従来のパニックドラマとは一線を画すリアルな人間描写!実話に基づく『FIRES』には 心揺さぶる“胸熱ポイント”が満載!

2019年から2020年にかけてオーストラリアの広範囲で猛威を振るった大規模森林火災。“黒い夏”と呼ばれるこの未曽有の災害を体験した人々の実話を基に、オーストラリア国営放送ABCが6話構成のアンソロジーとして映像化したのが、今、注目のドラマ『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』(スターチャンネルEXで独占日本初配信中、8月30日(火)よりBS10 スターチャンネルにて放送開始)だ。

最新技術によって生み出される大迫力の火災シーンはもとより、主演エリザ・スカンレン(『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』『KIZU-傷-』)、サム・ワーシントン(『アバター』主演)、アナ・トーヴ(『FRINGE/フリンジ』主演)ミランダ・オットー(『サブリナ:ダーク・アドベンチャー』)など、オーストラリア屈指の演技派俳優たちによるリアルな人間描写も大きな反響を呼んでいる本作。気になる海外ドラマファンのために、視聴者の心を掴んで離さない“胸熱ポイント”をまとめてみた。

『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』あらすじ

舞台はオーストラリア、ニューサウスウェールズ州。ボランティア消防隊員のターシュは、訓練を修了したばかりの新人隊員モットとパートナーを組み、山火事の現場に出動する。途中、トラブルに遭いながらも何とか初日を終えるが、その後、数か月にわたり、森林火災は止まることを知らず、南東部へと広がっていく。

のちにこの山火事は、“黒い夏”と呼ばれ、30億頭以上の野生動物が犠牲になり、3,000戸以上の住宅が焼失した“オーストラリア森林大火災”として歴史にその名が刻まれることに。そしてそこには、家や農場、家族を失った者、逃げ遅れてしまった野生動物保護活動家、家を守るために避難を拒否する選択をした者など、様々な状況に置かれた人々のドラマがあった…。

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全6話アンソロジーの心揺さぶる“胸熱”ポイント

①被害者の揺れ動く “心理描写”に共感!

『チェルノブイリ』『アウトブレイク -感染拡大-』『8デイズ』など、実話、もしくは現実に起こりうる災害の恐怖をスリリングに描いた海外ドラマが人気を博しているが、本作は同ジャンルに属しながらも、単なる脱出劇、救出劇にとどまらず、森林火災によってあぶり出された被害者それぞれの“心情”や“生きざま”に視座を置いたディープな人間ドラマとして昇華している。

愛する者を失った喪失感、命を惜しまぬ使命感、追い込まれて初めて気づいた真実の愛…。視聴者である私たち自身も、昨今、現実社会の中で震災やそれに伴う原発事故、新型コロナウイルスによるパンデミック、異常気象によるさまざまな災害などを身近に感じたり、リアルに直面したりしているだけに、1話1話の物語に込められた思いが染み渡るような“共感”を呼ぶ!

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②実話に基づく6つの物語がリアルな感動を生む!

製作総指揮・脚本を担当したトニー・エアーズとベリンダ・チャイコは、火災の脅威を肌で感じた当事者。エアーズは、命からがら火災から逃げ延びた友人に何も手助けできなかった自分に無力さを感じ、一方のチャイコは、家を失くした多くの友人に住む場所を提供し、被害の大きさに愕然としたという。

そんな二人が、ストーリーテラーとして「ドラマを通じてこのトラウマ的経験を乗り越える機会になれば」という思いから、森林火災を徹底的に調べ、被害者のインタビューを通じて、心に残る実体験を物語にまとめ上げた。

また、甚大な火災被害をいろんな側面から描くために、異なる場所、異なるキャラクターのエピソードが必要だと考えた二人は、大ヒットドラマ『モダン・ラブ』を彷彿させる全6話アンソロジーのスタイルを採用。火災の凄まじさを実感したクリエイターが思いを込めて制作した6つの真実の物語だからこそ、リアルな感動が胸に刺さる!

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③1粒で6度美味しいそれぞれのテイストを持った究極のエピソード!

『シカゴ・ファイア』『9-1-1:LA救命最前線』など、ヒロイズム全開のエンタテインメント・ドラマとは一線を画す本作には、被害者をスーパーパフォーマンスで救出する圧倒的なヒーローはいない。

6つの物語全てに関わる“縦軸”のキャラクターは、第1話の主人公でもある男女ペアの若いボランティア消防隊員だが、各話、オーストラリアを代表する演技派俳優がゲスト出演し、それぞれ方向性、テイスト(あるいはジャンル性)を持った物語として展開。まさに1粒で6度美味しいアンソロジーとして、飽きることなく作品を楽しめる!

第1話:<青春ドラマ>

若きボランティア消防隊員たちの苦悩と葛藤の成長物語

5年目のボランティア消防隊員ターシュ(エリザ・スカンレン『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』『KIZU-傷-』)と訓練を修了したばかりの新人モット(ハンター・ペイジ=ロカード『クレバーマン 選ばれし者の戦い』『ウェントワース女子刑務所』)。

ペアを組み、山火事の現場に出動するが、さまざまなトラブルに見舞われる。火の怖さを改めて痛感した二人は、長引く火災による救出作業を通して、自らも悩み苦しみながら“成長”を遂げていく。

第2話:<ファミリー・ドラマ>

ある家族の嫁姑問題、家族崩壊、人間不信をシリアスに活写

田舎暮らしを満喫していたダンカン(リチャード・ロクスバーグ『エルヴィス』『ミッション:インポッシブル2』)と妻のキャス(ミランダ・オットー『ロード・オブ・ザ・リング』『サブリナ:ダーク・アドベンチャー』)は、火災で自宅や牧場、家畜を失った悲しみに暮れる中、愛する息子との連絡が途絶え、どんどん精神が蝕まれていく。嫁や友人への八つ当たりがエスカレートし、夫婦間にも亀裂が…。果たして家族や友人たちとの“関係修復”はできるのか?

第3話:<サスペンス・スリラー>

逃げ場のない女性と禁断症状の男が織りなすパニック劇

火災が迫る中、独り家に取り残されたラリー(アナ・トーヴ『FRINGE/フリンジ』)は、外出中のパートナー、エイドリアン(ダン・スピールマン『ザ・コード』)に助けを求めるが、火の脅威を実感していない彼から「家を守れ!」という理不尽な答えが…。

一方、薬物の禁断症状に苦しむ男ジョエル(マーク・レオナルド・ウィンター『プリズン・エスケープ 脱出への10の鍵』)は罪のない家族を巻き込んで迷走を繰り広げる。二人の男の“エゴ”がもたらす二次的災難が恐ろしい。

第4話:<原点回帰ドラマ>

同窓生や教師と再会した孤独なシンガーの自己再生物語。

ひっそり帰郷していたシンガーのミッシュ(シャーロット・ベスト『タイドランド』)は、避難所でかつて自分を退学に追い込んだカタブツ教師グレン(サム・ワーシントン『アバター』『マンハント』)と、確執のあった同窓生と再会。最初は心を閉ざしていたミッシュだが、心を一つにみんなで助け合いながら生活をするうちに、“本当の優しさ”に気づいた彼女は、見失っていた自分を取り戻していく。

第5話:<ラブストーリー>

恋人同士の女性が命の危機をきっかけに真実の愛を知る

野生動物保護活動に勤しんでいた同性カップルのルース(ケイト・ボックス『ウェントワース女子刑務所』)とナウラ(ヘラナ・サワイレス『ステートレス -彷徨の行方-』)は、動物たちを思う余り、逃げ遅れてしまう。

火の猛威が迫る中、間一髪で二人は脱出に成功するが、政府に物申す好戦的なルースは、消防隊や救急班にも噛みつき、挙句の果てにはナウラを罵る始末。二人は破綻寸前まで追い込まれるが、火災で大切なものを失うつらさを思い知ったルースは、そこで初めて“真実の愛”に目覚める。

第6話:<群像ドラマ>

人種差別、偏見を超えて助け合う人間ドラマを軸に過去5話の物語が交錯、そしてラストへ!

迷子になった南スーダン難民の少女を助けたことから自身を見つめ直し、心を開いていくトレーラー暮らしの男ダグ(サリヴァン・ステイプルトン『ブラインドスポット タトゥーの女』)。不良少年を毛嫌いしていたが、不測の事態に助け合うことで心の壁を払拭したコミュニティーラジオ局のDJカリス(ノニ・ハズルハースト『キャンディ』)。

人種差別や偏見を超えて助け合う二人の物語を軸に過去の5エピソードが交錯し、壮大な群像劇として幕を閉じる。人の温かさ、優しさをコラージュしながらラストへ向かっていく見事な締めくくりは、視聴者をハッピーな気持ちで満たしてくれる!

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④最新LEDスクリーン技術で森林火災シーンをリアルに再現!

大ヒットドラマ『マンダロリアン』でも使用され、コロナ禍で不可能となったロケーション撮影がスタジオで再現できるようになった最新LEDスクリーン技術を使用し撮影を実行。

例えば、消防車が炎の中で足止めされるシーンは、これまで一般的だったグリーンスクリーンをLEDパネルに置き換え、背景に森林火災を映し出し、本物の炎や煙、火の粉も織り交ぜながら5分程のシーンを3日がかりで撮影。実際に熱を感じることで、よりリアルに演じられたとキャストも絶賛している。

全編を通して、人間ドラマが軸となっているが、つねに燃えさかる火が“モンスター”として存在し、物語の合間、合間に見せるアクションシーンは、パニック・アドベンチャー好きにもたまらない迫力の映像となっている。

最後になったが、本作は、『ハンニバル』シリーズのマイケル・ライマー監督がメガホンをとり、オーストラリア・アカデミー賞では10部門にノミネート、うちテレビ部門の作品賞、音響賞、撮影賞の3冠に輝いた。

内容、見どころはもとより、クオリティーも絶対保証の『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』。リアリティー溢れる重厚な人間描写と大迫力の森林火災シーンが織りなす災害ドラマの最高傑作が、今年の夏をさらに熱くする!(文/坂田正樹)

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配信・放送情報

『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』(全6話)

配信:スターチャンネルEX

独占配信中(字幕版/吹替版)

放送:BS10 スターチャンネル

【字幕版】8月30日(火)より放送開始。毎週火曜日よる11:00 ほか
【吹替版】9月1日(木)より放送開始。毎週木曜日よる10:00 ほか
※8月27日(土)吹替版(第1話)無料放送

Photo:『FIRES~オーストラリアの黒い夏~』©2021 Tony Ayres Productions Pty Ltd, Australian Broadcasting Corporation and Screen Australia. ALL RIGHTS RESERVED.