しばらくネットから遠ざかっていたのでやや古いニュースから。
「せんとくん」と「なーむくん」仲直り 「ひこにゃん」が仲介
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081025-00000546-san-soci
10月25日19時47分配信 産経新聞
滋賀県彦根市のマスコットキャラクター「ひこにゃん」の招きに応え、全国各地からご当地マスコットキャラクターの着ぐるみが集まった「ゆるキャラまつりin彦根〜キグるミさみっと2008〜」。初日の25日から、“対立”していた奈良県の「せんとくん」と「なーむくん」がひこにゃんの仲介で仲直りするなど、「サミット」と呼ぶにふさわしいイベントになった。
このニュースを聞いてまず思ったのが、
「……まんとくんは?」
でした。
ご存じの方も多いでしょうが、奈良の「平城遷都1300年記念事業」のマスコットキャラクターについては色々議論が絶えないところらしく。
東京芸術大大学院教授にして彫刻家である籔内佐斗司氏が制作し、平城遷都1300年記念事業協会が選定した公式のマスコットである「せんとくん」。
しかし、これに対して
「選考過程が不透明」
「御仏の頭に獣の角を生やすとは罰当たりではないか」
「かわいくないっていうかキモい」
などの批判が相次ぎ。
これに対して、地元のデザイナーなどによる民間団体「クリエイターズ会議・大和」が、600点以上の応募作品から、5万票以上の一般投票などによる選考を経て選定した
「まんとくん」
です。
「せん」とに対して「まん」と、という対抗意識もありつつ、「満都(みやこの人びと全体)」という意味も込めているらしく。
……で、しばらくこの2つのキャラで対抗しているかと思ったら、最近になって奈良仏教界(南都二六会)から出てきたのが
「なーむくん」。
なんか、日本仏教の祖、聖徳太子にちなんでいるらしく。
眉と目は、十七条憲法にちなんで漢数字の「一七」になっているとか。
「聖徳太子と遷都は関係ないだろ」
とかいう声もありますが、ともあれ、奈良ゆるキャラ界では、この三者がまさに三つどもえの戦いを繰り広げて……いるかと思ったら、今回のニュースなわけです。
ま、和解は普通にいいことですよねー……と言いつつ、この釈然としない感は……あ。
「……これ、タクティクスオウガ*1じゃね?」
バクラム人
人口*2は少ないながら、政治的な支配層が背景にあり、強い政治力・経済力を持っている。
ガルガスタン人
最大人口を誇る多数派民族。*3
ウォルスタ人
少数民族。弱い立場にあり、迫害を受けている。
ウォルスタ人がバクラム人と直接同盟を結ぼうとする、というのは、原作*4にはない展開ですが……。
しかし、下のサイト(まんとくんのサイト)を見ればわかることですが、
http://creators-yamato.net/mascot.html
デザイナーが
「白いマントは“1300年という節目、新たな気持ちで次代へ”の具現」
と説明しているのに対して、「まんとくんネット」では、
「四季折々、奈良の都に因んだ模様のマントをはおっていく予定」
としており、ガルガスタン内部に対立する二つの派閥が存在しており、一枚岩ではない、というのは変わりません。
これに乗じてバクラム・ウォルスタが手を組み、最大勢力であるガルガスタンを追い落とす……。
「和解」の背後には、そのような意図があったのです。
その気持ちは私も同じだよ。
しかし、考えてもみたまえ。
我々の戦力で勝てると思うのかね?
肥った豚同然のバクラム人など敵ではない。
しかし暗黒騎士団は強敵だ……。
ぐうたらで、不満ばかりを口にし、自分では手を汚さない…。
それが民衆というもの。
この私の姿は、貴様の未来の姿なのだ!
哀れだ、哀れだぞなーむくん!
ふはははは!
してみると、奈良出身でもないのに奈良のゆるキャラ界に介入しているひこにゃんは……
……おや、こんな時間に誰か来たようだ。*5