電動歯ブラシは、毎日の歯磨きがより効率的になるアイテムです。手で磨くよりも短時間でプラーク(歯垢)を落とせるため、忙しい朝の時間に余裕が生まれます。
しかし、電動歯ブラシの使い勝手は種類によって異なるため、それぞれの特徴を把握することが大事です。自分にとって理想的なモデルを選び、正しく電動歯ブラシを使いましょう。
この記事では電動歯ブラシの選び方、おすすめのモデル、正しい使い方・注意点を紹介します。電動歯ブラシをまだ使ったことがない方、現在使用している電動歯ブラシからの買い替えを検討している方は、ぜひご覧ください。
電動歯ブラシを使うメリット
電動歯ブラシとは、振動や回転によって、歯に付着したプラークや着色汚れなどを落とすアイテムです。
普通の歯ブラシで行うような細かい操作が軽減されるとともに、プラークを効率的に除去できるため、比較的短時間で歯磨きが終わります。
また、機種によってはゴシゴシと手を動かす必要がなかったり、ブラシを当てた場所の周囲まで一緒に清掃できたりする点もメリットです。
電動歯ブラシは手軽かつ効率的に歯を磨けることから、要介護者のように自分ではうまく磨けない方の口腔清掃にも適しています。
電動歯ブラシの選び方!6つのチェックポイント
電動歯ブラシには複数の種類があり、付属機能も機種によって異なります。電動歯ブラシを購入する際は、以下のポイントを考慮して選びましょう。
種類ごとの特徴から自分に合うものを選ぶ
電動歯ブラシにはさまざまな製品がありますが、おおむね以下の3種類に分けられます。それぞれの特徴を知っていれば、自分にとって理想的な1本が見つかりやすくなるはずです。
高速運動電動歯ブラシ(振動式・回転式)
高速運動電動歯ブラシと呼ばれるタイプには、ブラシが高速で振動する「振動式」、丸いブラシが反復的に回転する「回転式」、それら両方の動作を取り入れたものの、3種類があります。
振動式は音波歯ブラシや超音波歯ブラシと比べて、手磨きに近い感覚で使用できるところが特徴です。回転式は歯の1本1本を包み込むように、ていねいに磨けます。
いずれも普通の歯ブラシで磨くよりも効率的にプラークを除去できるほか、音波歯ブラシや超音波歯ブラシより価格が安い傾向にあります。
音波歯ブラシ
音波歯ブラシは、音波(20〜2万Hz)の振動を利用して歯を磨くタイプです。振動によって発生した水流や泡によって、ブラシが当たった部分だけでなく、周囲のプラークも一緒に除去します。
通常の歯ブラシのように、ゴシゴシと手を動かして磨く必要がないところも大きなメリットです。
超音波歯ブラシ
音波歯ブラシよりさらに細かい振動である、超音波(2万Hz以上)を利用するのが超音波歯ブラシです。プラークの原因となる菌の連鎖を断ち、汚れが再びつきにくい状態を作ります。
また、超音波歯ブラシは歯周組織の回復を促すとも考えられています。ただし、プラークそのものを除去する効果はそれほど高くないとされ、手磨きに近い操作が必要です。
ステイン除去用や舌磨き用などブラシの種類で選ぶ
製品によってはオプションとして、ステイン除去用のブラシ、歯茎ケア用のブラシ、舌磨き用のブラシなどが用意されている場合もあります。
「歯の着色汚れが気になる」「歯茎の健康が気になる」「口臭が気になる」といった悩みがある場合は、それらに対応するブラシが用意されているかどうかもチェックしましょう。
使い勝手や機能にこだわって選ぶ
電動歯ブラシは毎日使う道具だからこそ、使い勝手にこだわるのも大切です。
本体の太さや重さも重要なポイントであり、普段から慣れている握り方で、違和感なく持てるかを確認しましょう。手が小さい方や握力に自信がない方は、細めで軽い電動歯ブラシが適しています。
また、充電式か乾電池式かによっても、使い勝手が大きく異なります。充電式は充電スタンドに立てるだけで充電されるため、楽に使いやすいです。一方の乾電池式は、電池を入れ替える手間は必要ですが、コンパクトで携帯しやすいモデルが多く販売されています。
さらに、歯磨きをサポートする機能がついているかどうかも要チェックです。例えば、スマホ連携機能、力の入れ過ぎを防止する機能、バッテリー残量を知らせる機能、歯茎のマッサージ機能などがあり、基本的に上位のモデルほど多機能となっています。
ランニングコストを考慮して選ぶ
電動歯ブラシも普通の歯ブラシと同様、使っているうちにブラシが傷みます。ある程度の期間使用したブラシは交換が必要なため、ランニングコストも考慮しましょう。
交換用のブラシは製品によって交換時期や価格が異なり、電動歯ブラシで人気のあるメーカーは3ヵ月程度での交換を推奨しているケースが多いようです。
適切な交換サイクルを守りつつ、無理なく維持できるモデルを選びましょう。
ブラウン(BRAUN)・フィリップス(PHILIPS)などのメーカーで選ぶ
メーカーによって取り扱っている電動歯ブラシのタイプや、搭載されている機能が異なります。そのためメーカーにこだわって選ぶのも良いでしょう。
電動歯ブラシの代表的なメーカーは以下の4つです。
メーカー名 | 特徴 |
---|---|
フィリップス (Philips) | 高速振動と水流によってプラークを除去する「ソニッケアー」が代表的。スマホとの連携により歯磨きをサポートするハイスペックモデルから、乾電池で動作するお手軽なモデルまで、ラインナップが多種多様です。 |
ブラウン (BRAUN) | 独自の丸型回転ブラシを採用した「オーラルB」を展開。プレミアムモデル「iOシリーズ」、シンプル機能の「PROシリーズ」、入門用の「すみずみクリーンシリーズ」に加え、子ども用のモデルも販売しています。 |
パナソニック (Panasonic) | 歯周ポケットに強い電動歯ブラシとして「ドルツ」シリーズを展開。細かく振動する細さ0.02mmの「極細毛ブラシ」、本体のスタイリッシュなデザインなど、豊富な魅力の製品が多くあります。 |
オムロン (OMRON) | ヘルスケア領域において大きなシェアを誇る日本メーカー。電動歯ブラシの主力商品「メディクリーン」は、持ちやすいスリムなボディと、縦・横の振動を組み合わせた「マルチアクション」が強みです。 |
【子ども用】対象年齢やブラシの硬さで選ぶ
子どもや赤ちゃんのように、まだ自分で上手に磨けない年齢向けの電動歯ブラシも販売されています。
子ども用・赤ちゃん用の電動歯ブラシを選ぶ際は、製品ごとの対象年齢を守りましょう。ヘッドの大きさやブラシの硬さは、想定の年齢に合わせて作られています。
また、LEDライトつきのモデルを選べば、親が歯を磨いてあげるときに、口の中が見やすくなって便利に使えます。可愛らしい色のものや、人気キャラクターが描かれているものを選ぶと、きっと子どもも喜んでくれることでしょう。
電動歯ブラシおすすめ6選!有名メーカーの人気モデルも
ここでは、主な電動歯ブラシの種類として、高速運動電動歯ブラシ・音波歯ブラシのおすすめ商品を紹介します。子ども用の電動歯ブラシもピックアップしているので、お子さんの歯磨きをより効率的にしたい方もご覧ください。
高速運動電動歯ブラシ(振動式・回転式)おすすめ3選
まずは手磨きに近い感触で使用できる、振動式・回転式の電動歯ブラシをピックアップします。
ブラウン(BRAUN) オーラルB iO9 iOM92B22ACBK-W
ブラウン(BRAUN)が誇る最上位モデルであり、アプリとの連携機能はもちろん、「AI認知機能」や「急速充電」といった便利機能が満載の商品です。丸型回転ブラシに加えて毛の1本1本が振動する「遠心マイクロモーション」を搭載し、歯垢除去力を高めています。
フィリップス(Philips) Philips One by Sonicare 乾電池式電動歯ブラシ HY1100
自宅はもちろん、会社でも旅行先でも、効率的な歯磨きを実現できる1本です。本体がコンパクトで持ちやすく、便利な付属ケースもついています。単4型アルカリ乾電池1本で3ヵ月間使用できるため、定期的な充電が面倒な方にもおすすめです。
ブラウン(BRAUN) オーラルB すみずみクリーンキッズ D12513KPKMRD
3歳以上を対象とした、子ども用の電動歯ブラシです。歯磨きをするたびに新しいポケモンが出現する専用のウェブコンテンツで、自主的な歯磨きをサポートします。やわらかいブラシを採用した小さめのヘッドにより、デリケートな歯茎をいたわりながらケアできます。
音波歯ブラシおすすめ3選
続いて、プラークを効率的に除去できるほか、歯の奥の汚れにまでアプローチできる音波歯ブラシのおすすめを紹介します。
パナソニック(Panasonic) 音波振動ハブラシ ドルツ EW-DT52
「ドルツ」シリーズのハイグレードモデルです。力強くプラークを除去する「W音波振動」や専用アプリとの連携により、理想的な歯周ケアを支えます。汚れを拭き取りやすい充電スタンドや携帯用のケースが付属し、使い勝手においても優秀です。
オムロン(OMRON) 音波式電動歯ブラシ メディクリーン HT-B319
独自の「タテ・ヨコ振動」で、歯周ポケットや歯のすき間の汚れまでアプローチする電動歯ブラシです。「歯垢除去ブラシ」「歯周ケアブラシ」「ステイン除去ブラシ」の3種類のブラシが付属し、気分や目的によって交換して使えます。
システマ(SYSTEMA) 音波アシストブラシ
厚さ3mmの薄型コンパクトヘッドを装備しており、奥歯の裏側までケアしやすい電動歯ブラシです。機能がシンプルなので誰でも迷わず使用しやすく、初めての電動歯ブラシとしても気軽に試せます。
電動歯ブラシの正しい使い方・注意点
電動歯ブラシは便利なアイテムですが、効果を最大限発揮するには使い方が重要です。製品の取扱説明書をよく読み、注意事項を守って使うことを心掛けましょう。
また、電動歯ブラシはタイプによって使い方が異なります。以下は、音波歯ブラシを用いた歯磨き方法の一例です。
- ブラシを水でよく濡らす
- 歯と歯茎の境目に、ブラシの毛先を軽く当てる
- 同じ場所に3~5秒当てたら、隣にずらしていく
- 磨き残しがないように、順番に当てていく
音波歯ブラシと高速運動電動歯ブラシは、基本的にゴシゴシと手を動かさず、歯に当てて磨きます。超音波歯ブラシの場合は、普通の歯ブラシのように細かく動かして磨きましょう。
歯磨き粉の使用については、メーカーにより推奨する内容が異なります。例えばブラウン(BRAUN)の場合、基本的に歯磨き粉を使用する必要はなく、使う場合は「米粒大」の量が目安としているようです。
また、電動歯ブラシは歯間の清掃があまり得意でないため、日々のケアにおいては歯間ブラシやデンタルフロスを併用しましょう。
まとめ
電動歯ブラシは普通の歯ブラシよりも、歯を効率的に磨きやすいとされるアイテムです。タイプによって使用感や期待できる効果が異なるため、違いをよく知ったうえで選びましょう。
しかし、普通の歯ブラシが1本あたり数百円で購入できるのに対し、電動歯ブラシの場合は数千円〜数万円の出費が必要になります。
もし「値段が高くて手が出しにくい」と感じるなら、フリマアプリでの購入を検討してはいかがでしょうか。
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