2024-11-21 「回想」 詩とか替え歌とか詩のような何か 何度越えたって忘れてしまう命の連環が日々に潜む陰鬱さに変わる あの日干からびた生き物の叫びがあの日切断された生き物の表情が見えることなく僕らの糧に引き継がれている 逃れようと一足踏みこんだ屋上の突風は嘲笑いしてほら足元のそれも君が選んだ命だといい綿の枝は瞳の奥で揺れている 足はコンクリートのぬかるみに嵌ってじわじわ沈んでいく このまま憂いに浸ることもできずどうして日は差すのだろう 祈ることしかできなくなった僕は生きる十字架を増やしてあの日砕けた沢蟹をようやく思い出した