ドバイのシンボルと言えばブルジュ・カリーファ。アラビア語でブルジュは塔、カリーファはアブダビ王(現UAEの大統領)の名前でもあります。高さは828メートル。文句無しの世界で一番高い建物です(ちなみにスカイツリーは世界で二番目に高い建物)。
当初、このビルの名前はブルジュ・ドバイでしたが、建設中に世界金融危機を招いたリーマンショックやドバイショックが起こり、世界中から集まっていたビルへの投資が減って負債だけが増えてしまいました。そこで資金の援助をしてくれたアブダビによって建設プロジェクトが復活し、タワーの名前をアブダビ王の名に因んで改名されたのです。さて、ドバイショックとは?
2000年代後半、ドバイは極度の建設ラッシュを迎えていました。世界中の建設機械の半分以上はドバイに集中していたと言われ、人工島や巨大テーマパークやモール、高層マンションなどが次々に建てられ、不動産価格はいっきに高騰し、世界中から投資が集まりました。
しかし、2008年のリーマンショックを境に、世界からドバイへのプロジェクト投資は停滞しました。様々な着工中の巨大プロジェクトは予定通りに遂行できなく、ドバイ政府系のゼネコン会社が債務を期限以内に返済できない状態になり、借金だけが膨らむ形に。巨額の返済期限が2010年にあったのですが、ドバイ政府系のゼネコン会社が返済期限延長を要請した事がきっかけで投資家のドバイへの信頼が落ちてしまい、返済が不透明な事から投資をしていた各世界のメジャーな金融機関の業績が悪化する懸念から株価が暴落し、ドバイショックを起こさせました。
先日も記載しましたが、ドバイは石油がほとんど採掘されず、ドバイは金融や貿易によって経済を潤っています。そのため、金融が破綻すると大打撃を受け、まさにその状態になってしまいました。そこで、石油豊かなアブダビが資金援助をしてくれ、ドバイ経済は何とか再生しました。見事な首長国同士のチームワークです。
完成まで色々な財政問題を抱えた世界一のビルの建設。完成した当時は入居率が1割しか無かったのに対して、今は元気を取り戻し、アルマーニがビルの大部分をホテルとして運営したり、オフィスや住居も含めて今では8割以上は入居しているそうです。
ドバイモールから世界一の噴水ショーの場所まで行くと、ブルジュ・カリーファのスケールのでかさが実感できます。人類は凄いものを作ってしまった、と感動ばかり。正に現代世界のバベルの塔です。
さて、真夏だと言うのに噴水ショーには凄い人だかり。夜でも気温は35℃で湿度もかなり高いので、外でじっとしているだけで汗がノンストップに吹き出てきます。でも、これだけ観光客を呼ぶ事ができて元気も取り戻している様なので、良かったです。
帰りにドバイモールを見学。ギネスブック認定の世界で一番大きいショッピングモールです。中には世界一の水槽がある水族館まであります。世界一好きなドバイ。
ドバイモールにはあの紀伊国屋書店があります!日本語の本もあるそうですが、店内が広すぎたので手前のドバイ関連の写真集や本だけちらっと見て帰りました。
本来ならもっとモール散策をしたかったのですが、ドバイ空港を出発したのが午後9時だったのでとりあえずさらっと見るだけにしておきました。
ブルジュ・カリーファはビルの真ん中ぐらいに2つ展望台があります。
展望台1:148階にあるAt the Top Sky
展望台2:125階にあるAt the Top
At the Top Skyは料金が大人でAED 350か500(時間帯による)、At the TopはAED 125か200です。これらはインターネットで事前に予約をしなければなりません。当日のチケットカウンターで購入すると、とんでも無く高いらしいです。チケット購入サイトはこちら>
※AED 1 = 約30円
148階行きのチケット保持者は125階へも行けますが、2.5倍も料金の開きがあるので、148階行くだけで1万円以上の価値ある?と思ってしまいます。ソフトドリンクが一杯だけ付くそうですが(笑)。
ちなみに、建物自体は世界一ですが、展望台の高さとしてはAt the Top Skyが世界2位です(556メートル地点)。1位は上海で新しくできた上海タワーの展望台がAt the Top Skyより5メートルだけ高いです。
今回は時間が限られているので行きませんでしたが、次回は展望台までチャレンジしてみたいと思います。