Saijiki; 三椏、みつまた、さきくさ@神代植物園2016
今日も春の野に咲く花の一つ、三椏(みつまた)の花です。ジンチョウゲ科の花で雁皮とともに和紙の原料として使われる植物です。枝が三つに分かれる、その姿からみつまた、古くの名前として三枝(さきくさ)であろうといいます。名前で「さえぐさ」さんという名前の方もいらっしゃいますからね、さきくさとの読みは納得です。
もう少しで咲きます。三つに分かれていますよね。Wikipediaにも下の和歌が載っていました。
春さればまづさきくさの幸くあらば 後にも逢はむな恋ひそ吾妹
柿本人麻呂「万葉集」巻十
歌意は、春になればまずさきくさ(ミツマタ)の名のように幸せであったならまたいつか逢うことができるでしょう、愛しい人。歌の「さきくさ」は、花が「咲く」に掛かっていて、「幸(さき)く」と重ねている。春「先」に「咲く」その花の名に、愛しい人の幸を祈る気持ちを重ねるって、いい歌ですねえ。