打ち込んだメロディーを学習しAIが自動作曲するソニーCSL制作の無料楽曲制作アプリ「Flow Machines Mobile」レビュー - GIGAZINE
レビュー

打ち込んだメロディーを学習しAIが自動作曲するソニーCSL制作の無料楽曲制作アプリ「Flow Machines Mobile」レビュー


ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)が開発した楽曲製作アプリ「Flow Machines」のモバイル版「Flow Machines Mobile」の配信が、2021年9月9日から開始されました。ユーザーが打ち込んだメロディーを基に、AIがユーザーの望むスタイルに合わせたメロディーを自動生成してくれるとのことで、どんなものなのか実際に触れてみました。

Flow Machines – AI assisted music production
https://www.flow-machines.com/

Flow Machines mobileはiOS向けに提供されているとのことですが、記事作成時点でiPadにのみインストールが可能とのことでした。そのため、iPadでApp Storeにアクセスし、アプリをインストールします。


Flow Machines mobileを開くと、SNSアカウントでのログインを求められました。今回はAppleアカウントでログインするため、「Sign in with Apple」をタップ。


「パスワードで続ける」をタップ。


パスワードを入力し、「続ける」をタップすることで、ログインが完了します。


ログインすると続いて名前の登録を求められるので、名前を入力して「OK」をタップします。


Flow Machines mobileのトップ画面はこんな感じ。メロディーなどが何も生成されていない状態なので、まずは曲の基盤となる「スタイルパレット」を新しく作っていきます。そのため、画面左上の「Select StylePalette」をタップします。


ここには、さまざまなスタイルパレットのプリセットが保管されています。ここから好きなスタイルパレットを選んでもいいのですが、今回は一から作成するため「New Palette」をタップします。


スタイルパレットの作成フローが表示されるので、「Next」をタップします。


スタイルパレットの名前、テンポを入力。小節数を4小節か8小節のどちらかから選択し、キーとスケールを選択したら、「Next」をタップします。


選んだ小節数分、コード進行を決定します。


次に、メロディーを入力する作業に入ります。まずは「Capture」と表示された部分をタップすると……


キーボードが表示されるので、音声として流れているメトロノームに合わせて、先ほど選択した小節分メロディーを入力します。


続いて、再び「Capture」をタップして、2つ目のメロディーを入力します。この作業を計5回行うことで、スタイルパレットの作成は完了。こうして打ち込んだメロディーをAIが解析し、学習してくれます。


スタイルパレットを作成する様子は以下の動画で確認できます。

打ち込んだメロディーを学習しAIが自動作曲する楽曲制作アプリ「Flow Machines Mobile」で、曲の基盤となる「スタイルパレット」を作成 - YouTube


できあがったメロディーなどを編集するかどうか確認されるので、編集したい場合は「Compose」をタップします。


Flow Machines mobileのAIが作成したメロディーはこんな感じ。コード進行に合わせ、4小節、あるいは8小節を1つのメロディーとしてAIがどんどんメロディーを生成し続けます。放っておくと限り無く生成されていくので、一度画面上部中央の再生停止ボタンをタップします。


この状態であれば、メロディーの編曲が可能。音符を示す赤いバーを直接タップすることで、音程や長さを変更できます。


また、画面左上にあるバーで曲調を変更することが可能。「Harmony」はコードとメロディーのマッチ度、「Duration」は音符の長さ、「Complexity」はメロディーの複雑さを指しています。例えば、Durationを0.6から最大値の1.0に設定して「Compose」をタップすると……


各音符の長さが長めに調節されたメロディーが新しく生成されました。


ほかにも、リズムパターンを変更したり……


キーボードを弾き出して音を確認したりすることも可能。


気に入ったメロディーがあれば、親指のマークをタップすることでお気に入りに登録できるほか……


お気に入りに登録することでMIDIファイルとしてiPadに保存されるので、好きな音楽制作ツールに取り込むこともできるようになります。


Flow Machines mobileは、作曲に携わる人に新たなアイデアをもたらしてくれそうなアプリでした。自分で作成したメロディーがどのように変化するのか聞いているだけでも楽しく、スタイルパレットのプリセットを作業用BGMとして聞き続けるというような使い方もできそうでした。

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in レビュー,   モバイル,   ソフトウェア,   動画, Posted by log1p_kr

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