【読書感想】ぼくらのファミコン The Vintage ☆☆☆ - 琥珀色の戯言

琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

【読書感想】ぼくらのファミコン The Vintage ☆☆☆

ぼくらのファミコン The Vintage

ぼくらのファミコン The Vintage

  • 作者:フジタ
  • ワン・パブリッシング
Amazon


Kindle版もあります。

ぼくらのファミコン The Vintage

ぼくらのファミコン The Vintage

  • 作者:フジタ
  • ワン・パブリッシング
Amazon

フジタが選ぶイマでも楽しめる不朽のファミコンソフト55本を紹介
Nintendo Switchでは、多くのファミコンソフトが復刻され、安価に遊べます。そのなかでもゲーム芸人・フジタさんが「いまプレイしても楽しい」と太鼓判を押すタイトル55本を紹介。
それぞれのタイトルに、どんな人にオススメかが一目でわかるレーダーチャートを添えたうえ、YouTube上で公開中のフジタさんの超絶プレイと連携。ひとりでも家族でも楽しめる名作がきっと見つかる一冊となっています。

マニアだからこそ知るファミコンの豆知識が満載!
希代のファミコンマニアとして知られるフジタさんならではのコラムも満載。「年代別に語る」ファミコン時代や「アーケードゲーム」との違いなどを読み物として解説しています。
さらに、フジタさんが3000万円以上をかけたファミコンコレクションのなかでも特に貴重なプレミアソフトベスト5も公開。ここでしか見られない幻のファミカセを掲載しています。

あなたの知らないファミコン周辺機器の世界へ
約10年にわたるファミコン時代に生み出された特異な周辺機器の数々。本書では、なかでもレア&ユニークなアクセサリーを厳選して紹介しています。
記憶の琴線に触れる懐かしのアイテムから、「こんなのあったの!?」と驚く変わり種まで、奥深すぎるファミコン沼の世界へ導きます。


 ゲーム芸人・フジタさんが選ぶ、「今でも楽しめるファミコンの名作ゲーム55選」。
 ファミコン直撃世代の僕としては、まさにど真ん中の内容ではあったのですが、読み始めて「そういえば、これ、『Get Navi」の連載で何度か読んだことがあるな」と思い出しました。
 基本的にゲームの内容紹介+フジタさんのそれぞれのゲームについての思い出+フジタさんの超絶技巧プレイが見られる動画のQRコード、という構成になっているのですが、連載時に「しかしこれ、せっかく雑誌を買って読んでも、雑誌だけで完結していない(ゲームプレイ動画が雑誌では見られない)、なんか中途半端な感じだな」と思ったのを思い出しました。『Get Navi』もどんどん薄くなってきていますし。
 そういえば「雑誌」というものを、子供のための『コロコロコミック』くらいしか最近買っていないものなあ。
 その『コロコロコミック』も、今は付録は現物がついていて、中身はタブレット端末などで読める「デジタル版」があるんですよ。

 僕は基本的に、昔のゲームの画面写真を見ているだけで楽しい人間なのですが、この本、ゲーム雑誌の連載ではないこともあり、昔の『ファミマガ』(徳間書店ファミコン雑誌)のような、「マニュアルに書かれているような内容紹介」の割合が多くて、正直、わざわざお金を出してこの本を買わなくても、ネットの記事やYouTube動画で、懐かしいファミコンゲームを採り上げているものはたくさんあるよなあ、とも思いました。
 あとは、フジタさんの攻略動画に値段分の価値を見出せるか、ということなのでしょう。
 でも、本を読みながら、動画にアクセスするのって、案外めんどくさくはあります。Kindle版だったら、もっとスムースに動画を見られるのだろうか。
 
 フジタさんがここで採り上げているゲームは、アクション・シューティングがメインというのも、アドベンチャーゲームやロールプレイング、シミュレーション好きだった僕の好みとはちょっと違っているのです。
 とはいえ、紹介されている55のゲームの中で、僕が遊んだことはないのは3本だけでした。
 しかし、この55本、かなりの難関ゲームも含まれているのに、全部クリアして、しかもノーミスプレイや「『スーパーマリオ』でキノコを取らずにクリアする」というような動画を残しているフジタさんは凄すぎる。どんなにゲームが上手くて、どれだけゲームに時間を費やしたら、ここまでのことができるのだろうか。

魔界村』も女子と話しながらゲームできるように頑張ってました。心のなかでは「今は話しかけないで欲しい」と常に思ってるんですけど(笑)。だって「魔界村」って、そもそも1面の中盤で出てくるレッドアリーマーが最も強いですからね。サタンよりも大魔王よりも強い。1面であっても集中力が必要です。


 そういえば、僕は小学生〜中学生時代(いや、その後も大学に入るまでは)、「女子と一緒にゲームをする」という機会は一度もなかったんですよね(家族は別として)。当時はまだ「テレビゲームは、暗い男子がやるもの」というネガティブなイメージが強かった。女子がテレビゲームをやるのが普通になったのは、『スーパーマリオ』『ドラゴンクエスト』以降だったと記憶しています。
 いやほんと、ゲームそのものも進化したけれど、ゲームに対する人々の見方も変わりましたよねえ。
 『魔界村』は、あまりの難しさに、僕の仲間内では「本当は、開発が間に合わなくて2面までしかデータが入っていない疑惑」が囁かれていたのを思い出します。

 何を隠そう、僕フジタがファミコンのなかで一番好きなゲームが『アトランチスの謎』です。「あのスーパーマリオを超えた」というキャッチコピーを見て、とんでもないゲームが出たと思って買ったのを覚えています。まあ、実際賛否は分かれますが、僕はむちゃくちゃハマりましたね。
アトランチスの謎』は『ゼルダの伝説』に近いと思っています。『ゼルダの伝説』も岩を爆弾で破壊して秘密の扉を出すじゃないですか。それと同じであらゆる場所で爆弾自殺して隠し要素を探しました。一歩一歩全部のマスでできる行動を試していくんです。それでも解けない謎がありましたからね(笑)。


 フジタさんは『アトランチスの謎』を、「小2から始めて高校生になってもプレイしていた」そうです。
 僕は「何この理不尽で難しすぎるゲーム……」と早々に挫折し、これを『スーパーマリオ』と比べるなんて厚かましい!とさえ思っていたので、ゲームの好みとかプレイスタイルというのは、人それぞれなのだなあ、と思い知らされました。

 紹介されているゲームが、今、どうやって遊べるかが紹介されているのはありがたい。もちろん、合法的な方法で、です。
 『Nintendo Switch Online』で、もうかなりカバーされているのでは、と思いきや、ナムココナミタイトーなどは、それぞれのメーカーが出している「昔のゲームのコレクション」でしかプレイできない作品も多いのです。
 実際は、レトロゲームって、ちょっと触って、「うんうん、こんな感じだったな」と満足しておしまい、ということが、僕の場合はほとんどなのですが、それでも「いつでも遊べる状態だと、なんだか心が安らぐ」のだよなあ。


fujipon.hatenablog.com 

アクセスカウンター