2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧 - 鳥がよむ俳句

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大晦日、寒雷

寒雷(かんらい)に震える夜汽車、大晦日 み

寒卵

コッコココ 寒卵(かんたまご) まだ温(あった)かい み

古暦

ラジオの曲 慌(あわ)てメモる 古暦(ふるごよみ) み

年忘れ

句を練れば自己共感の年忘れ み

牡丹鍋

朝から牡丹鍋(ぼたんなべ)、ここも東京都 み

雪風巻

突堤の赤灯台で雪風巻(ゆきしまき) み

数の子

画面の数の子に「ニャー」の手 ちょと邪魔 み

埋火

消えぬる傷も消えぬ傷も埋火(うずみび) み

息白し(いきしろし)

超辛(ちょうから)を無理したJohn(じょん)も白い息 み

柚子湯

柚子の香が月も包めり露天風呂 み

気嵐

気嵐(けあらし)にヌッと浮く熊野水軍 じ

凍鶴

凍鶴(いてづる)よ もっと南に渡らぬか み

牡蠣

牡蠣(かき)喰らう 冷えたシャルドネ毒消しに み

雑炊

シメの雑炊(ぞうすい)にも奉行(ぶぎょう)居て、やいの み

クリスマス

境内(けいだい)に漂う クリスマス準備 み

雪暗

雪暗(ゆきぐれ)に着陸機の灯『サンタ』乗る ま

初雪

初雪、ニャー ボクは二重窓の内 に

鐘氷る、耳あて

鐘凍る 耳あて透る高周波 み

ペチカ

消印見ては焚べる ペチカ燃えろよ み

冬空

冬空のレナード 還(かえ)りこぬ軌道 み <レナード彗星は、これから2022年1月3日に近日点を通過、双曲線軌道のまま再帰しない>

冬ざれ

冬ざれや破綻は運命の仕様 み

仏手柑

茶花(ちゃばな)にミョーなもの置かれ 仏手柑(ぶっしゅかん) み

スキーウエア、凍つ

ごみ出しにスキーウエアを凍(い)てる朝 み

凍雨、コート

このカシミヤコート 凍雨(とうう)を凌ぐか み

朽野

朽野(くだらの)か ここはエリシウム平原 み

師走

5歩で来る 5歩で去る 師走の歩幅 み

敷松葉

客人の頷(うなづ)くを見る敷松葉 み

笠上げ仰ぐ 城山の雪の閣 じ

霰(あられ)踏む下駄の音(おと)去りてゆく朝 ま

霙(みぞれ)の夜 姉のための練習曲 ま