ざっくりマーケティング戦略を定期的に一人で作る癖を作ろう

ざっくりマーケティング戦略を定期的に1人で作る癖を作ろう

中小企業でネットショップ運営を行うネット店長の仕事としてマーケティング戦略づくりは必要ですよね?と質問されると多くの方が「はい!」と答えますが、「ではマーケティング戦略とは何ですか?」と質問されると答えはさまざまです。ネット検索しても色々な回答があります。共通しているのは、皆さんがそれを大切だと思っていることです。そして、マーケティング戦略は専門家しかできないと思っている人が多いということです。今日は「ざっくりとした」マーケティング戦略であればネット店長自身で行うべきであり、専門家とはネット店長自身が作ったマーケティング戦略を議論するパートナーになっていくべきだという話です。つまり、マーケティング戦略を一人で作る方法について考えていきましょう。

そもそもマーケティング戦略とは?

簡単に言えば、「売れるための仕掛けを作ること」がマーケティングです。戦略を加えると、「売れるための仕掛けを計画する」ことになり、戦術はその計画に沿って作業を進めることです。インターネットに特化すると「デジタルマーケティング戦略」という言葉になります。中小企業でのネットショップ運営では、これらは非常に重要です。

では、売れるための仕掛けをどうして専門家に、まるっと依頼しようとしてしまうのでしょうか?
多くのネット店長が「売りたい」という想いを持っています。しかし、その想いを「文章」にすることは苦手です。自分の中に答えがあることを知ってください。恥ずかしさや自信のなさから声に出せないだけです。専門家に頼むのは手っ取り早いですが、経営者自身の中に答えがあることも多いのです。実店舗については「こうしたい」という意見が出る方が多いですが、ネットショップになると急に無口になります。専門用語が横文字が多すぎるから難しいと思うかもしれませんが、実店舗運営と考え方の基本は同じです。なので怖がらずに「こうやって売りたい」と言えるようにしていきましょう。

自己紹介から始める、自分で作るマーケティング戦略

「こうやって売りたい」という自分の想いを言語化するために、まずやってほしいのが「自己紹介」です。自己紹介は、聞き手に自分を知ってもらうだけではありません。それは、聞き手に次の行動を促すためのマーケティング戦略です。例えば、あなたがネットショップの店長であれば、自己紹介のゴールは、顧客に自分の店を利用してもらうことです。このゴールに向けて、自己紹介の内容を考えることがマーケティング戦略の一部となります。

①聞き手は誰かターゲットとなる顧客層を明確にし、そのニーズに合わせます。
②何を伝えたいか自分の特徴や、提供する価値を強調します。
③どうしてほしいか聞き手にどのような行動を取ってほしいかを明確にします。
自己紹介のポイント

ぜひ様々な方に自己紹介をしてみてください。そして聞き手の方が「次の行動」をとるような話の流れを作って話をしてみてください。自己紹介を行った結果、聞き手から「質問」が発せられたら成功です!ぜひ次の行動を起こすような自己紹介をしてみてください。

次に、さまざまな人向けの自己紹介の作成をしていきましょう!仕事上で出会いたいと思う人や、憧れの人向けなど様々な人向けの自己紹介を作り続けることで、あなたのマーケティング戦略が形成されます。それは、あなたが何を伝えたいか、そして伝えたい人にどのような行動を取ってほしいかということが明確に「文章」として表現できているからです。

そして、自己紹介を実践した後、聞き手が動いたかどうかを見ること、時にはこちらから「どうだったか?」とぜひ質問してみてください。これが顧客インタビューからの課題発見という「分析」という工程になります。さらに、分析結果をもとに、どこがうまくいったか、どこが改善が必要かを言語化することで効果的なマーケティング戦略が構築されます。これがPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルと言われるものです。このプロセスを繰り返し、自分でマーケティング戦略ができるネット店長になっていきましょう!

ネット店長のマーケティング戦略の練習はChatGPTと一緒にやろう!

とはいえ、自己紹介作りや文章を書くことが不慣れな方や苦手になってしまうこともあります。社員に聴くのも恥ずかしいものです。であれば、最近話題の生成系AI ChatGPTに社員のように聞いてみましょう。このツールは、さまざまなシナリオに合わせた自己紹介の草案を提供してくれます。しかし、重要なのは、AIが生成した内容を読んだ後、それを自分の言葉で再構築することです。ChatGPTは正確な答えを提供するわけではありませんが、あなたの考えを形にする上での良き助け手になります。塾長高林努の自己紹介をざっくり作ってもらうChatGPTデモ撮影をしてみましたのでこちらご覧ください。こんな感じで草案つくってくれますよ

デモ:高林努の自己紹介の草案をChatGPTで構築。5分でどこまで出来るかな?

自己紹介から実践するマーケティング戦略づくり

あなたの話が相手に伝わり、アクションを起こしてもらえるようになったら、次は自己紹介の代わりに「商品の自己紹介」を行ってみましょう。商品の魅力や利点を伝え、顧客に購入を促します。このプロセスでは、異なる顧客層へのアプローチ方法に注意し、それぞれのニーズに合わせた自己紹介を行うことが重要です。たとえば、新しい顧客に対しては、店の特徴を強調した商品の自己紹介が効果的です。一方で、既存の顧客には、新しい商品やプロモーションを強調する商品の自己紹介が望ましいでしょう。商品の自己紹介を行う場所は多岐にわたります。ブログ、SNS、YouTube、そしてもちろんネットショップの商品ページも含まれます。それぞれのプラットフォームに訪れる人々に合わせた自己紹介を行うことが、マーケティング戦略の一部です。

マーケティングには多くの戦略と戦術があります。ChatGPTのようなITツールを活用することは一例に過ぎません。専門家や社員、アルバイトを含む、多様なリソースを利用することが重要です。しかし、最も重要なのは、自分自身でマーケティング戦略を描くことです。

さいごに

マーケティング戦略を自ら作ることができれば、きっと黒字化への道が見えてきます。もちろん最初は知っている知識と経験からしかマーケティング戦略が構築できませんが、専門家に「こんなマーケティング戦略を考えてみたけどどうかな?」と質問しつつ、自分の想いをより言語化していくパートナーが構築できれば、きっと次のステップが見えてくるはずです。ネットショップ運営に終わりはありませんが、ゴールに到達すると、すぐに次のステップへと進んでいきます。マーケティング戦略は、自分のことをどう伝え、相手にどう思ってもらいたいかを考え、アクションを起こしてもらうことまでです。自己紹介を上手に使って、自社のネットショップのマーケティング戦略を作りましょう。

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この記事を書いた人

高林 努

東京でネットビジネスに約20年従事。
IMJグループ、電通レイザーフィッシュ、クラウドワークスでは、大手企業のインターネットビジネスの事業立案から実践構築までを担当。
2017年「地元鳥取を元気にしたい!」という思いから、(株)ダブルノットを設立。
地域を越えて日本全国に商品をアピールする“地産外商”を掲げ、ネット店長の育成に尽力。鳥取県八頭町、兵庫県豊岡市でデジタル人材育成を実施中!