直近3回の投稿ではカンチャナブリー市内中心部の主要なナイトマーケットを紹介してきましたが、お次は朝市について。眠らない街バンコクを除き、タイがもっとも活気を帯びるのは太陽が顔を出して間もない早朝です。
……なんて偉そうに書きつつ、私は朝が大の苦手。本稿で取り上げるパークプレーク市場(Pak Phraek Market)へも、ツレに叩き起こされて1度行ったきりです。
先に結論を言うと、早起きして大正解。人々の暮らしぶりやリアルな物価(地元価格)が知れたのはもちろん、場内/場外共に物凄くエネルギッシュで、朝から良いパワーを吸収できました。
歴史あるコミュニティー
パークプレーク市場があるのは、パークプレーク・コミュニティーと呼ばれている旧市街の一画です。現存するカンチャナブリーのコミュニティーのなかでは一番古く、その歴史は180年超え。
華人やベトナム系の移民をメインに形成された同コミュニティー。通りに並ぶ中国×ヨーロッパ×タイ様式を組み合わせたハイブリッドな建築物は、芸術的/文化的価値も高いらしいです。
加えて、パークプレーク通り沿いには、第二次世界大戦中に日本軍の捕虜となった人々のメッセージをこっそり政府に伝えていたBoonpong Sirivejabhandさんという英雄の住まいも残っているそう。
以上、タイ国政府観光庁のホームページを意訳させてもらいました。微妙にニュアンスが違っていたらゴメンナサイ(※日本語HPには大戦中の話が端折られています)。
で、パークプレークがそんなエリアだとは露知らず、ただただ「年季の入った建物が並んでいるな~」とぼんやり眺めていた私(ゆえに、建物の写真も撮っていません)。最低限の知識を頭に入れたうえで散策すべきだったと後悔しています。
庶民の台所を支える朝市
パークプレーク市場がいつ頃できたのか、かなり古いという以外に、調べてもはっきりした年代はわかりませんでした。
とはいえ、移民街が作られた当初より、規模は違えどもマーケット的なものは存在していたはず。焼売や中華まんの行商が多かったのも、先述したこの地区の歴史背景を知ると納得できます。
ちなみに、狭義のパークプレーク市場はアーケード式のマーケットを指し、広義ではその周りを取り囲むかたちで開催される青空市も含むみたいです。
市場が動き出すのは4時30分で、ピークタイムは6~7時台前半。周辺の小路は8時30分まで車が通行止めになっていました(※バイクは容赦なく通ります)。
売られているのは、採れたての野菜や川魚、捌きたての肉といった新鮮な食料品と、神様や精霊へのお供え物。托鉢を行う僧侶もたくさんいます。
何にせよ、一般のツーリストに必要な商品はほぼありません。完全に部外者である私とツレは、せめて他の買い物客の邪魔にならないよう心掛けるも、あまりの賑わいにそれを実行するのがなかなか困難でした。
25THBのジョークに大満足
1時間弱ブラブラした後に朝食タイム。カオマンガイやクイッティアオが30THB~(約120円~)と、どこも安いわ、美味しそうだわで目移りしまくりです。
あれこれ悩んだ末、私たちはBann Jok(バーン・ジョーク)なるお粥屋さんに入店しました。写真下の豚ひき肉のジョークが1杯25THB(約100円)。
ネギ、ショウガ、パクチーなどの薬味がどっさり。お粥自体は薄味ながら、肉とキノコにはガッツリ下味がついていて、食べ応え満点でした。
これで25THBは超良心的。お世辞抜きで毎日食べたいです。営業時間は5時30分~9時00分。このためだけでもがんばって早起きする価値はあると思います。
まとめ
パークプレーク地区はバス・ターミナルから徒歩10分。鉄道の駅からも2km弱と決して歩けない距離じゃないです。私とは違ってちゃんと下調べしたツーリストは、昼間にゆっくりここを訪れるのでしょうか。
パークプレーク通りでレトロな建物と一緒に映え写真を撮り、その足で近くの川沿いのソーンクウェー通りへ出てお茶するのも、めちゃくちゃ素敵なプランです。
しかし、バンコクからの日帰りが大半を占めるカンチャナブリー観光において、もしも宿泊するのであれば、朝のパークプレークを体験しない手はありません。
バンコク発の一番列車やバスが到着する時間には閉まってしまうパークプレーク市場(※正確に言うと、一部の仏具店は夕方までひっそり開いています)。このエリアのワチャワチャした朝の様子を味わえるのは、泊り客にのみ許された特権です。
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