【国試直前特集その1】 新出題基準の変更点をおさえよう!
~重要項目解説①「ソーシャル・キャピタルの醸成と活用」
前回の総論に続き、
今回から重要と思われるテーマについて一つづつ解説していきますね。
今日は「公衆栄養学」分野の追加項目
「ソーシャル・キャピタルの醸成と活用」です。
<項目の概要>
ソーシャル・キャピタルとは,社会の効率性を高めることのできる
「信頼」「規範」「ネットワーク」といった社会組織の特徴のことです.
たとえば家族,友人,町内会,サークル活動などがソーシャル・キャピタルに含まれます.
ソーシャル・キャピタルの高い地域は低い地位と比べてうつ病の罹患率が低いなど,健康への影響も明らかになっています.
<出題歴>
ソーシャル・キャピタルは旧ガイドラインでは「栄養教育論」の小項目として存在しており
過去に3問(14年112問,15年151問,18年108問)出題がありました。
今回の改定では、「栄養教育論」に加えて「公衆栄養学」でも新たに
中項目「公衆栄養活動の基本と展開過程」のなかの小項目として追加されました。
<対策>
これまでの国試出題内容は概念を理解すれば正答できる問題でした.
ですが今回「公衆栄養学」分野として追加されたことを踏まえると,
今後は基本的知識だけではなく,
管理栄養士としてソーシャル・キャピタルを高めるためにどのような公衆栄養活に取り組むか
(たとえば市町村主導で住民が自由に参加できる減塩教室を定期的に開催するなど)といった
切り口での出題が予想されます。
またこうした切り口の場合は応用力試験のテーマとして
登場することもありそうです。
ソーシャル・キャピタルについては『レビューブック2020』のp710や
『クエスチョン・バンク2020』p533で解説しています.
ソーシャル・キャピタルの具体例や取り組み例について確認しましょう.
次回もお楽しみに!