「回想」 - Emu’s blog

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よくある日記

「回想」

何度越えたって忘れてしまう命の連環が
日々に潜む陰鬱さに変わる

あの日干からびた生き物の叫びが
あの日切断された生き物の表情が
見えることなく僕らの糧に引き継がれている

逃れようと
一足踏みこんだ屋上の
突風は嘲笑いして
ほら足元のそれも君が選んだ命だといい
綿の枝は瞳の奥で揺れている

足はコンクリートのぬかるみに嵌って
じわじわ沈んでいく

このまま憂いに浸ることもできず
どうして日は差すのだろう

祈ることしかできなくなった僕は
生きる十字架を増やして
あの日砕けた沢蟹をようやく思い出した