Hi、皆さん、エビンです。
それでは今回も中学英文法 入門レベルの復習です。
現在完了形の3用法
今回は、以前に学習した現在形と同じ現在時制の仲間で、「完了・結果」「経験」「継続」など3つの表現を持つ現在完了形を学習します。現在形、過去形、未来の表現、進行形に続く重要な時制のカタチですのでしっかり復習していきましょう。
例題Q.1
日本語を参考に、適切な時制のカタチを選びましょう。 (1) 「ランチを食べていません」 I [ haven’t had / don’t have ] lunch. (2) 「昨日、私は面接がありました」 [ I had / I’ve had ] an interview yesterday. |
現在完了形「have/has+過去分詞」
(1) 日本語の文意を考えると、現在の習慣「(普段)…する」の否定形「(普段)…しません」は不自然で誤り。この時点で「have/has+過去分詞」の形で示す現在完了形(ここでは否定形haven’t = have not)が正解でした。それでは、現在完了形でまず押さえるべきポイントを挙げておきましょう。
現在完了形 |
過去に起こった出来事を振り返り、現在(今)の気持ちや状況を述べる |
例えば、「私はスマホを失くしました」を英語で話す場合、次の2パターンの表現方法があります。
例文(A) 過去形:I lost my smartphone.
例文(B) 現在完了形:I’ve lost my smartphone. ※I’ve = I have
過去形は過去の習慣や状態、または過去の出来事を示します。つまり、例文(A)ではスマホの紛失は「過去のお話」で、今はどうなっているのか、は触れておらず曖昧であるということです。
一方、現在完了形の例文(B)は、次のように言い換えることができます。
⇔I 過去形lost my smartphone, and I 現在形don’t have it now. (自分のスマホを失くして、今は持っていません)
下線部に注目です。
現在完了形には「過去」から「現在」への文脈が含まれることが大きなポイントで、問題(1)は、現在完了形によって「(まだ)食べていない」(過去)→「お腹が空いた」(現在)のように、過去に出来なかった(未完了)ことが今も影響している様子を表現したものです。
Q.1 (1)正解:I haven’t had lunch.
現在完了形は「現在」の時制
(2) 過去を示す時の副詞yesterday(昨日)がポイント。現在完了形は、その名前が示す通り、あくまでも時制は「現在」です。つまりyesterdayのような過去に限定される表現と一緒に用いることはできません。yesterdayに相応しいシンプルな過去形hadが正解でした。
Q.1 (2)正解:I had an interview yesterday.
現在完了形はあくまでも「現在」の気持ちや状況を発信するカタチです!
例題Q.2
ほぼ同じ内容を示すように、カッコに適切な語を入れましょう。 (A) My laptop has broken down. (B) My laptop ( ) working now. |
現在完了形のニュアンス
まず英文(A)の現在完了形has brokenに注目してください。現在完了形は過去に何らかの状況や出来事が生じ、現在もそれが続いている(あるいはその影響を受けている)ニュアンスがあります。つまり、has broken downは過去に故障して、今も故障中であることを示します。
そこで、英文(B)で現在進行形の否定文isn’t working(作動していない)にすることで英文(A)とほぼ同じニュアンスを表現しています。現在進行形は一時的な状況を示す表現でしたね。
Q.2 正解 (B) My laptop isn’t working now.(僕のノートパソコンが動いていません)
(A) My laptop has broken down. (僕のノートパソコンが壊れてしまった)
現在完了形の3用法と副詞
現在完了形は学校では「完了・結果」(…した)、「経験」(…したことがある)、「継続」(ずっと…している)の3つの用法で学習しますが、その使い分けは今回学習した現在完了形のニュアンスに注目してください。
つまり、過去を回想し、現在の気持ちや状況を発信するのが現在完了ですから、その感覚を軸にすれば、現在までに継続していることや経験したこと、あるいはすでに完了したことや、その結果、現在はどのような状況になっているのか、など1つのニュアンスの解釈を文脈に合わせて変えていくことで、3つの使い分けは自然にできるようになります。
またこの3用法に合わせて、よく一緒に用いられる副詞がありますのでそれも使い分けのヒントにしましょう。表にまとめておきますので例文と合わせて整理してください。
完了・結果 |
just(ちょうど)/already(すでに)/yet([否定文]まだ…ない、[疑問文]もう) |
継続 |
for(〜間)/since(〜以来) |
経験 |
before(以前に)/ever([疑問文]今までに)/never([否定文]今までに…ない) |
*これらの副詞は必ず現在完了とだけに用いられるわけではありませんので注意しましょう。
完了・結果: Have you read this book yet?(もうこの本を読みましたか?)
継続: He’s been in Japan since he was a child.(彼は子供の頃からずっと日本にいます)
経験: I’ve met him once before.(僕は以前に一度彼に会ったことがあります)
最後になりましたが、現在完了形の疑問文や否定文はbe動詞を用いた英文と同じ要領で、haveをbe動詞のような感覚で否定文と疑問文を作ると考えてください。
have にnotを加えれば否定文have/has not[=haven’t/hasn’t]+過去分詞、主語とhaveの位置を反対にすれば疑問文Have/Has+主語+過去分詞 ...?になります。
肯定文:He has been busy.(彼はずっと忙しい)
否定文:He hasn't[has not] been busy.(彼は忙しくしていない)
疑問文:Has he been busy? - Yes, he has./ No, he hasn't.(彼はずっと忙しい?ーはい、そうです。/いいえ、そうではありません)
発展クイズ
< >で示す状況に相応しい、適切な時制の形を選び、英文を完成させましょう。 <今は思い出している> [ I’ve forgotten / I forgot ] my iPhone password. |
現在完了形は、あくまでも現在の状況、話し手の心境を示します。
過去の出来事が現在も影響している、続いていることを表現するのが現在完了形ですから、I've forgotten …は「(ある過去の時点で)忘れてしまって、(今も)思い出せない」というニュアンスです。
一方、過去形 I forgot …は「忘れていたけれど、今思い出した」というニュアンスになります。
「今は思い出している」、つまり「忘れていたのは過去のお話」なのであれば、単純に過去形が正解。
正解:I forgot my iPhone password.(私はiPhoneのパスワードを忘れていました)
*iPhone「(米国)アップル社製のスマートフォン型携帯電話」
Thanks for reading!