……今後の野望を掲げた昨日、昨日その日に俺はハンドルバーをぶった切り終えていた。検索して下調べするに、どうにも今の自分でも事足りそうだったからだ。参考にしたのは、以下のサイトである。感謝申し上げます。
- http://giant-escape.blogspot.com/2008/11/http2bpblogspotcombgg08b3vyussrwepi4gp0.html
- http://pub.ne.jp/kthome/?entry_id=1095859
パイプカッターを求めて
ともかく、自分をすぐ行動に移させたのは、工具面での要素が大きい。「ダイソーの420円のでオーケー」らしいという事実。しかも、ダイソーによく行く俺は、それに見覚えがあった。手に取ってみて「これがパイプカッターというやつか。こんなので自転車のハンドルをカットできるんだろうか?」などと思ったものだ。「よし、あれでいいんなら、あれで買う!」と行ってみた次第。……で、買ったのはこちら(ジャイアント買った身としては、「台湾製」が心強く思える)。なのだけれど、買う前に逡巡があった。これの横に840円で銀色の大きいの、さらにその右に、たぶん1,050円のもっと大きいのがある。「あれ、なんだかでけえのあるよ?」と。「さらにちっちゃいのもあるし、ひょっとして、420円のが値上がりして、今この840円のになっているのでは?」、「銀色の方がよく切れそうじゃねえの? 大は小を兼ねる、だろ?」などと、そういう思いが渦巻いてきたのである。
もしも、そこがホームセンターだったら、俺は銀色のを買ったことだろう。が、そこはダイソー、400円差はおおむね4点分の商品数を意味する。「400円出すなら、人工ダイヤモンドやすりとか、なんか工具買えるじゃん?」とかいう、そういうの。でもって、文明の利器ケータイを取り出して、わざわざGiant Escape R2 2008のスペックを検索、「何やら25.4ってあるが、これが太さに違いない! 420円のは28までオーケーだから、これでいい!」云々。
ところで、写真にあるとおり、いきなり替え刃も買った。「もしも刃に不測の事態があったら。あと、もしうまく行って、今後も使おうというとき、この商品をダイソーが廃番にしていたら? 万一使えなくても、100円+100円のロスじゃないか」云々。人生は戦いなり(黄金の騎士)。
ぶった切る前に
はい、そしてこれが元の長さ。って、ケータイに収まりきれないくらい長い。昨日も書いたように、腕がハの字になって、どうもうまくいってないように思える。ともかく、とりあえず、ぶった切る前に、小物類を外し、シフターとブレーキとグリップを内に寄せるという作業がある。ここらあたりは、アーレンキーセットだけあれば十分。俺は自転車と同時に買った、応急処置用のツールセットでやった。
[rakuten:qbei:10024295:image] で、ジャイアントエスケープのグリップは、ボルトで固定されているので、「密着したゴムとの戦い」みたいなことはなく、きわめてらくちんであった。あと、ブレーキとかシフターとかのごちゃごちゃしたものの、きわめて簡単な仕組みであそこんところに固定されているな、という印象。折りたたみ自転車のときは、よう触らんかった。触っておけば、もうちょっとよかった。
で、何センチ切ろうか? ネットで見るに、元のサイズ58cmはかなり長めらしく、2009年版からは54cmになっているようだ。それじゃあ、とりあえずそんなもんかな……と、思ったときには「2cmでそんなに違うものなのか?」というところ。でも、実際適当にグリップずらしてみれば、あれ、けっこう違う。これで十分。
で、どうやって計るんだ? ノギス、ノギス……と、実は自分の職場は工具類がそこそこ充実していて、そこら辺のコンクリートに穴明けて、何かをぶっさしてコーキングして固める、くらいのことはできる。正直、レンチとかは買わないでも済んだ。でも、やっぱりてめえの自転車趣味にはてめえのブツが欲しいじゃん、というあたり。でも、パイプカッターみたいに滅多に使わないものなら、借用してもいいんだけど、それはなかった。ノギスもなかった。
そこで、テープ(はがれやすいやつ)を貼って、そこんところの端っこをはみ出るようにマジックでなぞって、ライン出せばいいじゃん、という発明大賞。が、どうもテープの幅は2.4mm。うーん、まあいいや、切っちまえ。
拷問切断残酷器械
で、パイプカット(←股間のちょっと上のあたりがむずむずするような響き)。どんな工具かといえば、丸い歯に丸いローラーみてえなのがついていて、挟んで回せという。これが快感で、パイプカットの修羅の道に墮ちる人もいるらしい。さあ、どうよ?……うーむ、なんというか、こう、がっしりと捉えて、ぐるりと一回転、二回転させて、溝を深める。深めた分しめあげて密着させ、また回転、回転、またしめあげて……とやっていくわけだけれども、「なんだこの拷問?」という気になってくる。これは怖い。怖い器械だ。じわじわと、じわじわとだよ? 一回転でスパッと切れるわけじゃねえんだぜ。じわじわと、じわじわと、切っていくんだぜ? のこぎりみてえな派手な音はねえよ? ああ、怖い、これは怖い器械だ。俺はSかMかでいえば肉体的には痛いの嫌いすぎてMにはなりえないんだけれども、精神的にはMなんだけれども、いや、そういう話でなくて、これは、これはなんかいやだね、怖いね。
が、あんた、だんだんそれが気持ちよくなってくる。この不思議。二回転させてしめる、そのしめるときの、「ふふ、また二周分仕事してきたな? おお、ちゃんとしめあげるスペースができているじゃないの?」という、そのときがたまらん、で、だんだんたまらなくなってきて、ついには絶頂、フッとパイプの抵抗力がなくなり、切れたッ! ……なるほど、これは癖になりそう。悪い子はいねが? カットされたいパイプはねが?
無事手術成功
……というわけで、見事、自転車のハンドルバーのカット終了。と、実のところ、最初のカットで思い切りが足りず、ためらい傷みてえなのができた上に、カット幅が予定よりも太くなり、次のカットもそれにあわせざるをえず、あわせて6cmくらい切っちゃったんだけど、まあ俺は人よりちびだし、それでいいや。あとは、バーエンドバー、と思ったときにはもうついてる。なんかミラー付きのやつ。それじゃあ。[rakuten:naturum:10756938:title]
↑ハンドルカットしたせいか、輪っか押し込むのにむちゃくちゃ苦労した。ダイヤモンドやすりで削りまくった。でも、はまったからいいや。