目次
電気代を安くする近道は消費電力を減らすこと。
そして消費電力を減らすには、蛍光灯を変えることも方法の1つだ。
ここでは蛍光灯を取り換えることでどれだけの消費電力を減らせるのか、実際のデータをもとに紹介していこう。
蛍光灯の消費電力を減らしてどれだけお得に!? 省エネ対策一覧を紹介
蛍光灯の消費電力を少なくする方法はいくつかあるが、実際どれほど節電になっているか知りたいところだ。
経済産業省自然エネルギー庁のデータから見る「省エネ行動と効果」
ここでは経済産業省自然エネルギー庁が公表している省エネの効果を紹介しよう。
54Wの白熱電球から7.5Wの電球形LEDランプに交換(年間2,000時間使用)した場合、年間で電気93.00kWhの省エネ、原油換算20.74L、CO2削減量39.9kgとなり、約2,883円の節約ができる。また、12Wの蛍光ランプから7.5Wの電球形LEDランプに交換(年間2,000時間使用)した場合には、年間で電気9.00kWhの省エネ、原油換算2.01L、CO2削減量3.9kg、約279円の節約が可能だ。
また、店頭時間を短くすることでも省エネ対策ができる。例えば、7.5Wの電球形LEDランプ1灯の点灯時間を1日1時間短縮した場合、年間で電気2.74kWhの省エネ、原油換算0.61L、CO2削減量1.2kg、約85円の節約ができる。また、34WのLED照明器具1灯の点灯時間を1日1時間短縮した場合には、年間で電気12.41kWhの省エネ、原油換算2.77L、CO2削減量5.3kgとなり、約385円の節約が可能となる。
【参考】経済産業省資源エネルギー庁HP
こちらは無理のない省エネ対策を実施した場合の効果だ。以上のように、多いもので年間約2,000円以上の節約ができる。
蛍光灯は点灯時が一番消費電力が大きい!? つけっぱなしがいい?
「蛍光灯は点灯時が一番消費電力が大きい」と言われ、こまめに消灯するよりも付けっぱなしのほうがいいとする説がある。
蛍光灯が点灯するまでかかる約2~3秒の間の消費電力が約2倍になるのは間違いない。だが、計算上は7秒以内にON/OFFを繰り返さない限り、使わない時はOFFにしたほうが消費電力は少なくなる。
一般的な40Wの蛍光灯の消費電力はどれくらいか
一般家庭や事務所などでは40Wの蛍光灯を使用することが多い。あくまでも参考値だが、40Wの蛍光灯と消費電力は以下の通り。
【参考】一般社団法人日本照明器具工業会
40W+32Wの2種使い! 環形蛍光灯の消費電力は?
リビングなどは直管蛍光灯ではなく丸い形の環形蛍光灯を設置している家庭も多いだろう。その際には同じサイズの蛍光灯ではなく、40W+32Wといったサイズの違う環形蛍光灯を2~3個使用しているはずだ。あくまで参考値となるが異なる2つの環形蛍光灯を使用した消費電力は以下の通りだ。
【参考】一般社団法人日本照明器具工業会
オフィスによくある40W2灯の蛍光灯だと消費電力は?
オフィスや工場では40W2灯など、蛍光灯が2本セットになった照明器具を設置していることが多い。あくまで参考値となるが、40W2灯を使用した際の消費電力は以下の通りだ。
【参考】一般社団法人日本照明器具工業会
洗面所やキッチンなどで活躍! 20Wの蛍光灯の消費電力はどれくらい?
洗面所やキッチンなどの手元灯として使用することが多い20W蛍光灯。あくまで参考値となるが、20Wの蛍光灯を使用した際の消費電力は以下の通りだ。
【参考】一般社団法人日本照明器具工業会
寿命は10年!安定器を交換することでも蛍光灯の消費電力は抑えられる!
蛍光灯照明器具にはランプを点灯させるための安定器が内蔵されている。従来から用いられているのが磁気式安定器で、これは約3万時間(10年ほど)で寿命となる。
そのまま使用も可能だが、消費電力が増加していくので交換したほうがいい。そして交換するなら、消費電力が少ない電子安定器(インバーター安定器)に換えるのも、消費電力を抑える一つの方法だ。
20W蛍光灯は安定器による消費電力の違いは少ない!?
20W蛍光灯は消費電力が少ないこともあり、安定器が違っても消費電力に大きな差は感じられない。また使用する場所も洗面所など限られた場所だ。電子安定器は高温や湿気などに弱いため、洗面所やキッチンなどの水回りはあえて磁気式安定器のままという選択肢もありだ。
同じワット数ならLED蛍光灯の電気代は変わらない!?
ワットは明るさの単位と思われがちだが、実際は消費電力の単位である。LED蛍光灯はあくまで“〇W相当”と表記されており、厳密に言えば“40Wに相当する明るさ”のことだ。実際の消費電力は40W相当で22W~28Wになる。同じ明るさのLED蛍光灯に切り替えれば電気代は安くなる。
従来の蛍光灯とLED蛍光灯の明るさは比較が難しい!?
LED蛍光灯の明るさはlm(ルーメン)で表示される。一般的に40Wの蛍光灯をルーメンで表すと2600~2700lmだが、40W相当のLED蛍光灯は2250lmのため「暗いのでは?」と思われやすい。だがLED蛍光灯は下に向けて照射されているため、真下の部分は同等以上の明るさを維持できる。単純に従来の蛍光灯と明るさの比較をするのは難しいのが現状だ。
一般白熱電球とLED蛍光灯・LED電球の明るさの比較
照明をLED蛍光灯・LED電球に取り替える場合、従来の照明の明るさを基準として蛍光灯を選ぶはずだ。ただ、LEDの明るさはlm(ルーメン)で表示するため、単純にW数だけで明るさを比較できるものではない。ある程度の基準もあるので以下を参考にしてもらいたい。
【参考】一般社団法人日本照明器具工業会
HF蛍光灯とLED蛍光灯を比較! どれくらい消費電力が違う!?
HF蛍光灯もLED蛍光灯も従来の蛍光灯よりも消費電力が少ないのが特徴だ。この2つを比較した場合、40W形だとHF蛍光灯は35~37W、LED蛍光灯は22W~28Wとなり、LED蛍光灯のほうが大幅に節電できる。
LEDに代わる省エネ対策! 第3の省エネ蛍光灯CCFL
省エネ照明といえばLED照明が思い浮かぶが、今LEDに代わる第3の省エネ蛍光灯としてCCFLが注目されている。CCFLとは冷陰極蛍光管でパソコンモニタや液晶テレビのバッグライトとして用いられているものだ。経費削減を検討している方はLEDだけでなくCCFLにも注目してみよう。
省エネ蛍光灯とLED蛍光灯を徹底比較!
ここでは注目されている省エネ蛍光灯CCFLとLED蛍光灯の違いを表で紹介する。LEDと同等の消費電力でありつつ、より低コストで広範囲を照らせることがわかる。
蛍光灯で電気代を節約! 消費電力を少なくする方法
消費電力を少なくする方法としては、まず以下の方法を試してみるといい。
・こまめに照明を消す…点灯時の消費電力は大きいが、理論上7秒以上なら省エネ効果あり
・切れかけの蛍光灯はすぐに取り換える…切れかけの蛍光灯は消費電力が約3倍
・電力会社を変える
「形あるものは必ず壊れる」という言葉があるように、蛍光灯も使い続ければいずれ寿命で点かなくなる。そこで気になるのが「いったいどれくらいの年月で壊れるのか?」とい...
オフィスでも家庭でも使われる蛍光灯。 メーカーが提示している平均寿命はあるが、それよりも早く切れてしまうことがしばしばある。 ここでは、蛍光灯の種類による寿命と...
直管蛍光灯の間引きは電気代の節約にならない!?
節電のため直管蛍光灯を間引いている人もいるだろう。だが、この方法は、逆に電気代が高くなってしまう恐れもあるのだ。節電になるのはスターター形でグローランプを使うタイプだ。それ以外に節電効果はないに等しく、間引くのであれば1本間引くのではなく2本まとめて消すのが望ましい。
対策しても電気代が変わらないならLED照明で節電を
電気代を安くする対策を講じても、なかなか電気代が安くならない場合は、思い切ってLEDに換えてみよう。初期コストはかかるが、確実に電気代は安くなるし長い目で見ればお得だ。
LED省エネタイプから高機能、おしゃれ、一人暮らし用まで!シーリングライトのおすすめ12選
天井に取り付ける、ごく一般的な照明器具の「シーリングライト」。最近では用途別やデザインの種類も多く、どれを選べば良いのか迷ってしまいがちです。この記事では、省エ...
LED蛍光灯に換えても電気代が変わらない…その理由は?
電気は照明だけの料金ではなく冷蔵庫やエアコンなど、さまざまな機器で電気を使っている。特に照明の電気代が元々多くない家庭では電気代が安くなったのは実感できないかもしれない。
またLEDに換えたと過信して、照明をつけっぱなしにするなどしていれば電気代は変わらず、逆に高くなってしまう恐れもある。
交換したけどつかないのはなぜ?蛍光灯をLEDに交換する時の注意点
電気代を節約する方法の1つとして、照明器具をLEDに変えることを思いつく人も多いだろう。LED照明は高価だが、寿命が圧倒的に長く、消費電力がとても少ないため、長...
蛍光灯をHF蛍光灯やLED蛍光灯、CCFL蛍光灯などに換えることで消費電力を減らし、電気代も少なくできる。それぞれにメリット・デメリットもあり、設置場所や設置本数によっても向き不向きがあるので、特徴を知って自分の家や会社に適した対策を取るといいだろう。
※データは2024年7月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。