漁業・農業・萬画・アートの街の魅力をワーホリを通して発信!
自治体・団体: 宮城県石巻市
石巻市は宮城県の北東部に位置し、人口は仙台市に次いで県で2番目に多い都市です。東側は太平洋に面し、南東に突き出た牡鹿半島は、付け根部分の西側から先端までが石巻市です。
海側では漁業や養殖業、水産加工業が盛んで、石巻漁港は日本有数の水揚げ量を誇ります。一方の内陸部は、北上川が育んだ肥沃な土地を活かし、稲作を中心にさまざまな農業が営まれています。
また、石巻といえば、萬画家の石ノ森章太郎氏を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。石ノ森氏の出身は、お隣の登米市中田町石森(当時は登米郡石森町)ですが、ここ石巻市との縁が深く、石ノ森氏の協力のもとに「石森萬画館」を創設しました。同館は石ノ森作品の所蔵・展示はもちろん、漫画文化の魅力を広く発信し、石巻を「萬画の街」として盛り立てています。
「石巻ふるさとワーホリ」では、こうした市の基幹産業にかかわる仕事への参加者を多く募集しています。たとえば、牡蠣、わかめ、ほやなどの海産物、お米、かぼちゃ、さつまいもなどの農作物の収穫・養殖準備などがあり、季節ごとに募集を行っています。
さらに、「萬画の街」らしく、漫画に関係する仕事や、2年に一度開催する大規模なアートフェスティバルのお手伝い、さらに、環境運動家が運営するゲストハウスのお手伝いなどのプログラムもあります。
ワーキングホリデーを実施してみると、参加した人が、「来年も石巻市に来たい」と農家の方に直接、連絡してきてくれることがあり、関係人口の創出にもつながっていると感じています。ワーキングホリデーでの体験を通して参加者が石巻を好きになり、ここで働くことにも魅力を感じてくれていると思います。
受け入れ先からは、繁忙期の人手が足りない時期にワーホリを活用することで、仕事が助かるだけでなく、「職場の雰囲気が明るくなった」といった感想が聞こえてきています。また、「人を雇う勉強になった」という声もあり、実際に参加者のアドバイスを活かしているという事業者もいます。
参加者にとっては、普段とは違う環境のなかで、充実した体験をする機会となり、担い手不足の問題を抱える事業者にとっても多くのメリットがあり、まさにWin-Winの関係を築くことができています。
今後も「石巻ふるさとワーホリ」への参加者を増やしていくために、都内のイベントに出展するほか、独自にホームページやチラシを作成するなど、石巻の魅力をより多くの人に伝えられるように努めています。
また、従来のワーホリの枠を超えた取り組みとして「地域創生見習いコース」を設定しました。これは、ワーホリに参加しながら、街づくり団体のサポートのもと、街の課題や漁師・農家さんの困りごとを解決するというプログラムです。
こうした取り組みによってワーキングホリデーを充実させ、石巻市の良さを深く知ってもらうことにより、移住者の増加や第一次産業の担い手不足解消に役立てていくことを目標に、これからも継続してワーキングホリデーを実施していきたいと思います。
地域の魅力を知ってもらうには、実際に来てもらうことが一番です。
人口の減少や、地域産業を支える人材の不足などの問題と向き合っている他の地域の方も、ぜひ、ふるさとワーキングホリデーを活用して一緒に地方を盛り上げましょう!