家やオフィスで使われている蛍光灯には、様々な種類がある。新品に交換する時に、蛍光灯の長さや種類の違いを知っておくと役に立つはずだ。
この記事では、蛍光灯の長さやワット数の違い、型番の読み方、LED化することのメリットなどを紹介する。
蛍光灯を交換する時は、長さを間違えずに購入しよう
蛍光灯は、その種類によって長さが異なる。新しいものに付け替える時は、その蛍光灯器具に合った適切な長さのものを購入する必要がある。蛍光灯に書いてあるはずの型番が薄くなって読めない場合は、メジャーなどを使って自分で測ってみよう。
蛍光灯の長さの測り方、どこからどこまでを測る?
蛍光灯の長さを測る時は、ピンと支持部を含めて測る場合と、含めないで測る場合がある。双方の長さを表示することもあるが、一般的にピンと支持部を含んだ長さを表示している。自分で測る時はピンまでの長さを測りって、その数値をメモし、お店で確認して正しいものを購入しよう。
蛍光灯器具は種類によって長さが違う?
蛍光灯を取り付ける器具「蛍光灯器具」には、同じ直管蛍光灯用でも逆富士、反射笠なし、反射笠付きなど、様々な種類がある。
あるメーカーの10W用の長さを比較してみると、逆三角形のような形をした逆富士器具は395mm。シンプルな四角形をしている笠なし器具、両側に笠が付いた反射笠付器具、片側に笠が付いた片反射笠付器具はいずれも360mmとなっている。
型番の数字やアルファベットの意味は? 蛍光灯の種類の見分け方を紹介
蛍光灯は、点灯方法の違いによって、「グロースタータ形」「ラピッドスタート形」「インバータ形」という3つのタイプに分けられる。
蛍光灯管の端に書かれている型番は、左端にあるアルファベットが、その点灯方式を表している。FLがグロースタータ形。FLRがラピッドスタート形。FHまたはHFがインバータ形だ。
次に来る20、40、110などの数字がワット数および蛍光灯の長さ。次のS、またはSSは蛍光灯の太さ。そしてD、N、Wなどは光色。続いてMとあるのがラピットスタータ形、Mがないのがグロースタータ形だ。最後の数字は消費電力を表している。
丸型蛍光管にもいろいろなサイズがある!?
よくリビングルームなどに使われている、ドーナツのような形状の蛍光灯は「環形蛍光灯」または「丸形蛍光灯」と呼ばれる。サイズは20形(直径205mm)、30形(直径225mm)、32形(直径299mm)、40形(直径373mm)の4種類だ。
15形の蛍光灯の長さは何mm? 形によって長さが違う!
15形の直管蛍光灯の長さは436mm。そのほかに134.5mmの4形から、2367mmの110形まで11種類あり、形によってそれぞれ長さが異なる。
蛍光灯のワット数と長さの関係は?
蛍光灯は、ワット数によって長さが決まっている。直管蛍光灯の場合は、長さ=ワット数と覚えてもよい。長さは規格で統一されているので、型番さえ間違えなければ、どのメーカーの蛍光灯を付け替えても使用できる。
40Wの蛍光灯の長さはどのくらい?
40Wの直管蛍光灯の長さは1198mmだ。40Wの蛍光灯は40形の蛍光灯とも言い換えられる。
【参考】サイズ選びでもう迷わない!これだけは知っておきたい蛍光灯の基礎知識
スタータ形/ラピッドスタート形/インバータ形……蛍光灯の長さの違い
直管形の長さは4~110形まで11種類あり、15形は436mm、20形は580mm、30形は630mmというように長さが決まっている。それはグロースタータ形、ラピッドスタート形、インバータ形、どのタイプの蛍光灯でも共通だ。
一方、太さはS/SS/Hの3種類あるが、グロースタータ形とラピッドスタート形のSが直径32.5mmなのに対し、インバータ形は15.5mmとサイズが異なる。
蛍光灯の長さに関する疑問を解決!
蛍光灯の長さは値段に影響するのか? また、LEDに換えるとどのような違いがあるのか? 蛍光灯の長さにまつわる、ちょっとした疑問を調べていこう。
蛍光灯の値段は長さによって変わるの?
蛍光灯の長さが違えば、もちろん値段も異なる。同じタイプの蛍光灯であれば、基本的に長くなるほど値段が高くなる。あるメーカーの価格をみると、4~20形ぐらいまでは同じ値段で、それ以降は値段が高くなっている。
LED蛍光灯は普通の蛍光灯と長さが違うの?
同じ形であれば、従来の蛍光灯もLEDも長さは一緒だ。それまで使っていた蛍光灯器具に、LED蛍光灯を取り付けて使うことができる。
【参考】日立が高い省エネ性能を実現したLEDシーリングライトを発売
そもそもLEDと普通の蛍光灯の違いは?
従来の蛍光灯に比べ、LED蛍光灯は省エネで長寿命と言われるが、どのくらいの差があるのだろうか?
40Wの電力が必要な蛍光灯は、LEDだと約15Wなので半分以下で済む。寿命は蛍光灯が1万3000時間程なのに対し、LEDは4万時間ももつので3倍以上長持ちと、性能的にはいいことずくめだ。
ただし、LEDにもデメリットがある。まず、通常の蛍光灯に比べて価格が高い。家中の蛍光灯をすべてLEDに換えるとなると、それなりの出費を覚悟しなくてはならない。少しずつ変えたり、経済的にゆとりのある時に行おう。
蛍光灯をLED化すると長さは変わるの?
蛍光灯をLEDに取り替えるには、既存の蛍光灯器具をそのまま使用する場合と、器具ごと取り替える場合がある。前者であれば、器具の長さも変わらない。
【参考】非常時も安心!パナソニックが電池内蔵型のLEDダウンライト非常用照明器具を発売
以上、主に蛍光灯の「長さ」にスポットを当てて解説してきた。蛍光灯を交換する時や、LED化を考える時、ぜひこの記事を参考にしてほしい。
文/ねこリセット