SoundCore2 二度目の購入
スマホやタブレットの外部出力スピーカーとして急速に普及してきたのが、ワイヤレスで簡単に接続できるBluetoothスピーカーだ。スマホで音楽を聴くのが主流となった現在、ワイヤレスヘッドフォンやイヤフォンと同じようにスピーカーもワイヤレスの時代が到来しつつある。
今回購入したのはANKERのSoundcore2。ANKERといえば本社を中国に置くエレクトロニクスハードウエア企業だが、Soundcore2は、2015年発売の初代Soundcoreの後継機種として2017年に発売されたもので、現在すでに最新モデルのSoundcore3も発売されているのでラインナップ上はれっきとした旧機種である。実は2年位前にAmazonEchoの外部スピーカーとして使うつもりでこれを購入したことがあるのだが、接続が安定せず思ったような使い方ができなかったためすぐに手放した経験がある。
最近になってお風呂で音楽を聴きたいと思うようになり、防水仕様のBluetoothスピーカーを物色していたところ、2年も経ったのに結局手放した同じ型のSoundcore2を選んでしまった。ここまで聞くと、よほどいい製品なのだろうと思うかもしれないが、はっきり言ってしまうと私の評価は「まあまあ」というところである。
評価は「まあまあ」、しかしコスパは◎
最も「まあまあ」な点は、音質だ。私は日頃PCで音楽を聴いているが、USBで外部AUX出力してアンプを介しパッシブスピーカーで音を鳴らしている。お金をかけたシステムではないが、ちゃんとオーディオの音になっていると思っている。Bluetoothスピーカーは音が悪いなどと決めつけるつもりはないが、少なくともSoundcore2の音は一般的なアクティブスピーカーの域を出ないもので、オーディオと呼ぶには少々分が悪いと感じる。同じBluetoothスピーカーでもBOSEのSoundLinkはもっといい音に感じるが、価格帯が違うのでこれは比較しても仕方がないだろうとは思う。
また、せっかく2個のドライバーを装備したstereo仕様なのに、筐体が小さすぎて音場が狭く、ステレオ感はほとんど感じられないのも残念なところ。Soundcore2を2台ペアリングすることでステレオ音場を演出できるようだが、そこまでするなら最初から他社の上位モデルを購入したほうがいい気もする。
音は「まあまあ」だが、しかしお風呂で音楽を聴きたいという用途に特化して考えてみると少し話が違ってくる。なにしろBOSEの1/3の価格で、防水仕様、1回の充電で最大24時間再生というスペックは、他の製品と比較しても十分に競争力のあるものだ。また、Amazon上では未だに初代を含むSoundcoreシリーズは人気で、シリーズを通して考えると結構なロングセラーが続いている。ぶっちゃけ飽きたらフリマで売り払うこともできるし、製品寿命がどれくらいかわからないが、この価格なら2年も使うことができれば十分もとは取れるだろう。今では毎日お風呂で使っているが、その限りにおいては必要にして十分な性能と言える。
実際のところ、屋外でガンガン音楽を鳴らすなどというシーンが全く思いつかない私にとっては、Bluetoothスピーカーという商品自体がかなりニッチな製品にも思えるのだが、事実として最近はシティホテルの部屋にBOSEが常備されていることも多く、スピーカーとしての一定の地位が確立されつつあるように感じる。ワイヤレスイヤフォンがかつては音が悪い悪いと言われながらも改善を重ねて現在ではむしろ主流となってしまった事実を考えれば、Bluetoothスピーカーもあながちその可能性がないとは言えない。ANKERは最近Soundcore銘を商品名ではなく自社のオーディオブランドとして昇格させており、いつかBOSEを超える製品が出てこないとも限らない。そんな日が来るのか来ないのか、注目していこうではないか。
約3年後の後日談
2024年1月、使う頻度が減って何か月かぶりに使おうかと思い充電したが、充電完了後パワーボタンを押しても電源が立ち上がらず、使用不可となっていた。Webを検索するとバッテリーがヘタるとこのようになってしまうようで、バッテリーの交換などできないので製品寿命を迎えたことになる。2021年5月に購入したものなので、3年間はもたない・・・ということだろうか。
3年いければ十分でしょとも思うが、これ工業製品として廃棄するしかないわけでサスティナブルとは言い難い。工業製品は長く使いたいという考えの方にはあまり向いていないかも。
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