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- 小学6年生から研修生までが同じ条件で戦う! 過去には山下美夢有も優勝した「エナジックジュニアオープン」とは?
2025年1月18~19日に開催される「エナジックジュニアオープン」。12歳から22歳までのアマチュアが同じ条件で戦う大会とはどのようなものなのだろうか。
山下美夢有もアマチュア時代に優勝したジュニア大会
エナジックスポーツ高等学院(沖縄県)ゴルフ部コーチを務めているプロゴルファーの三浦辰施さんから連絡があり、「2025年1月18~19日にボクが実行委員長をしているジュニアの大会(エナジックジュニアオープン)があるんですけど記事で取り上げてもらえませんか」という打診がありました。
しかしながら、「ゴルフのニュース」読者の大半は大人になってからゴルフを始め、趣味でゴルフを楽しんでいるアマチュアです。ジュニア大会への興味・関心は低めです。ところが話を聞いてみると、趣味でゴルフを楽しんでいる人たちが読んでも面白い話が多く原稿を書くことにしました。
まずエナジックスポーツ高等学院とエナジックジュニアオープンの「エナジック」とは何ぞやという話ですが、1974年(昭和49年)に沖縄県で創業した還元水生成器を開発・製造・販売する企業だそうです。
還元水というのは電気分解によってできるアルカリ性の水で、水素を豊富に含み、還元力を持つ水のこと。この水が健康や美容に絶大な効果を発揮するということで、世界各国の医療機関などで使われているそうです。
エナジックは沖縄から世界に羽ばたいた企業なので、スポーツの分野でも沖縄から世界に羽ばたく選手を育成したいという理念があり、2022年4月にエナジックスポーツ高等学院という学校を開校しました。
野球とゴルフが強化指定競技になっており、野球部は開校3年目で今夏の沖縄県大会で準優勝、今秋の九州大会でも準優勝しています。ゴルフ部も2年生の仲村梓選手が今夏の全国高等学校ゴルフ選手権大会(緑の甲子園)個人の部で優勝、1年生の呉屋陽星選手が3位になりました。
ゴルフ部の活動拠点となっているのがエナジックジュニアオープンの戦いの舞台となるエナジック瀬嵩カントリークラブです。その名のとおりエナジックが所有するゴルフ場です。このコースが非常に難しいと評判で、男女のトッププロがシーズン開幕前に合宿を行なうほどです。実行委員長の三浦さんは次のように語ります。
「その難しいコースをさらに難しいセッティングにして、いいプレーができたら自信になるだろうし、いいプレーができなかったら悔しさをバネに成長してほしい。そんなジュニアの大会にしたいんです」
この大会は2025年が8回目の開催となり、過去には山下美夢有選手が優勝したこともあるそうです(2019年大会)。山下選手は2019年11月の最終プロテストで6位に入り、プロテスト合格を果たしていますから、沖縄の難コースに挑んだ経験が成長を加速させたのかもしれません。
2024年の優勝スコアは男子がイーブンパーで女子が10オーバー
この大会でもう一つ特徴的なことがあります。それは12歳から22歳までのアマチュアゴルファーが同じティーイングエリアで2日間36ホールのスコアを競うことです。
「うちのコースは難しいんですけど、距離はそれほど長くないんですよ。距離が短いテクニカルコースなので、『あの位置にピンを切ったら、ここまでの距離をここに打たなきゃダメ』というホールばかりです。『行き当たりばったりのゴルフだとスコアは出ないよ。作戦をちゃんと練ってプレーしてくださいね』というセッティングで、小学6年生から研修生まで同じ条件で戦ってもらいます」(三浦さん)
2024年大会のヤーデージは男子の部が6303ヤードのパー73、女子の部が6240ヤードのパー73と、確かに距離はそれほど長くありません。それでいて優勝スコアは男子の部が36ホールストロークプレーでイーブンパーの「146」、女子の部が10オーバーの「156」でした。ちなみに、男子の優勝者は中学3年生。
「エナジックジュニアオープンに出場した年にプロテストで現役合格した子たちと再会したとき、『うちの試合どうだった?』と聞くと『あんなに難しいコースでの試合はなかなかない』といってくれるんです。1年の最初に通常では味わえないハードなセッティングを楽しんでもらって、それが成長につながってくれるとうれしいですよね」(三浦さん)
1月の沖縄というと、暖かい気候の中で快適なプレーが楽しめるゴルフの楽園というイメージがありますが、そんな状況下でジュニアゴルファーたちが歯を食いしばって難コースに立ち向かっている姿を想像すると、応援したい気持ちが湧いてきます。
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