少し話をさかのぼる。秋のアニメが始まったころのことだ。俺はアニメ『アイドルマスター』の2話を観て、天啓を受けたのだった。
これは、まったく、俺にとって、必要な、ものだ。
俺はインターネッツの動画文化にもうとく、アイマスはまったく知らなかったのだけれども、俺はもう無☆敵だったので、すぐに白くてすてきな値下げしたばかりのPS3を注文し、『アイドルマスター2初回限定パック』を予約注文したのだった。水瀬伊織がストライクだったんだろ、不完全燃焼なんだろうと言われれば、それもそうなのだっった。「アイマス仕様の同梱PS3は出ないのか?」と思ったら出ないみたいだったので、なぜかボックスにしたのだった。後から、伊織はプロデュース対象のキャラではないと知ったが、もうどうでもいいのだった。
そして、俺の部屋には白いPS3があって、あっただけでは面白くないので、中古の『ガンダム無双2』とそのガイドブックを買ったのだった。液晶テレビの画面でよく動くゲームはじつに新鮮で、俺はザクIIやジムやマラサイやギラドーガを斬り捨てまくったのだった。
だが、一方で、『アイマス2』の発売は先の先だった。アイマス分が足りないのに耐えられないという気もした。そして俺はバンダイチャンネルに金を払って、『アイドルマスター XENOGLOSSIA』を観ることにしたのだった。ほかにアイマスへの入口は見あたらなかったのだった。なにやらいわくつきのものだということは、なんとなくわかったのだった。
話はといえば、『新世紀エヴァンゲリオン』と『宇宙のステルヴィア』と『トップをねらえ』などをごった煮にしたようなものだった。とくに『エヴァ』要素をなつかしくすら思ったのだった。まあともかく、メカ、SF、少女、わりあい嫌いじゃない。して、ゼノグラシアといえば、なにか想像以上に陰惨な感じになっていったりして、元のアイマス世界を知らないが、元のファンが嫌うのもわかるような気もした。一方で、ニュートラルに観た俺としては、観た直後にはなにかあったかもしれないが、正直言ってあまりよく覚えていなかった。このキャラがよかったとか、この設定がよかったとか、とくにそういうものは残らなかったのであって(いや、金髪で、おでこの、きつめの、本編とは関係ない、ロリキャラが、いたような……?)、一本アニメを見通したな、というくらいのことだった。かといって、途中で見るのをやめるような、そういうものでもなかったので、そういう意味では楽しんだといってよかった。そういうものとして、『宇宙のおとしもの』や『スカイガールズ』と同じ箱に入れた。
そしてついに、PS3版の『アイマス2』の発売日になった。でかい箱がとどいて、なかにいろいろ入っていて、どうしたものかと思った。思ったすえに、俺はPS3の電源を入れて、『ガンダム無双2』をプレイしはじめた。だから、正確には上のプレイ時間は100時間を超えているのだった。この歳になると、もうなにかあたらしいものをやりはじめるのが、いくらかおっくうになるのだった。そして俺はもうスカッとしていたし、なにを買おうが自由だし、なにをやろうとやるまいと自由なのだった。
けれども、さすがに転がっているのもなんなので、とりあえず付属していたアニメDVDの1巻を見たのだった。見逃した1話を見て、少しゼノグラシアのはじまりなど思い出しながらも、あまりゼノなんとかは思い出さないのだった。そして2話をふたたび見て、やはりこのアニメには魂があると思ったのだった。魂があると感じる作品というのはたまにあって、うまく表現できないが俺がそう感じたらそうなのであって、そのまま録画しておいた分をすべて見たのだった。魂のある作品というと、たとえば『ストライクウィッチーズ』がそういう箱に入っている。
そして、すばらしいと思ったアイドルはさらに三浦あずさだったのだけれども(舞台が横浜だったし)、伊織とあずさをぶち抜いたうえでまったく菊地真がすばらしいという話になったので、いよいよ俺はアイマスをプレイしはじめることにしたのだった。
すばらしい、終わりのはじまり。