トランプ閣僚人事 衝撃広がる
~過激発言・醜聞・省庁解体も~
トランプ次期米大統領が法執行機関や軍、情報機関などに送り込もうとする高官人事に世界各国で衝撃が広がっています。
NHKニュースでは・・・
【アメリカのトランプ次期大統領は、15日に声明を発表し、エネルギー政策を担う「国家エネルギー会議」を新たに設けることを明らかにしました。この会議には、エネルギー開発の許認可や、生産や流通などに関わるすべての省庁や機関が参加し、議長には、全米でも有数の化石燃料の資源を抱える中西部ノースダコタ州のダグ・バーガム知事を起用します。
バーガム氏は、地元のソフトウエア会社を急成長させるなど、実業家としても成功をおさめ、全米の州知事の中で最も裕福な1人と言われていて、連邦政府が所有する土地の利用についての許認可などの権限を持つ内務長官を兼任します。トランプ氏は、声明の中で「アメリカには膨大な量の『黄金の液体』や価値ある鉱物資源が眠っていて、エネルギー生産を拡大し、経済を成長させる。バーガム氏がアメリカと、そのエネルギーを再び偉大なものにするだろう」としています。バーガム氏は、バイデン政権が推し進めてきた気候変動対策を大きく転換させ、トランプ氏が訴えてきた化石燃料の増産などに取り組むことになります。(11月16日)とNHKニュースが伝えています。
また11月13日のNHKニュースでは、アメリカ大統領選挙で勝利したトランプ氏は、実業家のイーロン・マスク氏ら2人を、政府の支出を見直し、削減を検討するための政府の組織のトップに起用すると発表しました。
トランプ氏は12日に声明を出し、政府の支出を見直し、削減を検討するための政府の組織のトップに、実業家のイーロン・マスク氏と、起業家のビベック・ラマスワミ氏の2人を起用すると発表しました。このうち、マスク氏は、EV=電気自動車や宇宙ロケット、旧ツイッターのXなど、さまざまな事業を手がける実業家で、大統領選挙ではトランプ氏を支持し活動を支援してきました。また、ラマスワミ氏は、バイオテクノロジー企業を設立するなどして富を築き、共和党から大統領選挙への挑戦を表明し、撤退表明後はトランプ氏を支持してきました。
トランプ氏は声明で「2人が連邦政府の官僚機構を変革し、すべてのアメリカ人の生活をよりよいものにすることを期待している。重要なのは、政府の支出の膨大なむだと不正を排除することだ」と述べました。また、マスク氏は声明で「システム全体や政府のむだづかいに関与している多くの人たちに衝撃を与えるだろう」としています。今回の2人の起用の背景には、民間の視点から行政のむだを大幅に削減することを通じて、財政の健全化を目指す姿勢を示すねらいもあるものとみられます。】とNHKニュースが伝えています。
日経新聞もトランプ次期米大統領が法執行機関や軍、情報機関などに送り込もうとする高官人事に衝撃が広がっていると記事を載せています。…以下は日経新聞記事です。
【トランプ次期米大統領が法執行機関や軍、情報機関などに送り込もうとする高官人事に衝撃が広がっている。トランプ氏に忠誠を誓うが、過去の過激な発言や醜聞のほか、自身がトップに就く組織を敵視してきたなどの背景がある。
<司法長官指名はマット・ゲーツ氏指名辞退>
超党派の下院倫理委員会では性的な違法行為や薬物使用などの疑いでゲーツ氏の調査が続いていた。過去にも性交渉目的の人身売買に関わった疑惑などで捜査対象となり、司法省が立件を見送った経緯がある。
<司法長官にボンディ氏起用>
パム・ボンディ氏は、南部フロリダ州出身でおよそ20年間、検察官を務め、2011年から2019年までは女性として初めてフロリダ州の司法長官を務めました。検察官としては、家庭内暴力から殺人まで幅広い事件を担当し、現在はトランプ氏の側近らが集まる保守系シンクタンクAFPI=アメリカ第一政策研究所の幹部を務めています。前大統領であるトランプ氏への弾劾裁判では弁護団の1人を務めていて、アメリカメディアはトランプ氏の長きにわたる盟友の一人だと伝えています。ボンディ氏は自身のSNSに選挙期間中、トランプ氏とのツーショットを掲載したり「アメリカを再び偉大にするために投票して」と投稿したりしてトランプ氏への支持を訴えていました。アメリカメディアの中には「辞退したゲーツ氏よりも、はるかに議会を通過しやすい人事だ」との受け止めも出ています。
<国家情報長官はトゥルシー・ギャバード氏>
20年大統領選に名乗りを上げた元民主党員で、後に離党してトランプ支持者となった。
イラク駐留経験のある退役軍人だが、シリアのアサド政権について「米国の敵ではない」と述べた。親ロシア発言も目立ち、ロシアの偽情報を「おうむ返しにしている」(共和党のロムニー上院議員)との批判が絶えない。議会でインテリジェンスに関する委員会に属したことはない。逆に政権を批判する言動が情報機関に監視されていると敵視し、今夏には米政府によって自身が「秘密のテロ監視リスト」に載せられ、空港で執拗な検査を受けるようになったと主張した。
<国防長官はピート・ヘグセス氏>
国防長官に指名された保守系テレビ司会者のピート・ヘグセス氏は、軍における人種や性別の多様性を批判してきた。
退役軍人だが、軍や政府の巨大組織を運営する上級幹部の経験はない。州兵として21年のバイデン大統領就任式の警護を志願したものの「宗教的タトゥーを入れているために過激派、白人至上主義者とみなされ」たことで任務から外されたと主張している。トランプ氏は自身への忠誠を基準に組織を解体することもいとわない人物を抜てきした。その破壊衝動は日本を含む同盟関係や国際秩序さえも揺るがす恐れがある。人事を承認する上院では3人の資質を疑問視する声が共和党からも出ている。上院の承認手続きを飛ばす「休会任命」といった強引な手に出れば、混乱の拡大は不可避だ。(日経新聞・大越匡洋)
<厚生長官はケネディ氏>
トランプ次期米大統領は14日、厚生長官にロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用すると発表した。
ケネディ氏は新型コロナウイルスのワクチンに反対の立場で注目を集め、大統領選に無所属で立候補したが撤退してトランプ氏を支持した。
トランプ氏はSNSへの投稿で「全ての米国民の安全と健康はいかなる政権でも最も重要な役割だ」と指摘し「ケネディ氏は米国を再び偉大に、健康にするために政府機関を復興する!」と強調した。ケネディ氏はロバート・ケネディ元司法長官の息子で、ジョン・F・ケネディ元大統領のおいにあたる。当初は民主党の大統領候補指名争いに出馬したが、断念して無所属で立候補した。「第3の候補」として一時は支持率が10%を超えたこともあった。8月に選挙戦から撤退を表明し、トランプ氏を全面支援した。
ケネディ氏は新型コロナウイルスのワクチンを巡る陰謀論めいた発言などで物議を醸したことがある。大統領選ではケネディ家の十数人が当時民主候補だったバイデン大統領の支持を表明し、ケネディ氏と距離を置いた。米メディアは、就任に必要な上院の承認が難航する可能性を指摘している。ケネディ氏は環境問題の弁護士として活動した経歴があり、選挙戦では環境保護や薬物問題への取り組みも訴えた。トランプ氏は退役軍人長官に共和の前下院議員で従軍牧師のダグ・コリンズ氏を充てる人事も発表した。(日経新聞・芦塚智子)】と日経新聞・11月16日朝刊で伝えています。
参考)「米大統領にトランプ氏」➡ https://digitaleye-edo.seesaa.net/article/505567986.html
記:2024年11月16日
江戸探偵人
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トランプ次期米大統領が法執行機関や軍、情報機関などに送り込もうとする高官人事に世界各国で衝撃が広がっています。
NHKニュースでは・・・
【アメリカのトランプ次期大統領は、15日に声明を発表し、エネルギー政策を担う「国家エネルギー会議」を新たに設けることを明らかにしました。この会議には、エネルギー開発の許認可や、生産や流通などに関わるすべての省庁や機関が参加し、議長には、全米でも有数の化石燃料の資源を抱える中西部ノースダコタ州のダグ・バーガム知事を起用します。
バーガム氏は、地元のソフトウエア会社を急成長させるなど、実業家としても成功をおさめ、全米の州知事の中で最も裕福な1人と言われていて、連邦政府が所有する土地の利用についての許認可などの権限を持つ内務長官を兼任します。トランプ氏は、声明の中で「アメリカには膨大な量の『黄金の液体』や価値ある鉱物資源が眠っていて、エネルギー生産を拡大し、経済を成長させる。バーガム氏がアメリカと、そのエネルギーを再び偉大なものにするだろう」としています。バーガム氏は、バイデン政権が推し進めてきた気候変動対策を大きく転換させ、トランプ氏が訴えてきた化石燃料の増産などに取り組むことになります。(11月16日)とNHKニュースが伝えています。
また11月13日のNHKニュースでは、アメリカ大統領選挙で勝利したトランプ氏は、実業家のイーロン・マスク氏ら2人を、政府の支出を見直し、削減を検討するための政府の組織のトップに起用すると発表しました。
トランプ氏は12日に声明を出し、政府の支出を見直し、削減を検討するための政府の組織のトップに、実業家のイーロン・マスク氏と、起業家のビベック・ラマスワミ氏の2人を起用すると発表しました。このうち、マスク氏は、EV=電気自動車や宇宙ロケット、旧ツイッターのXなど、さまざまな事業を手がける実業家で、大統領選挙ではトランプ氏を支持し活動を支援してきました。また、ラマスワミ氏は、バイオテクノロジー企業を設立するなどして富を築き、共和党から大統領選挙への挑戦を表明し、撤退表明後はトランプ氏を支持してきました。
トランプ氏は声明で「2人が連邦政府の官僚機構を変革し、すべてのアメリカ人の生活をよりよいものにすることを期待している。重要なのは、政府の支出の膨大なむだと不正を排除することだ」と述べました。また、マスク氏は声明で「システム全体や政府のむだづかいに関与している多くの人たちに衝撃を与えるだろう」としています。今回の2人の起用の背景には、民間の視点から行政のむだを大幅に削減することを通じて、財政の健全化を目指す姿勢を示すねらいもあるものとみられます。】とNHKニュースが伝えています。
日経新聞もトランプ次期米大統領が法執行機関や軍、情報機関などに送り込もうとする高官人事に衝撃が広がっていると記事を載せています。…以下は日経新聞記事です。
【トランプ次期米大統領が法執行機関や軍、情報機関などに送り込もうとする高官人事に衝撃が広がっている。トランプ氏に忠誠を誓うが、過去の過激な発言や醜聞のほか、自身がトップに就く組織を敵視してきたなどの背景がある。
<司法長官指名はマット・ゲーツ氏指名辞退>
超党派の下院倫理委員会では性的な違法行為や薬物使用などの疑いでゲーツ氏の調査が続いていた。過去にも性交渉目的の人身売買に関わった疑惑などで捜査対象となり、司法省が立件を見送った経緯がある。
<司法長官にボンディ氏起用>
パム・ボンディ氏は、南部フロリダ州出身でおよそ20年間、検察官を務め、2011年から2019年までは女性として初めてフロリダ州の司法長官を務めました。検察官としては、家庭内暴力から殺人まで幅広い事件を担当し、現在はトランプ氏の側近らが集まる保守系シンクタンクAFPI=アメリカ第一政策研究所の幹部を務めています。前大統領であるトランプ氏への弾劾裁判では弁護団の1人を務めていて、アメリカメディアはトランプ氏の長きにわたる盟友の一人だと伝えています。ボンディ氏は自身のSNSに選挙期間中、トランプ氏とのツーショットを掲載したり「アメリカを再び偉大にするために投票して」と投稿したりしてトランプ氏への支持を訴えていました。アメリカメディアの中には「辞退したゲーツ氏よりも、はるかに議会を通過しやすい人事だ」との受け止めも出ています。
<国家情報長官はトゥルシー・ギャバード氏>
20年大統領選に名乗りを上げた元民主党員で、後に離党してトランプ支持者となった。
イラク駐留経験のある退役軍人だが、シリアのアサド政権について「米国の敵ではない」と述べた。親ロシア発言も目立ち、ロシアの偽情報を「おうむ返しにしている」(共和党のロムニー上院議員)との批判が絶えない。議会でインテリジェンスに関する委員会に属したことはない。逆に政権を批判する言動が情報機関に監視されていると敵視し、今夏には米政府によって自身が「秘密のテロ監視リスト」に載せられ、空港で執拗な検査を受けるようになったと主張した。
<国防長官はピート・ヘグセス氏>
国防長官に指名された保守系テレビ司会者のピート・ヘグセス氏は、軍における人種や性別の多様性を批判してきた。
退役軍人だが、軍や政府の巨大組織を運営する上級幹部の経験はない。州兵として21年のバイデン大統領就任式の警護を志願したものの「宗教的タトゥーを入れているために過激派、白人至上主義者とみなされ」たことで任務から外されたと主張している。トランプ氏は自身への忠誠を基準に組織を解体することもいとわない人物を抜てきした。その破壊衝動は日本を含む同盟関係や国際秩序さえも揺るがす恐れがある。人事を承認する上院では3人の資質を疑問視する声が共和党からも出ている。上院の承認手続きを飛ばす「休会任命」といった強引な手に出れば、混乱の拡大は不可避だ。(日経新聞・大越匡洋)
<厚生長官はケネディ氏>
トランプ次期米大統領は14日、厚生長官にロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用すると発表した。
ケネディ氏は新型コロナウイルスのワクチンに反対の立場で注目を集め、大統領選に無所属で立候補したが撤退してトランプ氏を支持した。
トランプ氏はSNSへの投稿で「全ての米国民の安全と健康はいかなる政権でも最も重要な役割だ」と指摘し「ケネディ氏は米国を再び偉大に、健康にするために政府機関を復興する!」と強調した。ケネディ氏はロバート・ケネディ元司法長官の息子で、ジョン・F・ケネディ元大統領のおいにあたる。当初は民主党の大統領候補指名争いに出馬したが、断念して無所属で立候補した。「第3の候補」として一時は支持率が10%を超えたこともあった。8月に選挙戦から撤退を表明し、トランプ氏を全面支援した。
ケネディ氏は新型コロナウイルスのワクチンを巡る陰謀論めいた発言などで物議を醸したことがある。大統領選ではケネディ家の十数人が当時民主候補だったバイデン大統領の支持を表明し、ケネディ氏と距離を置いた。米メディアは、就任に必要な上院の承認が難航する可能性を指摘している。ケネディ氏は環境問題の弁護士として活動した経歴があり、選挙戦では環境保護や薬物問題への取り組みも訴えた。トランプ氏は退役軍人長官に共和の前下院議員で従軍牧師のダグ・コリンズ氏を充てる人事も発表した。(日経新聞・芦塚智子)】と日経新聞・11月16日朝刊で伝えています。
参考)「米大統領にトランプ氏」➡ https://digitaleye-edo.seesaa.net/article/505567986.html
記:2024年11月16日
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