クロマキーを知らないふり - 楡男

楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

クロマキーを知らないふり

ぼんやりした頭痛がつきまとう日だった。自転車で片道1時間くらいの道を行ったりしたけど最終的にはよくならず。というか夜にピザ食べようという気を起こして、その流れで 7% の缶酒を飲んだのがよくなかった気もする。

ラジオで「雑談」について話していた。女性に比べて男性は「雑談」ができない。まあそうかもと思う。というか、それが通説というか、雰囲気というか、「雑談」ができないのはどちらですかクイズを出されたらほとんどの人が「男性」と答えるだろう、というような仕方でもう構図が決まってしまっているというか。

わたしは雑談ができなくて苦しんでいる人で、しかも男性なので、この話に当てはまるんだけど、同時にわたしはやや常軌を逸した無口でもあるので、性差に由来する傾向の違いだけでは説明しきれないのではと思うし、それだけでどうか済ませないでくれ、と謎に願う気持ちすらある。

まあ、でも、成育過程でたとえば男子校に通っていたみたいなことは特にないにせよ、つまり実在の男性たちが直接の原因ではないにせよ、いわゆる男性的なカルチャーという磁場の影響をもろに被ってしまったために〈こんなこと〉になってしまった、という見立てはそんなに外していないような気もする。わたしにとってフェミニズムやその周辺の分野を学ぶ意義はそのあたりにある。

雑談、なにが難しいって、それができるためには「なんでも話す」というモードになっていないといけない気がするんだよね。わたしには「話したくないこと」と「話す価値がないこと」が多すぎる。

(約600文字、40分)