2023年07月 : 煌めき日誌

煌めき日誌

夫と二人暮らし。日々を気ままに綴ります。たまに夫も更新します。

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2023年07月


映画『君たちはどう生きるか』 は、大人たちへの宿題だとおもいました。

宮崎駿のアタマの中から放たれた、最初で最後の課題は、結構な無茶ぶりです。

ネットの海には、夏の読書感想文ならぬ、映画鑑賞文がこれからどんどん増えていくことでしょう。
ブログやつぶやきや動画や、形式はどうであれ、解説したり感想を述べたり。

あらすじを説明しようとしても、端的にはまとめづらい、あのような映画作品についてなにか言おうとすれば、どうしても自分の考えや価値観を織り込まざるをえないはずです。
たとえ、ぺらぺらの薄っぺら人間だとしても。

だから身近な人が『君たちはどう生きるか』を観たのであれば、その感想を聞かせてもらえたらうれしいし、逆に、赤の他人のレビューにはほとんど意味がないような気がします。

この作品を何度も繰り返して観ることもありえますが、いちばんはじめに鑑賞していたときに「なんだこれは?」と感じた場面の気持ちはそのひと唯一のもので、もしかしたら言葉でパッと言い表すのは難しいかもしれません。

それでも、自分が感じたままのことを、なるべく自分の中から湧き出た言葉で表現して、親しい誰かに伝えられることができたら、とてつもなく素晴らしいことだろうなとおもいます。

この夏、そしてそれ以降も、世界中のあちこちの小さな輪の中で感想が共有されることを通じて、人が生きることの深さや広がりを味わい直すきっかけになるのでは、とも。

エンターテイメント性がわりと削がれた状態のジブリ作品で、私はすっかり気に入りました。
純文学を読んでいるような気分で、すがすがしかったです。

めちゃくちゃ上から目線ですが「よくやった、駿!」と言って肩をぽんぽん叩いてやりたいくらいです。
でもそうやって叩けるわけないので、ここに走り書きしておきました。

ほかにも思ったいろんなことは、胸のうちに秘めておきます。
自分で忘れてしまわない限り、宝ものであり続けるでしょう。


結局、ジブリパークへ行くことはあるのだろうか……??




小説執筆と合間の読書で、精神世界にどっぷり浸かって過ごした二ヶ月半。

ようやく、第一稿が書き上がりました!

まさか自分が小説を書くとは思ってもみなかったので、約60000字の原稿に「これ、だれが書いたの?」と問いかけたいくらいです。
断片的には、紛れもない私の文章なのですが、全体を見渡すと、想像の範疇を超えた世界が広がっていて、なんだか自分ではもう手に負えないような気持ちになります。

書いてみて、というか、最後まで完成させてみて、「創作ってこんなに楽しいんだ!」と純粋な発見がありました。

行きつ戻りつ、ところどころ手直ししながら書いていくことは、まるで瓦礫や砂に埋もれた物語を、つるはしで輪郭をあらわにし、細かい箇所に積もった砂粒を刷毛で払っていくようで、なんとも不思議な工程でした。

ゼロからなにかを生み出しているというより、意識の奥底に隠れて眠っている世界の発掘作業に、私ひとりきりで闇雲に従事しているみたいでした。

無理にお話をつくりあげようとしてもうまくいかなかったり、つまらなかったりするのは、意図的だからじゃないかと思います。
無意識から浮かび上がってきたお話は、それとは違います。

なにかに取りつかれたかのようにパソコンと向き合っていると、今まで経験したことのない感覚が次々とやってきたのですが、言葉で言い表すのは難しいです。
物質的なかたちをもたない創作をほとんどしたことがなかったので、よけいに新鮮に感じたのかもしれません。

できたてほやほやの小説は、しばらく冷ましてから推敲することにして、次の作品にもどんどん取り掛かっていくつもりでいます。

小説に理想があるとすれば、私の頭蓋骨をパカッと開いて「見てみて~!」と言っているかんじです。

本を開いた途端に作者の脳内がヴワーッと語り掛けてくるタイプの小説が書けたら最高。
もしくは、オルゴールボックスみたいに、開けたときだけ素敵な旋律が聞こえてくるような小説。

そういう理想には程遠い気もしますが、「書き続けていたらその境地に至れるのでは?」という淡い期待を胸に、今後も書いていけたらいいな。

気負いすると自滅しそうなので、適度に現実世界にも顔を出しつつ、小説世界もたのしんでいきたいです。

リアリストの方々にはもしかすると現実逃避に思われるのかもしれないけれど、現実を直視し続けることだって、意識や感情からの逃避にすぎないのではないかな、と考えるようになりました。
そして、そのどれからも逃げるには、ドラッグやアルコールの手助けが必要なのかな、とも。

よくわからないけど。

この二、三ヶ月のうちに読んで気に入った本のこともそのうちブログに書こうと思います。


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