記事一覧 - 万華鏡の世界

万華鏡の世界

自分と自分と時々君

私のいろいろ音楽遍歴

久しぶりにブログを書こうと思った。人の音楽遍歴を聞いているうちに、自分も整理したくなった。覚えていないところもあるけれど、書いてみる。 とりあえず演奏として音楽に初めて触れたのは4歳のときで、私はヤマハの音楽教室に通っていたらしい。ピアノを…

「名刺代わりの本10選」タグの本の紹介

Twitterで#名刺代わりの本10選というタグで本を選んだので、簡単に紹介したいと思う。必ずしも好きであるとか、自分の本質的な部分と関係があるわけではないけれど、自分を説明する上で必要かなという本を選んでみた。 『はてしない物語』/ミヒャエル=エンデ…

いつか世界に溶けていく

いつか世界に溶けていくことを、私は肯定的にも否定的にも捉えたくないと直感的に思っていた。(今思えば、)なぜならそれが救いになろうと、不幸の元になろうと、人為的秩序の世界において存在するだけの人間の価値観に過ぎなかったからだ。ただ世界に溶け…

芸術と認知のはなし

少し前に出ていたとある論文のことを思い出したので噛み砕いて話す。おそらくその人は認知(直訳では神経美学と出た)に関する研究をしている人だったと思う。「思う」というのは、フリーではアブストラクトを確認することしかできなかったのと、英文だった…

柴崎友香『ビリジアン』を読んだ。

ビリジアン (河出文庫) 作者:柴崎友香 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/07/05 メディア: 文庫 ツイッターで感想を書いたので。それを貼りつけ。簡単に。 記憶をランダムに綴った短篇連作だった。色彩感が豊かで情景が事細かに語られているのが印…

人生を楽しくする工夫

以前アスクで来た質問の回答です。まとまっているので載せておきます。 楽しく生きていくのに絶対必要なことって実はないんですよね。なぜなら楽しい時って、何もなくても楽しいですから。そういう理屈っぽいことじゃなくて!と言いたくなると思うので、私が…

サンドイッチを作った(メモ)

「昨日のサンドイッチ美味しかったなあ、バジルが効いてて」と寝ぼけながら、食べてもいないサンドイッチの話をLINEでしたぐらいサンドイッチを作りたい欲がすごかったので、材料を揃えて作ってみた。 サンドイッチを作りたくなったのには二つあって、名探偵…

川上弘美『センセイの鞄』を読んだ

センセイの鞄 (文春文庫) 作者: 川上弘美 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2004/09/03 メディア: 文庫 購入: 6人 クリック: 56回 この商品を含むブログ (353件) を見る 小説全般を読んでまず気にかかるのは、時間の流れ方というものがひとつあるように思…

私と私

苦しみの根源を探っていたら、自分のある思いに気がついた。私は調子によって考え方を180度くらい変えることがしょっちゅうある。他人がどうかやそれが普通なのかどうかはさておき、私は躁のときの自分と鬱のときの自分といった、まるで違うその二者を二者と…

ある女の子のおはなし①

女の子はお母さんとお父さんが大好きでした。そして、女の子は絵本が好きでした。絵本だけではなく、本も読めるようになると、本も読むようになりました。お母さんとお父さんは絵本や本を読む女の子を褒めました。すると、女の子はますます嬉しくなって本を…

2つの交響詩に見るドイツ、フランス的音楽の世界観 

今回は、リヒャルト・シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》、クロード・ドビュッシーの交響詩《海》。この2作品を通してこれらの作品の背景にある「ドイツ的」「フランス的」なるものがどのようなものであるかを考察する。 この2作品が書かれた時代は、音楽史…

日記、あります

http://emi0x0.hatenadiary.jp/ うまく連携がとれていないようなので。日記です。

西加奈子『うつくしい人』を読んだ

うつくしい人 (幻冬舎文庫) 作者: 西加奈子 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/08/04 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログ (2件) を見る 西加奈子の『うつくしい人』を読んだ。始めの数行を読んだだけで、ああ読みやすいと思っていたが、…

音楽は何かの役に立つのか

「◯◯は何の役に立つ?」という話、結構各方面で繰り広げられているし、私があえて書くことでもないような気がするのだけど、音楽をやる立場としては無視できないことであるため、書いてみようかと思う。始めに述べておくが、私は「役に立つ」という言葉が好…

文章についての走り書き

起承転結などの展開に慣れすぎている話 普段読む多くの文章がロジカルなだけに、そうでない文章に触れた時の異物感がものすごい。小説に関しては「そういうものだ」という認識があるからまだ良いが、いかにもまとまってそうな記事を読んだときに、ロジカルで…

「好き」が「嫌い」になる時、「好き」がなくなる時

とても印象的な場面に出会したのでふんわりと書き留めておきたい。 最近「好き」から「嫌い(憎しみ)」へ変貌する様を目の当たりにした。 端的にいうと、私に好意を寄せていたと思われる人が私の言動によって私を憎むことになったという内容である。 相手が…

音痴の話

フォロワーさんに音楽や音に関して何か疑問に思っていることはないか尋ねたところ、「音感のある人ない人、音痴な人とそうでない人ってのは、どういう風に違っていると考えられているんでしょう?」という問いをいただいたのでお返事を書きたいと思います。…

見知らぬ彼女

彼を通して見える彼女は非常に可愛気があって透き通っていた。 まっすぐに彼を見つめて、信じて疑わない。 しかし、彼女には見せない姿が彼にはあった。 病気だ、と私は思った。なんとか治したかった。 まだ見ぬ、そしてこれからも絶対に会えぬ彼女のために…

嫉妬の末

彼女は私の日常の端っこにいた。そっと彼を見守っている。 私は彼女が彼に好意を寄せていたことを知っている。彼女も私のことを知っていた。 彼女が彼と話をする時、ほんの僅かに見える切なさを私はチクリと勝手に感じる。 昔はチクリどころではなかった。嫌…

音楽に対して何も思うことがないという話

「何も思うことがない」ということがどういうことなのかについて話したい。 私は音楽が嫌いで、なぜ嫌いかというと頭の中で鳴り響いて離れないからである(厳密には、「頭の中で鳴り響く音楽」が嫌いで、音楽の全てを嫌っているわけではない。頭に比較的残り…

ミュージックセリエル、そして偶然性の音楽

「4分33秒」。音楽界に波乱を巻き起こした曲である。一般的にピアニストが演奏することが多い曲で、(絶対にピアノだと決まっているわけではない)3楽章に渡りタセット(休止)と楽譜に記述されている。つまり楽音は一切登場しない。沈黙の音楽として私は高…

『千住博の美術の授業 絵を描く悦び』を読んだ。

千住博の美術の授業 絵を描く悦び (光文社新書) 作者: 千住博 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2004/05/15 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 22回 この商品を含むブログ (39件) を見る 新書という読みやすい類の本でこれだけの内容が書けるのはすごいな…

所謂普通のクリスマスイブを過ごしてみた。

私は日本のクリスマスという行事が不自然に見えて仕方がなく、偏見の眼差しで日本人のクリスマスの過ごし方を捉えている節があり、時にひどく侮蔑的にさえ見てしまうことがあるのだが、実際のところそのような過ごし方は面白いんだろうか、という疑問があっ…

行動が上手くできないため、改善を図るの巻

この行動力のなさは人格的なものなのか、病気のせいなのか未だに判断がついていない。「やる気がない」というのは言い訳になるが、病気をする前に難なくできていたことができないとなると、やはり病気あるいは薬のせいでやる気が出ないのではという気がして…

『音楽美学』について

音楽美学<野村> 作者: 野村良雄 出版社/メーカー: 音楽之友社 発売日: 1998/12/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 以前紹介した本をようやく読み終えた。 emi0x0.hatenablog.com 読むのに丸1年もかかってしまったわけだが、どうしてそんなに遅…

善く生きること

私達は日々様々なことを考えながら、そして、多様な活動をしながら生きている。普段の生活に満足している人は多くはないかもしれない。私達が生きていく上で、より良い生き方とは何なのか考えたい。この記事が各々の生活に何か変化をもたらす契機になると良…

やりたいことを書き出してみる

まずは音楽について考えたい。以前「音楽に求めていること」で「最低限やりたいことはある」と言っていたが、具体的に言葉にしたことがなかったため、書いてみる。 emi0x0.hatenablog.com はじめに、音楽がなにものであるかを自分なりに明らかにしたいという…

やりとり

勝手に期待して、期待が裏切られて苛立ちを覚えた。 誤解だよと人はいうが、誤解でもなんでもなかった。 単に私はその人々にとって存在しなかったのだ。 その程度だっただけの話。 それは一向に構わない。 ただ、それを人は何故か隠そうとした。 それが全く…

人々は音楽のどこを聴いているのか。音楽の聴き方

『音楽の聴き方』という本があるように(内容はほとんど忘れてしまったが)、音楽には聴き方の型が存在する…という説がある。 音楽の聴き方―聴く型と趣味を語る言葉 (中公新書) 作者: 岡田暁生 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2009/06 メディア: 新…

音楽の何が知りたいのか

以前似たような話を書いたので一応貼っておく。 emi0x0.hatenablog.com emi0x0.hatenablog.com 30分ぐらいはかけていたであろう、この記事をBackSpaceキーか何かで誤って消してしまったが気を取り直して再び書きたいと思う。 先日ある人と話をした。音楽の話…