相互リンクとは、2つのWebサイトまたはWebページがお互いのリンクを設置する行為です。インターネット黎明期より用いられてきた施策のため、現代でも有効なのかどうか気になっているWeb担当者の方は多いのではないでしょうか。
結論から言えば、相互リンクはWebサイト・ページのGoogle評価を上げるために有効です。ただし、適切な相互リンクでなければGoogle評価が低下する恐れがあります。
当記事では、Google評価における相互リンクの効果や注意点などについて詳しく解説します。
相互リンクとは
相互リンクとは、WebサイトまたはWebページがお互いにリンクを設置し、つなぎ合うことです。
例えば、「SEOツール」の解説記事を掲載したA社が、SEOツールを開発しているB社のWebサイトURLを記事内に設置し、B社がA社の記事をWebサイト内で紹介します。
相互リンクのSEO効果
適切な相互リンクには、次の効果が期待できます。
- リンク先からのアクセス獲得
- 検索順位アップ
- ユーザーからの信頼性の向上
それぞれ、詳しく解説します。
リンク先からのアクセス獲得
リンク先のWebサイト・ページに訪問したユーザーがリンクを通じて自社のページにアクセスするため、アクセス数の増加が期待できます。ただし、ユーザーがリンクをクリックする必要性がなければ、アクセス数は増加しません。
例えば、SEOツールを提供している企業のWebサイトにアクセスしたユーザーは、SEOについて詳しく知りたいと考えている可能性があります。そのため、SEOと関係があるページのリンクを設置すればアクセスが期待できますが、SEOと無関係のページのリンクを設置しても、ユーザーはクリックしません。
検索順位アップ
適切な相互リンクには、Googleの検索順位が上がる効果が期待できます。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断する上で、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。
引用:Google| Google が掲げる 10 の事実
上記にあるとおり、検索順位は多数の要素で決まるため、良質な相互リンクを大量に取得しても検索順位が必ず上がるとは限りません。
しかしながら、検索順位が決まる要素の1つであるため、相互リンクの獲得については積極的に進めることが大切です。
ユーザーからの信頼性の向上
信頼性が高いWebサイト・ページにリンクを貼ると、自社の信頼性が高まる可能性があります。
例えば、業界で最も権威があるA社のWebサイトに自社のリンクが貼られると、「信頼性が高いA社がリンクを貼っているのだから、このサイトも信頼性が高いのだろう」とユーザーに印象づけることができます。
不適切な相互リンクはGoogleペナルティの対象
Googleは、相互リンクの数だけではなく質にも注目しています。
質が悪い相互リンクはペナルティの対象となり、検索順位の低下やnoindex化などの悪影響が懸念されます。不適切な相互リンクの種類について詳しくみていきましょう。
- 検索順位アップを目的としたリンクの売買
- 相互リンクのみを目的としたページの作成
- 自動化プログラムやサービスを利用した相互リンクの作成
- 利用規約や契約などで相互リンクを義務付ける
- 記事広告やネイティブ広告へのリンク
- ブックマークサイトのリンク
- 大量のキーワードを含む非表示のリンク
- 投稿や署名に含まれる作為的なリンク
出典:Google検索セントラル|Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー
適切な相互リンク先の条件
適切な相互リンクの条件は次のとおりです。
- 関連性があるサイト
- ページランクが高いサイト
- 法的な問題がないサイト
それぞれ詳しく解説します。
関連性があるサイト
関連性があるサイトとの相互リンクについて、Google は下記のように言及しています。
Google は、ウェブページの関連性を判断するための重要な要素としてリンクを使用しています。
引用:Google検索セントラル|Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー
これは、「関連性がないサイト・ページのリンクを貼ると、検索順位の低下を招く」とも読み替えることができます。関連性を判断できるように、Webサイトのコンセプトや取扱製品・サービスなどと関連があるサイト・ページと相互リンクしましょう。
ページランクが高いサイト
ページランクとは、検索順位を決めるアルゴリズムの要素の1つです。
ページランクはサイト運営者やユーザーが確認できない要素のため、本当に存在するのかどうか疑問に感じるWeb担当者の方もいらっしゃるでしょう。Googleは、以下のように言及しています。
Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトがほかのページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。
引用:Google| Google が掲げる 10 の事実
このように、ページランクの存在はGoogleが認めています。
ページ間のリンクを「投票」として扱い、多くの投票を得たサイトのページランクが上がります。ただし、前述したとおり不正な相互リンクはペナルティの対象です。
法的な問題がないサイト
法的な問題があるサイトについて、Googleは以下の見解を持ちます。
法律に違反している、またはお客様の権利を侵害していると思われるコンテンツを Google サービスで見つけた場合は、Google にお知らせください。Google ではそのコンテンツを審査にかけ、コンテンツへのアクセスをブロック、制限、または削除するかどうかを検討します。フィッシング、暴力、露骨な表現を含むコンテンツも、Google のサービス ポリシーに違反していれば、Google サービスからの削除対象となることがあります。
引用:Google| 法的な理由でコンテンツを報告する
例えば、違法金融業者のWebサイト・ページとの相互リンクは、検索順位の低下につながる恐れがあります。
相互リンクの依頼方法
自社のWebサイト・ページへのリンクを確認できた場合は、相手方のWebサイト・ページのURLを設置すれば相互リンクは完了です。
相手方が自社のWebサイト・ページをリンクしていない場合は、電話やメールなどで下記を伝えましょう。
- 相互リンクをしたい旨
- 相互リンクをしたい理由
- 対象のページURL
前述したとおり、金銭のやり取りが発生する相互リンクはペナルティの対象のため、報酬の提案は避けましょう。相互リンクのメリットを伝えることで、応じてもらえる可能性が高まります。
相互リンクの断り方・解除方法
関連性が低い、法的に問題があるWebサイト・ページの運営者から相互リンクを依頼された場合は断る必要があります。断り方にルールはありませんが、普段から取引がある会社からの依頼を断る場合は、理由を明確に伝えましょう。
また、相互リンクを解除したいときは、電話やメールでその旨を伝えます。解除してもらえないときは、こちらからリンクを外すだけで問題ありません。
相互リンクで避けるべきこと
相互リンクで避けるべきことは次の2つです。
- 不自然な相互リンク
- 相互リンク集のみを掲載したページの作成
それぞれ詳しくみていきましょう。
不自然な相互リンクはペナルティの対象
前述したとおり、検索順位アップを目的としたリンクの売買や自動化プログラム・サービスを利用した相互リンクの作成などは、ペナルティの対象です。
Googleの判断基準や方法は明示されていませんが、不自然な相互リンクは避けるべきでしょう。
まったく関係がないWebサイト・ページとの相互リンクは、リンク売買や自動化プログラム・サービスの利用を疑われる可能性があります。検索順位アップの効果も期待できないため、関連性が高いWebサイト・ページとだけ相互リンクしましょう。
相互リンク集のみを掲載したページの作成はペナルティの対象
前述したとおり、相互リンク集を掲載したページは「ブックマークサイト」と呼ばれ、ペナルティの対象です。
例えば、自社の複数のWebサイト・ページへのリンクを集めたサイトを作成し、相互リンクを作る方法があります。
自動相互リンクツールの利用は質が落ちやすい
自動相互リンクツールは、自身のWebサイト・ページのURLを送信すると、対象のサイト・ページに自動でリンクが設置されるツールです。
相手方のURLを自社のWebサイト・ページに設置するだけで相互リンクが完了する手軽さから、多くのサイトが利用していました。
しかし、このような仕組みを提供しているWebサイト・ページは、自社と関連性が低い可能性が高いため、利用すべきではありません。
相互リンク募集サイトの利用はリスクが高い
相互リンク募集サイトとは、相互リンク希望の人がWebサイト・ページのURLを投稿し、興味を示した人と連絡を取り合って相互リンクするものです。
このようなサイトを利用している人はSEOやGoogle検索順位の知識に乏しく、ペナルティについても把握していない可能性があります。
相互リンクは+αの対策として正しく実施する
相互リンクは、検索順位が決まる200以上の要素の1つであり、順位を決定づけるものではありません。作為的なリンクやブックマークサイトの作成、金銭のやりとりによる相互リンクなどはペナルティの対象です。今回、解説した内容を参考に、健全なSEO対策を実施しましょう。
検索順位を上げるために重視すべきは、コンテンツの専門性・権威性・信頼性です。しかし、時間的都合やスキル不足などを理由に良質なコンテンツを作成できずにいる企業は多いでしょう。
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