小説 : 煌めき日誌

煌めき日誌

夫と二人暮らし。日々を気ままに綴ります。たまに夫も更新します。

YouTubeも更新中!ぜひみてね

小説


五つ目の小説が書き上がりました!
文学賞への応募も済ませ、一件落着。
今月半ば、十日あまりインフルエンザめいた不調に悩まされましたが、間に合ってよかったです。

書ききったつもりでいるけど、ちゃんと伝わるかはちょっと心配。
でも、まあ、しかたないというか、それはどうしようもない。

二ヶ月で一作品のペースは変わらず。
一旦書いてからの推敲にものすごく時間を費やしているので、初稿の段階でもう少し仕上がった状態にできるように次回以降がんばってみようと思います。
構成をわりと中盤以降で悩みだし、最後は力技でまとめてしまうというパターンから脱却するのが次の目標かな。

創作はたのしい。本当にたのしい。
けれど、せっかく桜が咲く時期は、ちゃんと外に出て、現実世界の季節を体で味わいたい。

はやく腰の痛みから解放されたい。
咳のしすぎで、軽いジャンプもできないくらいの鈍痛が続き、それだけが不便。

今月はほとんど本が読めませんでしたが、そのかわり、TVerで大昔のトレンディドラマを観るというたのしみを覚えました。
時代が違うというだけで、おもしろいです。服装とか口ぶりとか。

現実の時の流れは残酷に思えることもありますが、作品の中の時間はある意味永遠なので、私も自分の小説作品の中に、そこだけにずっと流れるであろう時間を描いていきたいです。

そして、小説世界にのめり込みすぎずに執筆を続けていくためにも、文学賞とかなんらかのかたちで、いま現在の現実世界との接点を持てたらいいなと思います。

どっちみち結果がわかるのは数か月や半年先のこと。
なので、新たな作品のほうを向きながら、日々、健康に気を付けて過ごし、空想を自在に広げていきたいな。

とりとめのない文章は、本当に気が楽。


ひと足早く今年を振り返ると、まさに読み書きの一年でした。
記事タイトルは、年末年始におすすめしたいヘルマン・ヘッセの小説です。
(内容は同じですが訳が違うので読み易いほうをぜひ)

一月と三月にちょっとした転機があり、それ以降は余暇のほぼすべてを読書と執筆にあてるようになりました。

主に小説やエッセイ、たまに文章読本を読み、書くのはもっぱら自作の小説と走り書きの日記やメモ。
当然ながら書籍はインターネットに比して質の高い文章が多く、おかげで文字情報の新陳代謝が改善しました。
以前より、舌も肥えた気がします。
添加物まみれで栄養の抜けた見掛け倒しの言葉に惑わされず、簡素でも職人技で磨かれた表現に惹かれるようになったのが、いちばんの変化でした。
これまで素通りしていた詩、俳句、短歌も、作る側ではなく読む側として興味をもつようになりました。

ブログはともかくとして、魂のこもった文章を書けるよう、粘り強く、読み書きの修業に励みます。

専念、とまで思い詰めると、ぱたりと情熱の炎が消え去ってしまうことがあるので、わざわざ自分で退路を断つことなく、ライフワークとして続けていきたいです。

目標達成のためには、目標を忘れずにいることが大事だそうです。
日頃から口に出してみたり、書いたり、時たまブログの記事で宣言してみたり、あの手この手でしつこいくらい所信表明をしようと思います。
もはや自己暗示です。

気になった作家は深く、それ以外のジャンルも読める範囲で広く浅く、そうやって吸収した言葉や概念をもとに、自分の脳内にある情景や感覚を他人に伝わるような文章へと書き起こせるようになりたい。
世間的に即座に評価されなくとも、私と他人とことばの力を信じて、書き続けていきたい。

去年の今頃には思いもよらなかったような志を抱くこの年末。
また来年にはどう感じているのでしょう……知る由はありませんが、少なくとも未来の自分のためになるような試行錯誤を日々積み重ねていこうと思います。

よいお年を。



三作目の小説が、一旦書き上がりました。
現実が恋しくなってきたところだったし、月末までに、と考えていたので、ぴったりのタイミングでした。

昨日までは屋台骨がぐらついていたのが、なんとか自立に耐えられるところまで仕上がった、そんなかんじです。

先週まではその骨組みも割り箸製みたいな危うさでした。
作者である私の脳内に寄りかからずともお話の中の世界が完結したことが、なによりも嬉しいです。
不安定な虚構世界を頭に抱えていると、どうにも、実人生である現実世界に関心が持ちづらくなってしまうのですが、その重荷からの解放感はサイコーです。

二か月間、自分の自由な空想と意図的な虚構とほんのわずかな実体験のエピソードの中を、迷路に閉じ込められたかのように、さまよい歩きました。
外の世界と隔絶しながらも、小説やエッセーを読んで、いろんな世界や他人の人生をなぞる気分も味わいつつ。
サリンジャー、カポーティ、ヘミングウェイへの関心が高まり、王道というか、名作は今後ももっと読んでいこうと思いました。自分好みのものに出会う入り口になるので。

十二月に入ると、否が応でも、現実が顔を合わせにやってくる予感がします。
ホリデーシーズン、年末年始、いわゆるハレの日でさえ、私には現実味の強いイベントに思えます。とくに最近は。
文字の世界のとりこになっていく一方で、人間らしい生活もうっかり手放さないように注意しないと。

文章を書くのが、というより、小説を書くのが、ほんとうにたのしい。

一週間ほど推敲したらバッチリ完成の予定ですが、書きかけでの推敲と完結してからの推敲は大違いなので、もう気分は別の話に飛びつつあります。

そこをなんとか踏みとどまって、よりおもしろい作品に仕上げられるよう、がんばるぞ!




今週になって、ようやく秋を実感しています。

日が沈んだあとや、朝、寝室の戸を開けたときのひんやりした空気は「もう残暑とは言わせないぞ」といったかんじ。

長かった夏は、読書と小説執筆の日々でした。
文字になりたい……。
そう思いながら、猛暑を過ごしていました。
二作目の小説がほぼ出来上がり、あとは少し手直しをしたら完成です。
締め切りに間に合うかどうか心配で半月ほどピリピリしていたのですが、ここまでこれたら一安心です。
万物に優しくなれそうなくらい、文字通り、こころが安らかになりました。

言葉って、おもしろい。ことばって、不思議。

この数日間は自作の文章と向き合いすぎて、ほかの本をあまり読めていなかったので、久々に、魯迅の「狂人日記」と「故郷」で気分転換をしました。次は「阿Q正伝」の予定です。

この秋は、小説ばかりではなく、美術館に出かけたり、映画を観たり、たまにはゲームをやってみたり、と多少は興味の幅を広げていきたいです。

そしてまた新たな作品を書き上げたい!
構想がある程度練り上がるまで、寄り道しつつ、大好きな季節を満喫できたらいいな。

ひっそりと虚構の物語を作っては、時たま、ひょっこり現実へ顔を出す、そんな暮らし方がいまの私にはいちばん居心地よく感じます。
いま、に限らず、根っからの性質なのかもしれないけれど、何十年も生きてきたわけではないのでよくわかりません。
百年経っても同じようなこと思っているのかな……?

とにもかくにも、継続が大事ですね。



小説執筆と合間の読書で、精神世界にどっぷり浸かって過ごした二ヶ月半。

ようやく、第一稿が書き上がりました!

まさか自分が小説を書くとは思ってもみなかったので、約60000字の原稿に「これ、だれが書いたの?」と問いかけたいくらいです。
断片的には、紛れもない私の文章なのですが、全体を見渡すと、想像の範疇を超えた世界が広がっていて、なんだか自分ではもう手に負えないような気持ちになります。

書いてみて、というか、最後まで完成させてみて、「創作ってこんなに楽しいんだ!」と純粋な発見がありました。

行きつ戻りつ、ところどころ手直ししながら書いていくことは、まるで瓦礫や砂に埋もれた物語を、つるはしで輪郭をあらわにし、細かい箇所に積もった砂粒を刷毛で払っていくようで、なんとも不思議な工程でした。

ゼロからなにかを生み出しているというより、意識の奥底に隠れて眠っている世界の発掘作業に、私ひとりきりで闇雲に従事しているみたいでした。

無理にお話をつくりあげようとしてもうまくいかなかったり、つまらなかったりするのは、意図的だからじゃないかと思います。
無意識から浮かび上がってきたお話は、それとは違います。

なにかに取りつかれたかのようにパソコンと向き合っていると、今まで経験したことのない感覚が次々とやってきたのですが、言葉で言い表すのは難しいです。
物質的なかたちをもたない創作をほとんどしたことがなかったので、よけいに新鮮に感じたのかもしれません。

できたてほやほやの小説は、しばらく冷ましてから推敲することにして、次の作品にもどんどん取り掛かっていくつもりでいます。

小説に理想があるとすれば、私の頭蓋骨をパカッと開いて「見てみて~!」と言っているかんじです。

本を開いた途端に作者の脳内がヴワーッと語り掛けてくるタイプの小説が書けたら最高。
もしくは、オルゴールボックスみたいに、開けたときだけ素敵な旋律が聞こえてくるような小説。

そういう理想には程遠い気もしますが、「書き続けていたらその境地に至れるのでは?」という淡い期待を胸に、今後も書いていけたらいいな。

気負いすると自滅しそうなので、適度に現実世界にも顔を出しつつ、小説世界もたのしんでいきたいです。

リアリストの方々にはもしかすると現実逃避に思われるのかもしれないけれど、現実を直視し続けることだって、意識や感情からの逃避にすぎないのではないかな、と考えるようになりました。
そして、そのどれからも逃げるには、ドラッグやアルコールの手助けが必要なのかな、とも。

よくわからないけど。

この二、三ヶ月のうちに読んで気に入った本のこともそのうちブログに書こうと思います。


↑このページのトップヘ