時計ブランドのラドーをご存知でしょうか。世界で初めてハイテクセラミックスを腕時計へ採用した素材開発のパイオニアとして時計業界では一目置かれている存在で、今では常識となったマテリアルへいち早く注目し、センスと技術を時計へ持ち込んだブランドです。デザイナーと手を組み、モードなデザインで展開することで他ブランドとは違った雰囲気を楽しめるのも特徴です。この記事ではラドーの歴史、魅力、代表シリーズ、ラドーの時計を着けている有名人、おすすめモデルについてまとめました。
1 【マスターオブマテリアル】ラドーの歴史
1-1.1917年にシュルップ家三兄弟が前身となるシュルップ・アンド・カンパニーを創業
1917年にシュルップ家の3兄弟フリッツ、エルンスト、ヴェルナーが、スイスレングナウでムーブメントの製造会社である「シュルップ・アンド・カンパニー(Schlup & Co., )」を設立したことがラドーの歴史の始まりです。最初は両親の家の屋根裏部屋でムーブメントの製造を行っており、屋根裏部屋で作業する職人をあらわすキャビノチェそのものでした。
1920年代には一部のムーブメントに「ラドー」という名前が付けられていました。ムーブメントの最重要部品である歯車をエスペラント語にしたのがラドーでした。1928年シュルップ社は「ラドー」をブランド名に登録しましたが、約四半世紀もの間日の目を浴びることが叶いませんでした。
1-2.1947年に経済学者のポール・ルーテ―博士が経営に参加し、オリジナルモデルの開発へ
厳しい経済状況の中商品戦略の転換を何度も求められており、1920年頃にはムーブメントメーカーでしたが時計の完成品を販売するようになっていました。第二次世界大戦が終わる頃、従業員の人数は20人から200人へ拡大していました。しかしアメリカとの競争が激化。自動巻きムーブメントの需要が増え続ける一方、手巻きムーブメントに特化していたシュルップ社は危機的状況でした。
これをうけ、1947年当時経営者だったポール・ルーテー氏は大きく舵を切る決断をします。ムーブメントの製造をやめ、時計の完成品としての販売と国際的なマーケティングに専念することにしたのです。
そうして1957年に時計ブランドとしてラドーが立ち上がりました。最初に発表されたのが今やラドーを代表する銘品として知られる自動巻き3針のグリーンホースでした。タツノオトシゴが描かれており、当時としては高い性能をもつ防水性120mを確保していました。
1-3.1983年クオーツショックの影響によるスウォッチグループへ
1962年、それまでゴールドケースの時計を多くつくっていたラドーはキズのつきにくい素材として炭化タングステンをケースに採用したダイヤスターを発表しました。ダイヤスターは卵型ケースで、ラグを覆うオーバルなベゼルが目をひくデザインでしたが、これは炭化タングステンが時計業界としては初の採用で、当時の加工技術ではシャープなエッジが必要な角型に加工できないことが理由でした。
しかしこれによってラドーは耐傷性や特徴的なケース形状といったアイデンティティを見つけた発表でした。1966年に発表されたマンハッタンは一般的なレクタングラーとは異なり、横長の長方形ケースが特徴でした。1983年スウォッチグループ傘下となります。1986年、ハイテクセラミックスのリンクを採用したブレスレットを備えるインテグラルを発表。ハイテクセラミックスを時計に採用した初のモデルでした。1990年に発表されたセラミカはケースとブレスレットが一体化したアクセサリーを思わせる革新的なデザインでした。
1991年にはホワイトハイテクセラミックスを採用したクポールを発表。1993年には炭化チタンをベースに開発した新素材「セラモス」を採用したシントラを発表。2002年には「世界で最も硬い時計」としてV10Kを発表するなど、素材開発に特に注力して時計作りを行っています。
2011年ハイテクセラミックスを射出成型できるようになり、薄く軽量なケースが作れるように。ケース厚わずか5mmのハイテクセラミックスを採用したトゥルーシンラインを発表しました。翌年スポーティーなデザインへ仕上げたハイパークロームを発表。2019年に1962年に発表したダイバーズウォッチのキャプテンクックを復刻。2021年にはハイテクセラミックスケースのモデル、2022年にはフルセラミックスのモデルも登場しています。
2.【マスターオブマテリアル】ラドーの魅力
2-1.ハイテクセラミックスの採用など、素材開発のパイオニア
1962年、ダイヤスターの発表時、風防にサファイアクリスタルを採用したのも当時としては珍しかったと言われています。耐傷性に優れているものの硬いため加工コストが高く、多くのブランドがミネラルガラスやプラスチックを採用していたところ、ラドーは先んじてサファイアクリスタルを採用しています。
ハイテクセラミックスは、1986年以降、ラドーの大きなテーマとなった。これほど早くから、ハイテクセラミックスを時計の素材として採用したブランドは他になかったからだ。ハイテクセラミックスと従来のセラミックスとの相違点は、微細で純度の高い粉末が使用されている点である。それにより無孔質で密度が高くなり、傷がつきにくく、割れにくい素材となるのだ。
ラドーがハイテクセラミックスの取り扱いに長けているのは、親会社であるスウォッチ グループに依るところが大きい。インテグラルが発表された1986年、ラドーは、当時まだSMHと呼ばれていたニコラス・G・ハイエック率いるグループの傘下に入った。それ以降、ラドーはETAの工場だけでなく、ハイテクセラミック部品を開発・製造しているコマデュール社を含む、150以上のスウォッチ グループ企業のすべての専門知識を直接利用できるようになったのである。
2-2.デザイナーと組むことによる研ぎ澄まされたモードデザイン
ラドーは一部のモデルのデザインを世界的なデザイナーへ依頼しています。R5.5は家具や交通機関など多くのデザインを手掛けるジャスパー・モリソン氏が手掛けています。氏がテーマに掲げる”スーパーノーマル”は一見シンプルなようで心に残るようなデザインで、R5.5とはスクエアケースの角のR部の大きさを表しており、発表時話題になりました。
セラミカはコンスタンティン・グルチッチ氏が手がけました。氏はジャスパー・モリソン氏の事務所で勤務した後独立したデザイナーで、工業デザイナーとして多くの賞を獲得しています。独特のデザインが多いラドーにおいて、外部デザイナーとの協力は今後も強化される可能性がありそうです。特に新素材を手掛ける際に注目です。
2-3.大まかにモードとクラシックで分けて展開される幅広さ
ラドーの時計は大まかにモードなデザインとクラシックなデザインに分かれています。シントラ、トゥルー、R5.5、インテグラルといったモードなデザインのシリーズと、ダイヤスター、ダイヤマスター、セントリックスといったクラシックなデザインのシリーズに分かれており、どちらかといえばモードなデザインのイメージが強調されています。
近年ではクラシックなシリーズにおいてスケルトン文字盤が発表され、ユーザーの幅が広がっています。ラドーの真骨頂といえる新素材によるケースの質感や耐傷性とスケルトン文字盤による分かりやすい魅力が伝わるモデルで、ムーブメントへのこだわりは見せないラドーですが、魅せるためのムーブメント開発に期待が高まります。
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3.【マスターオブマテリアル】ラドーの代表シリーズ
3-1.シントラ
シントラはマスターオブマテリアルの名にふさわしい新素材を採用したシリーズです。1993年に発表されたシントラはラドーが独自で開発した素材「セラモス」を採用した初のシリーズです。セラモスはセラミックの硬度特性(90%が炭化チタン)と金属合金の強靭さと光沢を併せ持った材質です。ラドーは1960年代のマンハッタンから現代に至るまで長年レクタングラーモデルにこだわっており、シントラもその歴史の一本となります。
シントラは一目でわかるユニークなケース形状です。ブレスレット一体型のスクエアケースで、手首に沿うカーブはモードな雰囲気を纏い美しくもあり機能性の高いフォルムです。3針、クロノグラフモデルの2種類のみ展開されています。ミニッツマーカーが細かく描かれているとモードに、ミニッツマーカーがないとレトロに見える特徴的なデザインで最先端のようであり、懐古的な雰囲気もあるシリーズです。レディースモデルも展開されているので、ペアウォッチとして楽しむこともできます。
3-2.トゥルー
近未来感のあるフラットなデザインが特徴のトゥルー。初代はあまり目立たなかったシリーズですが、90年代にはプレス成型でのみ加工できた素材を射出成型できるようになったことで2002年にケース厚わずか5mmのトゥルーシンラインが発表され、業界を驚かせました。単なる薄型時計ではなくハイテクセラミックスを採用した薄型時計は過去に例がなく、ケースだけではなくムーブメント(クオーツも同様に)にも見直しが行われました。
ハイテクセラミックスの質感やラグと一体化したケース形状、シンプルな機能などモードで近未来的なデザインに仕上がっているトゥルーは2017年にカラーバリエーションを追加。著名なスイスの建築家ル・コルビュジエとの協力により2021年に再度追加されるなど、カラーバリエーション豊かに展開されています。
3-3.R5.5
2009年に発表されたR5.5はレトロなTVスクリーンを思わせるRがかかったレクタングラーケースが特徴です。R5.5とはケースの角部Rが5.5mmであることを表しており、流麗なフォルムの特徴的なポイントがシリーズ名の由来となっています。世界的なプロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン氏がデザインを監修しており、彼のコンセプトである”スーパーノーマル”に沿ったシンプルでいて惹き付けられるデザインに仕上がっています。
若干横長で大きくRが取られたスクエアケースが特徴で、ハイテクセラミックスが採用されています。射出成型で成型されているためラグやブレスレットの側面のRもスムーズで、少し変化を付けた形状にも対応しやすいのが特徴です。クオーツ、自動巻きの両方が展開されています。自動巻きモデルに搭載されているムーブメントはクロノメーター認定されており、デザイン・時計愛好家の両方から人気のあるシリーズです。
3-4.インテグラル
1986年に発表されたインテグラルはラドーを代表する新素材ハイテクセラミックスを使用した初のシリーズです。ハイテクセラミックスを時計業界としては先んじて採用しており、それまで超高速で運行する飛行機などに採用されることの多かった素材で、耐傷性や軽量性に優れた素材です。これにより後の独自素材セラモスの開発へ進んだといえる草分け的存在です。
インテグラルはブレスレットとほぼ同一直線でつくられるレクタングラーケースが特徴で、モードな雰囲気が漂います。3針とクロノグラフに絞った機能展開も変わらずですが、クオーツと自動巻きの両方が展開されています。クロノグラフのインダイヤルも四角で描かれるなど、デザインへのこだわりが強く独特な雰囲気を纏っています。
3-5.セラミカ
1986年のインテグラルの発表によって道を切り開いたとされるハイテクセラミックスをブレスレット、リューズ、ケースの全てに採用した初のシリーズセラミカ。1990年に発表されたシリーズです。シンプルでモダンなレクタングラーケースにフラットな近未来感のある文字盤は他のブランドではなかなか生まれないデザインといえます。
3針とクロノグラフで展開されており、クオーツを中心としつつ自動巻きでも展開されています。同シリーズでデジタル表示モデルも展開されています。インダイヤルの縁色違いやマルチファンクションモデルなど他のモデルとは一線を画すデザイン展開で、独特な世界観を楽しみたい方にぴったりなシリーズです。
3-6.ダイヤスター
1962年に発表されたダイヤスターは世界初の耐傷性というテーマで発売され、時計業界では初の試みだった炭化タングステンを使ったオーバルなケースが特徴のシリーズです。ラグを覆うほどのオーバルな卵のようなケースは、当時の技術ではシャープなエッジ、角を加工できないことが理由でしたが、ラドーの後々のシリーズのデザインにも影響を与えた時計です。画期的な材質、斬新なデザインから人々に馴染むまでに数年かけたものの、ユーザーライクな耐傷性や当時としてはかなり高めの220m防水といったスペックもあり、ヒット作となりました。
ダイヤスターはラドーのアイデンティティとなる新しい素材開発、耐傷性、革新的なデザインを全てもっているシリーズです。現行においては初期モデルの雰囲気をもつオリジナルと通常モデルに分かれており、どちらも特徴的なデザインは受け継ぎつつ、オリジナルはレトロさとモードさが共存した雰囲気を纏っています。3針、クロノグラフでのみ製造されていましたが、通常モデルに近年スケルトンモデルも発表されたことで、よりスタイリッシュさが加わり、レトロなモデルの復刻といった雰囲気ではなく最新の時計らしさを感じさせます。
3-7.ダイアマスター
ダイヤスターと混在してしまいそうな名称ですが、こちらは2013年に発表されたシリーズです。ハイテクセラミックスの扱いに熟練したラドーが、多くのユーザーに好まれるクラシックでエレガントな時計に挑戦したシリーズです。
ラウンドシェイプでコンサバな世界観にまとまっていますが、少しのクラシックの中にラドーのもつモードで近未来的な雰囲気も感じさせます。数多くのモデルが発表されているわけではありませんが3針とクロノグラフで製造され、中にはセラミックベゼルを採用したモデルも。ラドーのアイデンティティもエッセンスとしてしっかり加えられています。
3-8.セントリックス
斬新なデザインが目立つラドーの中では珍しい王道クラシックなデザインにまとめたシリーズのセントリックス。ラウンドシェイプでマットな文字盤は視認性の高さや使うシーンを問わない実用さが持ち味で、シンプルだからこそ際立つ革新的な素材の魅力を感じさせます。
リーフ針、バーハンドなどいろいろなデザインを試しつつボンベ型文字盤やダイバーズウォッチのような大型ベゼルを採用するなど迷いながら、現行ではリーフ針やオープンハート等を採用しつつ、モードとクラシックの境にいるような独特な世界観をもつシリーズです。
3-9.キャプテンクック
初代は1962年に発表されたダイバーズウォッチです。12時位置の錨ロゴの錨がくるくると動くことで注目を集めました。2021年に復刻した際は初代のもつクラシックデザインを踏襲しながらも、ハイテクセラミックス製のベゼルやサファイアクリスタル風防といった最新のパーツへ変更されています。2021年にはケース素材にも採用したフルハイテクセラミックス、2022年にはそれをベースにダイバーズウォッチ規格ISO6425に準拠したモデルも発表されています。
現行においてはフルハイテクセラミックスモデルをメインとしており、レトロなデザインながら最新のスペックをもつことで人気の高いシリーズです。特に前述の錨マークは復刻後も健在で、往年のファンにも新規ファンにも愛されています。ブレスレットタイプも展開されており、着けるシチュエーションを選ばない強みもあります。
4.【マスターオブマテリアル】ラドーの時計を着けている有名人5選
4-1.俳優 吉沢亮 トゥルー Ref.R27510152
俳優 吉沢亮さんが着けているのはトゥルー Ref.R27510152です。吉沢さんは時計愛好家で知られており、カルティエタンクやタグホイヤーカレラ、ロンジンなど、クラシックなモデルを中心に幅広い時計を着けています。
Ref.R27510152は2018年発表のトゥルーの一本です。ラドーの時計の代名詞ともいえるハイテクセラミックを採用しており、軽量さや耐傷性に優れた独自の材質です。いわゆるオープンハートになっており、てんぷの動きやぜんまいの巻き上げの様子を表裏両面からのぞくことができます。艶やかな丸みを帯びたケース形状でスポーティーな印象のオープンハートにモードな雰囲気を加えています。
4-2.タレント 山口達也 ハイパークローム Ref.R32037012
タレント 山口達也さんが着けているのはハイパークローム Ref.R32037012です。山口さんは時計愛好家で知られており、パネライルミノールやゼニスエルプリメロなどクラシックでスポーティーなモデルを多く着けているようです。
Ref.R32037012はハイパークロームのホワイトセラミックスを採用したモデルです。傷が付きにくく軽量、独特な艶をもった材質で、金属アレルギー対策にも適した材質です。ケースサイド、文字盤上のインデックスや針にゴールドカラーを使うことで高級感を演出しています。
4-3.プロサッカー選手 三苫薫 トゥルースクエア Ref.R27073012
プロサッカー選手 三苫薫さんが着けているのはトゥルースクエア Ref.R27073012です。三苫さんはプロスポーツ選手のためか、時計を着けている姿がほとんどなく、ラドーの時計しか見当たりませんでした。
Ref.R27073012はトゥルーの最先端モデルで、射出成型されたハイテクセラミックスのスクエアケースをスケルトン仕様に仕上げたモデルです。ホワイトハイテクセラミックケースに浮かぶムーブメントの動きがスポーティーな雰囲気もあり、質感もさることながら適度な抜け感が心地のよい時計です。
4-4.俳優 及川光博 インテグラル Ref.R20486742
俳優 及川光博さんが着けているのはインテグラル Ref.R20486742です。及川さんは時計選びに独自のセンスを持っているのか、ボールウォッチトレインマスターやヴァンクリーフ&アーペルなど、ハイブランドでありながら尖った特徴をもつモデルを着けています。
Ref.R20486742はクオーツモデルのインテグラルジュビリーです。基本のインテグラルとの違いはインデックスにダイヤモンドを使用している点で、よりエレガントにアクセサリーのように使うことができるモデルに仕上がっています。クオーツモデルなので使い勝手がいいのも魅力です。
4-5.韓国俳優 オク・テギョン トゥルー Ref.R27086162
韓国俳優 オク・テギョンさんが着けているのはトゥルー Ref.R27086162です。テギョンさんはセイコーやカルティエなど王道の時計を多く着けているのが見られています。シンプルなデザインが好みかもしれません。
Ref.R27086162は2020年発表にされたトゥルーのスクエアケースをスケルトン仕様に仕上げたモデルです。ブラックのハイテクセミラックス製のケース、ブレスレットは独特の艶と質感、計量さに優れています。文字盤側からムーブメントの動きを鑑賞することができ、素材感もあって近未来感のあるデザインに仕上がっています。
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5.【マスターオブマテリアル】ラドーのおすすめモデル5選
5-1.シントラ クロノグラフ Ref.R13434112
ラドーが独自に開発した素材セラモスを採用した初のシリーズシントラの一つです。ブレスレットと一体化したケース形状が特徴で、ベゼル、文字盤、クロノグラフのプッシュボタン、ブレスレットのこまなど多くのパーツが四角形で構成されています。
インダイヤル、ドットインデックス、(日付表示窓は標準が四角ですが)など文字盤デザインについても四角形が使われており、一貫したこだわりを感じさせます。サファイアクリスタルの加工はコストが高いことで知られていますが、ケースに合わせて湾曲させるこだわりよう。クオーツタイプであることやブレスレットの細かいこまによるしなやかな着け心地など、使い勝手の良さも魅力です。
5-2.D-スター オートマティック クロノグラフ Ref.R15198155
Ref.R15198155はラドーの革新的な進歩への方向性を決定づけたともいわれるDスターの一本です。炭化タングステンの加工技術と調和させるためのオーバルなケースは現代流にアレンジされスタイリッシュで近未来感のあるデザインに仕上がっています。素材はハイテクセラミックスを採用しています。
クロノグラフ搭載モデルで、2カウンターに6時位置の日付表示となるクラシックな文字盤です。12時のインデックスのみアラビア表記されていますが、フォントはモードです。フラットでマットな文字盤なのもあり、クラシックな2カウンターをモードで近未来的な雰囲気に仕上げるラドーらしい一本です。
5-3.R5.5 XXL Ref.R28390112
Ref.R28390112はケースの角部Rが5.5mmであることを表しており、流麗なフォルムの特徴的なポイントがシリーズ名の由来となるR5.5の一本。世界的なプロダクトデザイナーのジャスパー・モリソン氏がデザインを監修しており、彼のコンセプトである”スーパーノーマル”に沿ったシンプルでいて惹き付けられるデザインに仕上がっています。
通常のモデルがケースサイズ37mmに対しXXLは40.5mmと大ぶりなモデルです。クロノグラフを搭載したクオーツモデルで、積算計のインダイヤルを備えており、6時位置で60分、10時位置で12時間計を備えています。インダイヤルが3つではない独特なデザインはデザイナー監修によるもの。独自の世界観のモードな雰囲気を纏っています。
5-4.キャプテンクック ハイテク セラミック Ref.R32128202
Ref.R32128202は2021年に復刻したキャプテンクックのハイテクセラミックスケースモデルです。回転ベゼル夜光処理された針とインデックス、大きめのリューズなどダイバーズウォッチに必要なスペックを一通り揃えており、300m防水の本格ダイバーズウォッチです。
文字盤はスケルトン仕様で、ムーブメントや歯車の動きが文字盤側からも、シースルーバックの裏面からも見ることができます。ムーブメントにこだわりを見せないラドーですが、スウォッチグループ所属によるETAムーブメントをベースにしたCal.R734を搭載し、80時間パワーリザーブを確保しています。ブレスレットはチタン製で、アレルギー対策にも配慮されています。
5-5.トゥルースクエア スケルトン Ref.R27126012(2023年新作)
2020年に発表されたトゥルー スクエア オートマティック オープンハートでハイテクセラミックスを射出成型でモノブロック構造で成型する技術を確立しました。Ref.R27126012はそうして実現したモデルで、ケースとラグが一体化したフォルムが特徴的です。ブラック、プラズマ、ホワイトの3色で展開されていますが、表面への着色ではなく成型時に材質へ着色しているため、芯まで色が付けられています。
当モデルはホワイトハイテクセラミックスを使用したモデルで質感や射出成型による美しいフォルムが特徴です。文字盤側からもムーブメントの機構が見えるスケルトン仕様で、センターホイールが取り付けられたブリッジとインデックス、針はイエローゴールドにカラーコーティングされています。ブリッジはムーブメントに施されたコート・ド・ジュネーブと平行にカットされており、幾何学的な雰囲気を纏っています。
6.【マスターオブマテリアル】ラドーとは
ラドーの歴史、魅力、代表シリーズ、ラドーの時計を着けている有名人、おすすめモデルについてまとめました。新素材の先駆者としてハイテクセラミックスを多くのモデルに採用し、独特の世界観を楽しめるラドーは、ETAムーブメントの利用でコストパフォーマンスもよく人気のあるブランドです。新素材に関心の高いユーザーはラドーの動向に要注目です。もし街中でラドーの時計を見かけたらぜひ一度手に取ってみてください。