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Microsoft、「Visual Studio 2022」を発表 ~待望の64bit化も
今夏にも最初のパブリックプレビューがリリースへ
2021年4月20日 10:30
米Microsoftは4月19日(現地時間)、統合開発環境(IDE)「Visual Studio」の次期バージョン「Visual Studio 2022」を発表した。「Visual Studio 2019」以来のメジャーバージョンアップで、今夏にも最初のパブリックプレビューがリリースされるという。
「Visual Studio 2022」はより速く、より親しみやすく、より軽量になり、これからプログラミングを学ぶ人から実際に業務で活用するプロフェッショナルまで、幅広いユーザーをサポートする。また、簡潔でわかりやすく、スマートで、そして機能よりも使う人にフォーカスしたアクション嗜好のユーザー体験を目指す。
なかでも目玉となるのが、64bit化だ。メインプロセス“devenv.exe”は32bitプログラムにあった約4GBのメモリ制約をうけなくなり、メモリ不足を起こすことなく大規模なソリューションを扱えるようになる。もちろん、32bitアプリの開発もこれまで通り行える。
またユーザーが作業に集中できるよう、複雑さの排除、認知負荷の軽減が図られるとのこと。具体的な例としてはアイコンのアップデート、新しい等幅フォント「Cascadia Code」の採用、テーマの改善、アクセシビリティチェックツール「Accessibility Insights」などが挙げられている。IDEのパーソナライズや設定の同期なども見直されるようだ。
開発関連の機能強化にも抜かりはない。「Visual Studio 2022」は「.NET 6」をフルサポートし、「.NET MAUI」によるWindows/Mac/iOS/Android対応アプリの開発が可能。ASP.NET Blazorで開発されたWebアプリケーションを「.NET MAUI」でデスクトップアプリに仕立てることもできる。根強い人気を誇るC++のサポートも拡充され、新しい言語仕様C++20による開発が行えるようになる。デバッグ機能やリアルタイムコラボレーション「Live Share」、AI技術ベースのコーディング支援機能「IntelliCode」、「Git」や「GitHub」を使った非同期コラボレーション、コードの検索機能なども強化されるという。
なお、Mac向けの「Visual Studio 2022」も併せてリリースされる予定。Mac版ではUIがOSネイティブになるほか、OS組込みのアクセシビリティ機能にも対応するという。Windows版との親和性も図られ、メニューと用語も統一される。