今回のブログは、2024年WEC富士総括に加え、2つの点(パドックパス価格と観客のマナー)について個人的な意見を書きたいと思います。
まずは総括です。
・ほぼ丸1年振りとなったレース観戦は、やはり楽しかったです。来年以降は丸1年もブランクができないような観戦スケジュールを組みたいと思います。
・宿はとても良いところを発見できました。「富士山中湖ホテル」。宿に求めるポイントは人それぞれかと思うので、全員に高評価を受けるとは言えませんが、サーキットへのアクセス、コスパ、施設面、とてもバランスの取れた宿だと思います。
・パドックは人が多過ぎて、満足度は低めです。来年以降、値段は大幅に上げるべきです。パドックに人が多過ぎで危険です。
・トヨタ1メーカーの時代を知る身としては、これだけメーカーが増えるととても嬉しいです。BOPには様々な意見がありますが、ワンメイクになってしまっては更につまらなくなってしまいます。コストなども考慮した現状の妥協策としては、BOPの活用が最善のように感じます。
総括は以上です。
次に、パドックパスの価格についての意見です。
安過ぎます。そのせいで人が多過ぎです。今年は28,800円でした。
例えば来年のF1日本GPで、パドックなんて一切入れない普通の観戦席で一番高いのがV2上段の14万円です。それより安いのはバランスとして違和感があります。
個人的には0を増やして288,000円でいいと思いますが、今年のWECの「ル・マン スピリットクラブ VIPパッケージ」が285,000円で価格が逆転してしまうので、15万くらいが妥当なところでしょうか。15万でも今年の5倍です。購入者が半分になっても売上は倍以上です。
そんなことすると客離れが起きるという人がいますが、どんどん値上げされてるF1で客離れが起きてないので大丈夫です。むしろ、パドック内の人は減らさないと危険です。売上は単価×客数ですから、単価上げた分、客が減っても売上維持できますから。
庶民が行けなくなるという意見もありますが、通常チケット(自由席)を値上げしなければ問題ありません。パドックパス価格を庶民に遠慮する必要はありません。
現状では誰もハッピーではありません。チームスタッフやドライバーはストレスフルだし、客は目当てのドライバーとの接点が持てないし。
ロッシやバトンといった人気ドライバーは、昼食さえ制限されていました。他のドライバーはパドック内のレストランに行っていましたが、バトンは出てこなかったのでケータリングでしょうし、ロッシは車でパドック外へ行っていました。
SNSで、「パドックでBMWスタッフからアジア人を軽蔑する言葉を言われたからWEC二度と行かない」という投稿がありました。BMWはロッシ所属チームです。これ、スタッフの本音だと思います。二度と来るなと本気で思っていたんだと思います。
値上げで人数を大幅に減らさないと、来年も同じことが起きると思います。
3万とか5万とかの誤差みたいな値上げではなく、10万以上、15万くらいが適正だと思います。
最後に、観客のマナーについての意見です。
観客と言っても、パドックパス客の話です。グランドスタンド側の話ではありません。
まずは、サイン待ちのマナーです。
明らかに走行セッションを邪魔しない、朝のドライバー到着時や、その日の全セッション終了後の出待ちならまだしも、それ以外の時間帯はレース運営が最優先です。
ドライバーだけでなく、スタッフの邪魔になるような行動は一切慎む必要があります。
「サインが欲しい自分」を中心に考えるのはやめましょう。最優先は「どうしたら邪魔にならないか」です。広がらない、端で待つ、隙間に入る、そういった行動が必要です。
バトン所属のJOTAのピット裏で、こんなことがありました。
私が隙間に入ったところ、横にいた人から真顔で「並んでんだよ」と。
アホに何言っても仕方が無いのと、絡まれても面倒なので放置しましたが。
パドックで「並ぶ」なんていう概念はありません。土曜朝にミック・シューマッハがパドックでしてくれたようなセルフサイン会なら話は別ですが、「並ぶ」と列ができて長くなるので、はっきり言って邪魔です。完全に、サインもらいたい自分視点の発想です。
パドックではとにかく、端による、通行を妨げない死角で待つ。これだけです。
このままだと、F1鈴鹿のように、客とドライバーを遠ざける運営になってしまいます。自分さえ良ければいいという発想はやめましょう。
次に、観戦時のマナーです。
パドックパスでの観戦場所は、主にピットビル屋上になりますが、下の写真はレース中のものです。
場所取りが酷いんです。
これ、レース前ではありません。レース中です。
トイレや買い物で5分10分で帰ってくるならわかります。30分後もこのままでした。
そんなに長時間戻ってこないなら、その間、他の人がここから観たっていいじゃないですか。戻ってきた時に、空いてるところから観れば。
これも、自分さえ良ければいい、自分のことしか考えない発想の典型です。
律儀な日本人は、戻っても来ない場所取りの隙間から観るだけ。
海外の方々は、場所取りなんて気にもせずに土足でビニールシートに乗って観てましたし、そんな海外の方々を見て、私はむしろスッキリしてました。
日本は思いやりの国なんて言われますが、海外のレース観戦に何度も行っている私からすると、海外の方が思いやりがあって、日本の方が自己中心的に感じます。
色々書きましたが、一言で言えば、みんなレース好きな仲間なんです。
チームスタッフも仲間。他の観客も仲間。
自分のことだけ考えて行動して仲間(チームや観客)の邪魔ばかりするのではなく、仲間にとって気持ちの良い行動とは何かをもう少し考えましょう。