JALふるさと納税のおススメ返礼品を実際に生産している「生産者」の声をお届けします。
今回はふるさと納税の返礼品でも人気カテゴリー「お肉」の中にある「徳之島牛」の魅力に迫ります。
ふるさと納税の返礼品でも人気のブランド牛である「神戸牛」や「松阪牛」に勝るとも決して劣らない
「徳之島牛」に対するこだわりを聞いてきました。ぜひ、返礼品選びの参考にしてみてください。
1万2千頭の子牛がいる徳之島
徳之島という島をご存じでしょうか。
徳之島は、鹿児島の南南西に位置する、コバルトブルーの美しい海に囲まれた自然豊かな島です。2021年7月には、世界自然遺産にも登録され、
アマミノクロウサギなど多種多様な希少動植物が生息し、サンゴ礁など多様な自然環境を有しています。
そんな自然豊かな徳之島に子牛が1万2千頭もいることとはあまり知られていません。
実は鹿児島県徳之島は全国でも有数の黒毛和牛子牛の生産地として有名で、全国のブランド牛の元となる黒毛和牛子牛を育てています。
実はブランド牛といっても、牛の種類が違うわけではなく、多くのブランド牛の品種は「黒毛和牛」です。そこから肥育エリアや肥育方法、
肥育環境によってブランド牛になれるのかが決まってきます。
ブランド牛とは各銘柄ごとに定められた一定の基準を満たした牛のことで、同じ地域で肥育された同品種の牛であっても、
サシや歩留などの品質の評価基準を満たしていないとブランド牛として販売することはできません。
徳之島で生まれた子牛は、約9ヵ月間徳之島の豊かな大自然の中でのびのびと育ち、全国の肥育業者に出荷された後、約2年後に各地のブランド牛として販売されています。
「ふるさと納税」が切り開いた
徳之島町の挑戦
数々のブランド牛の子牛を育ててきた徳之島町では、徳之島町で成牛まで育てることができれば、
素晴らしい牛が育つに違いない、いつかは徳之島牛を作りたいという思いがありました。
しかし、飼料の確保などの資金面や販路などの問題で断念せざるを得ない状況が続いていました。
2008年にふるさと納税制度が始まり、全国から徳之島町にさまざまな特産品の注文が入るようになり、町は大きく変化しました。
ふるさと納税が地域の事業者の新たな販路となり、全国の寄付者からの寄付金が徳之島町の新たな歳入となりました。
このふるさと納税の販路と寄付金を使って、長年の夢であった島生まれ島育ちの「徳之島牛」の生産にチャレンジすることにしました。
全国にファンが既に多数!幻の徳之島牛
「徳之島牛」は、数々のブランド牛の子牛を育ててきた肥育農家の直さんの手によって、たっぷりと愛情を注がれ育てられています。
生まれた時からずっと直さんに育てられた牛は、広々とした牛舎で心地よい海風に吹かれストレスなく過ごしているおかげか、
肉質も素晴らしく出荷初年度でA5等級を獲得することができました。
今年度「徳之島牛」になるまで肥育する子牛は4頭のみ、出荷のタイミングでしかお肉を生産することができません。
子牛から成牛になるまで同じ牛舎で肥育するケースは珍しく、希少価値が非常に高い、まさに「幻の徳之島牛」と言えるのではないでしょうか。
徳之島牛は、通常の飼料に加えて「たんかんの搾りかす」や「糖蜜」といった徳之島の特産品を餌として与え肥育しており、
赤みと脂身のバランスが絶妙で、しっかりとしたお肉の味と、あっさりとした脂身が特徴で、既に「徳之島牛」のリピーターを数多く獲得しています。
特にステーキでいただくのがおススメとのこと。脂がさらっとしているので、ステーキを食べた後のお皿に脂残りすることがとても少ないそうです。
大切に育てた命を大切に食べてほしい
徳之島は古くから続く闘牛文化でも知られ、夕方になると愛牛と散歩する姿があちらこちらで見られます。
それほど徳之島において「牛」は身近にいる家族のような存在なのです。「徳之島牛」は、子牛から成牛になるまで約3年間もの間、
毎日毎日我が子のように愛情をかけて育てています。
初めて成牛を出荷した後の、空っぽになった牛舎を見て溢れる涙が抑えきれなかった「大切に育てた命だから、大切に食べてほしい」と肥育農家の直さんは語ります。
口の中にいれた瞬間に、お肉本来の味と脂の甘さが感じられ、それでいてしつこくない「幻の徳之島牛」をぜひ味わってください。