目次
照明器具や部屋に合った電球を選ぶためにも、押さえておきたいポイントがあります。照明器具に適した形状やワット数にするのはもちろん、明るさや光の広がり方も確認しておきましょう。光色にもこだわれば、より快適な空間が手に入ります。
まずは電球の種類をチェック
電球は『白熱電球』『蛍光灯』『LEDランプ』の3種類が主流です。電球によって寿命や消費電力などの特徴が異なるため、自分に合った電球を選ぶことが大切です。
買い替えにかかるコストや手間を減らすためにも、長持ちさせる秘訣も押さえておきましょう。
白熱電球
白熱電球は温かみのある光が特徴で、ムーディーな空間づくりにぴったりです。
平均寿命は約1000時間とほかの電球と比べて短めです。光を発生させる『フィラメント』が劣化するため、約3~4カ月で電球が切れてしまいます。
少しでも長持ちさせたいなら『調光機能』のある照明器具で光量を落として、フィラメントへの負担を軽減させるとよいでしょう。安価な電球ですが電力の消費量が多く、省エネ効果はあまり期待できません。
蛍光灯
蛍光灯は学校などの公共施設でもお馴染みの存在です。平均寿命は白熱電球よりも長い約6000~1000時間といわれています。
電球はこまめに消したほうが長持ちするイメージがありますが、蛍光灯は例外です。
つけたり消したりするたびに約1時間寿命が短くなるため、オン・オフの回数が多いトイレや玄関には向いていません。点灯時間の長いリビングの照明にもってこいでしょう。
消費電力は白熱電球より低く、省エネ効果はまずまずといったところです。
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LEDランプ
次世代の照明として期待が集まっているのが、LEDランプです。温室効果ガスの発生が少なく、環境への意識が高まる現代社会にフィットした電球といえます。
ほかの電球より高価ですが、平均寿命が3~4万時間と大変長持ちします。付け替える手間やコストを踏まえて、LEDランプに移行する人も少なくありません。
さらに長持ちさせたいなら、空気が循環した環境で使用して熱がこもらないようにし、電子回路の劣化を防ぎましょう。消費電力はほかの電球と比べて圧倒的に低く、省エネ効果は絶大です。
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電球の基本の選び方
電球を選ぶ際は、形状やボルト数などが照明器具に合っているかどうかを確認する必要があります。照明器具に合っていないものを無理に取り付けると、思わぬトラブルを招きかねません。
基本的な選び方をチェックして、失敗を防ぎましょう。
電球の形状
照明器具によって、取り付けられる電球の形状が異なります。
広く用いられている『一般電球型』、廊下や補助照明に使われることの多い『小型電球』、部屋全体を明るくしたいときに最適な『ボール球』の三つが主流です。
ほかにも『レフランプ型』『ビームランプ型』『シャンデリア電球』など、さまざまな形の電球が販売されています。照明器具に最初から付いていたものの型番などを見て購入すれば、間違いありません。
口金や照明器具
電球を照明器具に取り付ける際の接続部分『口金(くちがね)』も重要です。口金が照明器具のソケットサイズに合っていないと、電球を取り付けられません。
一般家庭では、直径17mmの『E17』と直径26mmの『E26』の二つが広く用いられています。E17は主にダウンライトなどの小型電球、E26は一般電球に多く見られる口金です。
電球が照明器具の種類に適しているかどうかも確認しましょう。
明るさを調節できる『調光機能の付いた器具』、浴室に使われている『密閉器具型』、ダウンライトなどの『断熱材施工器具』には、それぞれに対応する電球を選ぶことが大切です。
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ワット数・ボルト数
電球に表示されている60Wや100Wなどは『ワット数』といって、消費電力が示されています。ワット数が大きいほど明るく、消費電力も増えるというわけです。
照明器具に記されている指定のワット数を超えた電球を使うと、電球の破損や火災の原因になるため、注意しましょう。
電圧を示す『ボルト数』も重要です。ボルト数は『V』の単位で表され、100~110Vが一般的です。電圧の高い地域では110Vの電球を使用したほうが長持ちする場合もあります。
電球を選ぶポイント
電球によって、明るさ・光色・光の広がり方にも大きな違いがあることを頭に入れておきましょう。
部屋の広さや空間に合った電球を選ぶことが、日々の快適な暮らしにつながるといっても過言ではありません。
部屋に合わせて明るさや色を選ぶ
電球に表示されている『ルーメン(lm)』が大きいほど、明るく照らせます。部屋全体に光が行き渡るように、畳数に合ったものを選びましょう。
- ~6畳:2700~3700lm
- ~8畳:3300~4300lm
- ~10畳:3900~4900lm
- ~12畳:4500~5500lm
- ~18畳:7000lm~
部屋ごとに『光色』を変えるのもおすすめです。暖色系の『電球色』は、リビングや和室など癒しの空間に適しています。太陽のような自然な色をした『昼白色』は、使用する場所を選びません。
ほかの色と比べて明るく、青みがかった『昼光色』は細部までよく見えるため、書斎などの作業スペースに最適です。
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光の広がり方も確認
電球によって光の広がり方も異なります。光の広がりが約120度の『下方向タイプ』は、トイレや階段といった特定の場所を部分的に照らすのにおすすめです。
光の広がりが約180度の『広配光タイプ』は、ダイニングや玄関など広範囲を明るく均等に照らしたい空間に向いています。
約300度に渡って光が広がる『全方向タイプ』は、部屋全体を明るく照らしたいリビングや寝室をはじめ、あらゆる場所に使用可能です。
文/編集部