- 作者: ゆうこす
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2019/05/31
- メディア: 単行本
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Kindle版もあります。
- 作者: ゆうこす
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2019/05/30
- メディア: Kindle版
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内容紹介
ゆうこすはただのインフルエンサーじゃない、次世代の起業家だ! ―堀江貴文ゆうこすは「発信」より「共感」のほうが強いと完璧に理解している! ―アル株式会社 代表取締役 けんすう(古川健介)
"私らしく"生きる。ゆうこすとは、その尊さと方法論を同時に示してくれる、唯一無二の教科書である。 -SHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二
応援される人になるのが成功の最短ルート!
失敗も成功も味わったから語れる、ファンづくりから仕事を切り拓くまでのすべて
SNSでいちばん大事なことを、教えてくれる1冊
正直、僕はこういう、著者の顔が表紙にバーンと載っているビジネス本って、「守備範囲外」なのです。
元HKT48で、発信しているテーマが「モテる」とか言われても、ああそうですか、造形に恵まれた人生ってうらやましいですね、という感じです。
ああ、なんでこんな本を読んでしまったのだろうか。
嫌い嫌いも好きのうち、なのか、書店で表紙を何度も眺めているうちに気になってきて、Kindle版が少し安くなっていたので、読んでみました。
率直な感想としては、SNSに限ったことではないのですが、多くの人に応援され、お金を稼げるようになるには、「自分を知ること」そして、「SNSでの振る舞いかたを知ること」が大事なのだなあ、と。
敵を知り、己を知れば百戦危うからず。
孫子の兵法は、ネット時代にも生きているのです。
読んでいて、倉持由香さんの本を思い出しました。
fujipon.hatenadiary.com
ネット(とその利用者)を自分の味方にするため、そして仕事やお金に結びつけるためのノウハウが、彼女たちの話には凝縮されていて、「ネットで自由に生きる!」と叫んでいる、にわかインフルエンサーたちよりも、より実践的で長続きするように感じます。
どうせ自分はモテないし、見栄えが良いわけではないし……と僕などは妬み嫉み全開になるのですが、安田大サーカスのクロちゃんみたいに、「クズキャラ」だって、貫けばかなりの需要があるのです。
考え方によっては、同じような人がどんどん登場してくるであろう「モテ」とか「グラビア」よりも、「中年のオッサンが、この本を参考にして、自分のSNSでのつぶやきやプロフィールを工夫する」ほうが、他者と差別化できるのではないか、とも思います。
私はアイドルを辞めた後の2015年に「ファンイベント」を行いました。
正直に言います! お金のためです!
当時Twitterのフォロワー数は2万人を超えていたし、元アイドルだし、人は集まってくれるだろうと、3000円のチケットで、100人規模のスペースを借りて。
しかし集まったのは、たったの3人。
悔しさと恥ずかしさと来てくれた3人への申し訳なさから、私はどうかしちゃったのか、その3人に「どうして私なんかのことを応援しているの?」と無神経なことを聞いてしまったのです。今思うと、とんでもないな……。
来てくれた3人のファンは、「うーん……」と、とても気まずそうに言葉を探していました。
そして、3人しかいないのに彼らは私と話しても、”ゆうこす”という共通の趣味があるファン同士では全く喋っていないようでした。
私はこの時、自分が「旗」を掲げられていないことに気付きました。自分とフォロワーさんとの共通認識になるような「旗」を私が振りかざさないと、何を応援したらいいかもわからないし、「一緒に応援しよう!」という、応援している人同士の横のつながりも生まれないんだなと深く反省しました。
それをきっかけに、ゆうこすさんは、男性に向けてではなく、ぶりっ子したい女性に「モテたい」という気持ちを共感してもらうための発信にたどり着いたのです。
ネット上で影響力がある人たちは、オンラインサロンをつくったり、情報商材を売りさばいたりすることが多くて、お金を使ってくれる熱烈なファンは「信者」と揶揄されることも多いのですが、「信者」を獲得するためには、「教祖」だけではなくて、「みんなが掲げられる教義=旗」が必要だということなんですね。
うーむ、ビジネスとしては正しい。「人」のファンであれば、もっとかわいいとか、かっこいい、あるいはよりカリスマ性がある、というような理由で他所に行ってしまうこともあるけれど、「旗」のもとに集まってもらうと、信者どうしのつながりもあって、なかなか背教しづらいでしょうし。
なんだか斜に構えた感想になっているのですが、そんな僕でも、ゆうこすさんが紹介している、SNSでのプロフィールの書きかたとか、リツイートのしてもらいかた、ハッシュタグの使い方などは、「参考になるなあ」と感心してしまいました。
なぜ共感したらリツイートしたくなるのか。それは、思っていても自分ではツイートできないジレンマがあるからです。
Twitterでの自分のタイムラインって、他人に見られているスクラップ帳のようなもの。
赤の他人ならまだしも、友達や職場の知り合いにフォローされていたら、思ったことをそのままツイートなんてできなくなってきますよね。
その点、リツイートであれば、あくまでも、「自分は言ってないよ!」「ゆうこすちゃんが言っていたことを、私のスクラップ帳に貼っただけだよ!」と保険をかけることができます(笑)。
リツイートは、
「めちゃくちゃわかる!」
「この情報を自分のフォロワーや世の中の人にも広めたい!」
と思った時にするもの。私はそう思っています。あなたの投稿を見た人が、「いい投稿だね」と思ってくれたとしても、それだけでは、文字通り「いいね」を押すだけに留まってしまいます。もしくは、その画面のスクリーンショットを撮るか。それだけで十分満足だからです。
「このツイートは自分の気持ちを代弁してくれている」「私が言いたくても言えなかったことを言葉にしてもらえた」。見る人にそこまで思ってもらえると、リツイートにつながります。
よくある「RT(リツイート)キャンペーン!」のような集め方ですと、プレゼント目的でのフォローが増え、キャンペーン後にフォローを外されたり、フォローされたままだとしても興味を持ってもらえない、なんて話もよく聞きます。そうならないためには、企業アカウントであっても「共感」を意識してみて下さい。
知り合いもみているし、自分では言いたくても言えないことって、たしかにSNSではありますよね。
それをあえて言葉にする、でも、尖りすぎて炎上し、ファンを失わない程度の匙加減にする。
目立つ発信者になるには「人が言わない、言えないことを言う」のが大事なのだけれど、あからさまな炎上狙いではいけない。
ゆうこすさんの場合は、センスもあったのでしょうけど、自分のツイートに関するデータをしっかり確認し、データに基づいて次の手を打っているのです。
多くの人がリツイートするのは「自分の発言として責任を取るのが嫌だから」というのを看破しながら、その性質をしっかり利用しているというのは、本当にすごい。
逆に言えば、ネットで「インフルエンサー」になるためには、多少の批判にはびくともしない覚悟とメンタルの強さが必要なのです。
ゆうこすさんの場合は、HKT48を半年で辞めてしまって、失うものが少ない状態だったことが幸いした面もあるのでしょう。
私は何事も、最初に発信した人が勝つ! と信じています。
まだ誰も挑戦していないフィールドは、完全なブルーオーシャン。だから、みんなが「どう使おう」「失敗したくない」と悩んでいる間に、どんどん挑戦して失敗したい。
たとえクオリティが低くても、一番先に情報を出せれば、それだけで目立てるし、圧倒的なチャンスがあると思うんです。
ただでさえ挑戦する人が少ない中、つまづいた問題と、その解決法まで合わせて発信できる人はほとんどいません。おそらく、100人いたら、挑戦するのは10人くらい、改善策まで赤裸々に発信できるのは、1人くらいの割合でしょう。
となると、その「失敗」は、これからその機能を使いたいと思っている人みんなにとって「有力な情報」になるのです。
情報力の高い失敗って、めちゃくちゃカッコいいですよね。だからこそ、私は「失敗」はお金を払ってでも買いたい! そう思っています。でも、その情報を発信するのが、失敗してから1ヶ月後では意味がありません。失敗したら即検証して、その解決策までセットですぐに発信するからこそ「価値のある情報」になる。
私がスピードを重視する理由はここにもあるのです。
SNSで、ひたすら「自分アピール」をしているのだけれど、反応がなさそうな人って、少なからずいますよね。
「こんなに頑張って発信しているのに、なぜみんな足を止めてくれないのか?」
そんな停滞を感じている人は、ぜひ読んでみてください。
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- 作者: ゆうこす
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