万物一体の真理は、吾人がこれを覚知せざる間も、 常に吾人の上に活動しつつあるなり。(清沢満之「万物一体」) | 光華女子学園

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平成14年1月のことば
万物一体の真理は、吾人がこれを覚知せざる間も、
常に吾人の上に活動しつつあるなり。(清沢満之「万物一体」)

百数十億年前に起こったビッグバンからこの宇宙は始まったと現代の科学者は言う。人間もかつては宇宙の塵に過ぎなかった。それが植物界へと出、植物界から動物界を経て人間界へと進化してきた。その意味するところは、人間はこの進化の過程すべてを包摂しているだけではなく、存在するすべての物に支えられて存在しているということだ。
私たちは人間も含め、万物が相互に関係しながら存在していることを覚らなければならないが、禅はその体験を万物同根と表した。個々ばらばらに見えている人、物、自然、すべてがその根底において一体であるという宗教体験から私たちは本当の意味で愛(慈悲)とは、非暴力とは何かを知ることになる。しかし、今のところ私たち人間はその認識に到達していないために、環境の破壊はますます進み、また仮想の敵を想定して相争っていることは、昨今の世界状況を見れば明らかである。(可)

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