PEUGEOT Pacific-18 修理 ステム交換
R&M BD-1の割れたステムを修理する第2回目はOEMのPEUGEOT Pacific-18。 前回はアヘッド化して修理したので、今回はPEUGEOT COLIBRI-16の割れた純正ステムで交換修理
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の3車種の中古の中では貼られているデカール(メーカーロゴ)以外にはあまり違いが無いにも関わらず、最も安い価格帯で取引されているコスパの高いお買い得車
今回のPEUGEOT Pacific-18も修理が必要なジャンク車で、ステムはド定番のハンドルクランプ下側が割れてハンドルが固定できない状態
ステムの割れ以外はグリスの固形化によるシフターの空打ちとアウターケーブルの被膜が経年劣化で縮んでいるくらいで、出品画像ではよくあるジャンクPEUGEOT Pacific-18にしか見えませんでしたが、最も汚れやすいBB付近がピカピカなのを見て分かる通り、前のオーナーさんが超絶大事にされていた新品感の非常に強いタイムスリップしたかのようなコンディションだったのは嬉しい誤算 \(´・ω・`)/
他には折り畳み時に傷がつくのを防ぐための傷防止テープがフレーム他、あちこちに貼られており、20年前後経過しているとは思えない若干の傷があるだけの極上品でした
の2車種はPEUGEOT Pacific-18の下位グレードのためステム下(コラム側)の設計が違い、ステム上部のボルト付近よりも先にコラム側のボルト付近が割れる事が多く、PEUGEOT Pacific-18のステム交換用に調達したPEUGEOT COLIBRI-16のジャンクステムも太いボルトのトルクオーバーと粗悪なアルミ材の影響で見事なまでに割れています
PEUGEOT Pacific-18のステム交換に必要なパーツはPEUGEOT COLIBRI-16のステム上側(ハンドルポスト部分)。 まずは分解するために固定レバーを下げて上下パーツを連結させているヒンジ(蝶番)を露出
両サイドのボルトの抜け防止に使われている黒いスナップリング(Cクリップ、サークリップ)の出っ張り部分を自分側に向けます
スナップリングの取り外しは専用工具を使っても良いですが、取り外すだけならマイナスドライバー等でも代用できるので、出っ張り部分近くにマイナスドライバーを当て、ハマっているボルトの溝から内側(画像では上方向)に押し出して取り外します
スナップリングさえ取り外してしまえばPEUGEOT COLIBRI-16に限らずBD-1系の折り畳みステムは画像の状態に簡単に分解可能
PEUGEOT Pacific-18のステムも同様にヒンジを分解してステム上部(ポスト部分)だけ取り外します
割れたPEUGEOT Pacific-18(上)のステムとPEUGEOT COLIBRI-16(下)の互換性を確認するため、ステムの長さを比較。 タイヤサイズが16インチのPEUGEOT COLIBRI-16のステムが長いか短いかする可能性が考えられましたが、どちらもリコールで自主回収後の2ボルト仕様だった事もあり、ステムの長さは完全に一緒と判明
そこで使用するのがスナップリングプライヤー。 通常のプライヤーとは全く異なる、先端に1mm程度の突起がある掴むと先が広がるスナップリングの取り付け取り外し専用の工具
スナップリングのフック部分に先端を入れて内径を一時的に広げるのがスナップリングプライヤーの機能で、広げ過ぎるとスナップリングが変形してしまうため力加減には注意が必要ですが、PEUGEOT Pacific-18含めBD-1のステムのヒンジに使われているスナップリングそのものは非常に安い内径5.6mm 厚さ0.6mm 呼び寸6mm。 ボルトはM6×18mmと入手性が高いため、仮に失敗して広がりが戻らなくても金銭的ダメージは少なめ
若干問題だったのがスナップリングプライヤー先端のサイズ。 1番小さい最安値のを購入したせいか? 左右で太さがわずかに違い、左側が太くて中央までスナップリングに差し込めなかったためヤスリで0.1~0.2mm程度先端の棒部分を削って無事貫通
ステムを組み立てる前に汚れや古いグリスを拭き取り、ヒンジのボルトや摩擦が発生する箇所に新しいデュラグリスを塗っておきます
割れていないPEUGEOT COLIBRI-16のステムに交換し、専用工具が無ければ至難の業になるヒンジのボルト先端にスナップリングを装着すればステムが割れてハンドルを取り付けられなくなったPEUGEOT Pacific-18の修理(ステム交換)は完了
ハンドルを取り付けて問題無し。 PEUGEOT Pacific-18のステム交換で使用したPEUGEOT COLIBRI-16のステムは固定ボルトが錆びていますが、錆びていないPEUGEOT Pacific-18のボルトよりも長年装着されていたのに割れなかったPEUGEOT COLIBRI-16のボルト方がステムとボルトの相性が良いはずなので、ボルトの錆びを落とします
錆び取り液にしばらく漬け、軟らかく傷をつけにくい割り箸の先などで錆び部分を擦っていればキレイに落ちるか、落としきれなくても黒い汚れにしか見えない黒錆び(黒色酸化被膜)に変化すれば錆び取り終了
ボルトの大半の錆びはキレイに落ちたのでステム交換後も新品のような見た目。 PEUGEOT Pacific-18に限らずBD-1系のアルミ素材はリサイクルアルミで不純物でも入っているのか? 粗悪でいつかは割れてしまう事を考えると、割れが再発する可能性が極めて高いステム交換より、割れるリスクの低いアヘッド化するのがオススメの修理方法。 ステム交換で修理した場合は面倒かもしれませんが、長期間乗る予定がないのであれば割れやすいステムのボルトは極力緩めておきましょう(´・ω・`)
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PEUGEOT Pacific-18 割れたステム
PEUGEOT Pacific-18はR&M BD-1のOEM。 人気のあるBianchiブランドのおかげで本家R&M BD-1よりも高値で取引されやすい同じOEMのBianchi Frettaと比較するとPEUGEOTブランドは不思議と人気がなく- Bianchi Fretta
- R&M BD-1(Birdy)
- PEUGEOT Pacific-18
の3車種の中古の中では貼られているデカール(メーカーロゴ)以外にはあまり違いが無いにも関わらず、最も安い価格帯で取引されているコスパの高いお買い得車
今回のPEUGEOT Pacific-18も修理が必要なジャンク車で、ステムはド定番のハンドルクランプ下側が割れてハンドルが固定できない状態
ステムの割れ以外はグリスの固形化によるシフターの空打ちとアウターケーブルの被膜が経年劣化で縮んでいるくらいで、出品画像ではよくあるジャンクPEUGEOT Pacific-18にしか見えませんでしたが、最も汚れやすいBB付近がピカピカなのを見て分かる通り、前のオーナーさんが超絶大事にされていた新品感の非常に強いタイムスリップしたかのようなコンディションだったのは嬉しい誤算 \(´・ω・`)/
他には折り畳み時に傷がつくのを防ぐための傷防止テープがフレーム他、あちこちに貼られており、20年前後経過しているとは思えない若干の傷があるだけの極上品でした
PEUGEOT COLIBRI-16 ステム 分解 互換性
今回のPEUGEOT Pacific-18の割れたステムの交換修理で使用するパーツは、長さとコラム側の構造以外は互換性がありそうに見えるPEUGEOT COLIBRI-16の割れたステム- PEUGEOT COLIBRI-18
- PEUGEOT COLIBRI-16
の2車種はPEUGEOT Pacific-18の下位グレードのためステム下(コラム側)の設計が違い、ステム上部のボルト付近よりも先にコラム側のボルト付近が割れる事が多く、PEUGEOT Pacific-18のステム交換用に調達したPEUGEOT COLIBRI-16のジャンクステムも太いボルトのトルクオーバーと粗悪なアルミ材の影響で見事なまでに割れています
PEUGEOT Pacific-18のステム交換に必要なパーツはPEUGEOT COLIBRI-16のステム上側(ハンドルポスト部分)。 まずは分解するために固定レバーを下げて上下パーツを連結させているヒンジ(蝶番)を露出
両サイドのボルトの抜け防止に使われている黒いスナップリング(Cクリップ、サークリップ)の出っ張り部分を自分側に向けます
スナップリングの取り外しは専用工具を使っても良いですが、取り外すだけならマイナスドライバー等でも代用できるので、出っ張り部分近くにマイナスドライバーを当て、ハマっているボルトの溝から内側(画像では上方向)に押し出して取り外します
スナップリングさえ取り外してしまえばPEUGEOT COLIBRI-16に限らずBD-1系の折り畳みステムは画像の状態に簡単に分解可能
PEUGEOT Pacific-18のステムも同様にヒンジを分解してステム上部(ポスト部分)だけ取り外します
割れたPEUGEOT Pacific-18(上)のステムとPEUGEOT COLIBRI-16(下)の互換性を確認するため、ステムの長さを比較。 タイヤサイズが16インチのPEUGEOT COLIBRI-16のステムが長いか短いかする可能性が考えられましたが、どちらもリコールで自主回収後の2ボルト仕様だった事もあり、ステムの長さは完全に一緒と判明
PEUGEOT Pacific-18 ステム交換に必要な工具
PEUGEOT Pacific-18のステムの交換は分解とは逆の手順で割れていないステムに入れ替えて組み立てるだけですが、ヒンジを構成する両サイドのボルトの溝に黒いスナップリングをはめるのが至難の業で、専用工具ではないマイナスドライバーで無理やり取り付けようとすると奇跡が起こるまで最低でも30分は格闘する事になる大変な作業そこで使用するのがスナップリングプライヤー。 通常のプライヤーとは全く異なる、先端に1mm程度の突起がある掴むと先が広がるスナップリングの取り付け取り外し専用の工具
スナップリングのフック部分に先端を入れて内径を一時的に広げるのがスナップリングプライヤーの機能で、広げ過ぎるとスナップリングが変形してしまうため力加減には注意が必要ですが、PEUGEOT Pacific-18含めBD-1のステムのヒンジに使われているスナップリングそのものは非常に安い内径5.6mm 厚さ0.6mm 呼び寸6mm。 ボルトはM6×18mmと入手性が高いため、仮に失敗して広がりが戻らなくても金銭的ダメージは少なめ
若干問題だったのがスナップリングプライヤー先端のサイズ。 1番小さい最安値のを購入したせいか? 左右で太さがわずかに違い、左側が太くて中央までスナップリングに差し込めなかったためヤスリで0.1~0.2mm程度先端の棒部分を削って無事貫通
ステムを組み立てる前に汚れや古いグリスを拭き取り、ヒンジのボルトや摩擦が発生する箇所に新しいデュラグリスを塗っておきます
割れていないPEUGEOT COLIBRI-16のステムに交換し、専用工具が無ければ至難の業になるヒンジのボルト先端にスナップリングを装着すればステムが割れてハンドルを取り付けられなくなったPEUGEOT Pacific-18の修理(ステム交換)は完了
ハンドルを取り付けて問題無し。 PEUGEOT Pacific-18のステム交換で使用したPEUGEOT COLIBRI-16のステムは固定ボルトが錆びていますが、錆びていないPEUGEOT Pacific-18のボルトよりも長年装着されていたのに割れなかったPEUGEOT COLIBRI-16のボルト方がステムとボルトの相性が良いはずなので、ボルトの錆びを落とします
錆び取り液にしばらく漬け、軟らかく傷をつけにくい割り箸の先などで錆び部分を擦っていればキレイに落ちるか、落としきれなくても黒い汚れにしか見えない黒錆び(黒色酸化被膜)に変化すれば錆び取り終了
ボルトの大半の錆びはキレイに落ちたのでステム交換後も新品のような見た目。 PEUGEOT Pacific-18に限らずBD-1系のアルミ素材はリサイクルアルミで不純物でも入っているのか? 粗悪でいつかは割れてしまう事を考えると、割れが再発する可能性が極めて高いステム交換より、割れるリスクの低いアヘッド化するのがオススメの修理方法。 ステム交換で修理した場合は面倒かもしれませんが、長期間乗る予定がないのであれば割れやすいステムのボルトは極力緩めておきましょう(´・ω・`)
コメント
No title
2024-10-29 18:40 torikera URL
Re: No title
2024-10-31 12:14 FUCHS URL