
役者になるには、毎日コツコツ努力することが必要です。特に演技力は、一朝一夕で身につくものではありません。日々の研究が大切です。
では役者になるために、どんな演技の研究をすればいいのでしょう?
ここでは演技の研究について、簡単に解説します。
役者になるためにやるべきこと
役者になるためには演技力を磨く必要があります。演技力を磨くには日常生活の中で様々なことを意識し、取り組んでいくことが大切です。
役者になるためにやるべき基本的な事柄として、次のようなものがあります。
作品を見て研究
映画やドラマ、CMなどの作品を見て、プロの俳優の演技を真似てみましょう。
あらゆる物事の習得で共通することは、「見て、盗む」ということです。
ぼんやり見ているだけでは分からない役者の演技力も、実際に真似てやってみることでいろいろと気づかされるはずです。
1日5分でもいいから、日課としてやってください。
また作品のジャンル(SFやコメディ、恋愛、ファンタジーなど)によっても、演じ方は変わってきます。様々なジャンルの作品を題材に研究をしてください。
プロの役者の真似をすることが、上達の近道なのです。
喜怒哀楽の表現
嬉しい時、怒った時、悲しい時、楽しい時……それぞれの感情を表現する技術を身につけてください。表情だけでなく、指先までの全身を使って表現しましょう。
「悲しみ」の表現でも、友人が事故で死んだ時の悲しみ方と、恋人にフラれた時の悲しみ方とでは全然違うはず。一つ一つ状況をイメージして練習してください。
様々な経験を積む
役者として演技を行う際には、実体験があった方がリアリティが生まれます。
例えば恋人にフラれて落ち込む演技をする時、恋人にフラれた経験のない人よりも、恋人にフラれた経験を持つ人の方がリアルな演技ができます。
役者として演技力を高めるには、様々な経験を積むことも大切です。
想像力を養う
実体験があった方がいいと述べましたが、なんでも実際に経験することは不可能です。警察官の役を演じるために、公務員試験を受けて警察官になるとなったら大変です。そのため経験できないことは、想像力で補うしかありません。
想像力を養うためには、本をたくさん読んで知識を増やすことが大切です。
実際に警察官の仕事はできなくても、警察関連の本を読んで、警察官がどんな仕事をしているのかを知ることができます。何の知識を持たないよりも、知識を持って演技をした方がリアリティが生まれることは間違いありません。
役者になるためには、本をたくさん読むことも大切です。
小説をたくさん読もう

俳優になるには小説をたくさん読むことも大切です。小説には「画」がないため、想像力を働かさなければなりません。想像力を養うには小説を読むのが一番です。
また小説を読むことで、読解力も身につきます。
読解力が上がれば、俳優として脚本を読む際の手助けになるでしょう。
読書の習慣をつける
俳優は1冊の台本、1ページの文章から、演技を作り出していきます。それには文章の内容を理解する読解力と、そこから場面や状況を推察する想像力が必要です。
読解力や想像力を養うために、読書の習慣を身につけるといいでしょう。
また本をたくさん読んで感動することで、感情に磨きがかかって感受性が豊かになります。それらはあなたの演技に人間味と深みを与えてくれるでしょう。
またただ本を読むのではなく、1ページごとに「どういうシーンなのか」「登場人物の心情はどうなのか」自分なりにイメージすることが大切です。
可能なら自分が監督になり、カメラワークを考えたり、頭の中でキャラを動かしてみるといいでしょう。イメージ力を鍛えるいい訓練になるはずです。
映画やドラマを見る
俳優やタレントを目指す人は、映画やドラマをたくさん見ることも重要です。プロの演技力を身につけるには、プロの役者の演技を見て盗むことが近道です。
映画やドラマを通して、様々な作品、様々な俳優の演技を研究しましょう。
何事も「見て、盗む」ということを意識して心掛けてください。
作品は2回以上見る
1回目は視聴者(観客)の視点で見て、2回目は役者の視点で見ます。1回目で作品全体を楽しんだ後は、役者の演技1つ1つを細部まで観察してください。
1回目に見た時には気づかなかったことが、たくさんあると思います。
気になるシーンがあったら停止したり、巻き戻したりして、何度も確認してください。実際に自分で役者の演技を真似てみることも大切です。
作品を見て「この演技は使える」と思ったら、どんどん自分のものにしましょう。
役をイメージした演技の練習
演技で大切なのはセリフを間違わずに覚えることではありません。そのシーンにおける設定や状況、人物の心情を正確に理解し、それに応じた演技を行うことです。
俳優・役者になるには、演技力だけでなく想像力や読解力も必要です。
個々の場面を具体的にイメージできる想像力や読解力を身につけましょう。
与えられた状況を理解する
監督が求める演技を行うには、自分がどんな演技を要求されているか理解しなければなりません。場面や設定、登場人物の性格、人間関係、セリフの意味……etc
それらを正確に把握し、演技という形で表現できるのがプロの役者なのです。
役者は自分の好きな通りに演技をしているわけではありません。監督や脚本家がイメージした通りに演技をするのが、プロの役者なのです。
だから監督が何を考えているのかを理解する能力も必要です。
場面を意識した練習
表情やポーズの練習をする時は、単に「カッコいい表情」とか「可愛いポーズ」を練習するのではなく、具体的なシーンを考えながら行いましょう。
恋人と喧嘩するシーン、喧嘩後に一人でたたずむシーン・・・
といった具合に、具体的なシーンをイメージして表情やポーズ、演技の練習をしてください。場面を具体的に想像して演技をすることが、役者には重要です。
ダンスやバレエを習ってみる
演技力や表現力を身につけるために、ダンスやバレエを習うのもいいですね。
ダンスやバレエでは、指先やつま先までを使った全身表現を身につけることができます。これは俳優をやっていく上でも重要な技能なのです。
俳優やタレントを目指なら、ダンスやバレエの練習もしてみましょう。
プロの俳優になる上で、大きな糧となるはずです。
カメラを意識した演技の練習

俳優・役者を目指すなら、カメラを意識した演技ができなければなりません。芸能界で活躍するには大切なことだし、オーディションの審査でも重視されます。
実はカメラを意識するというのは、意外に難しいです。
慣れていないと演技がぎくしゃくするし、視線や表情に狂いが生じます。カメラマンが気になって演技に集中できない場合もあります。
カメラという存在は、役者にとってなかなか大変なものでもあるのです。
カメラを意識した表情や動き
映画やドラマの場面で、自分ならどんな表情でどんな演技をするか考えてみましょう。カメラの位置や映り方もイメージしながら練習するといいですね。
このあたりは慣れです。カメラに慣れていないと、いい演技ができません。
仲間を集めてビデオ撮影できれば理想です。視覚的な映像にしてみることで、頭でイメージした演技との違いに気づくと思います。また撮影したビデオで、自分の演技を研究・分析しましょう。カメラを意識した演技ができるようになるはずです。
オーディションでも問われる能力
オーディションでは実際にカメラを回して演技を行うこともあります。
初めての人の場合、自分とカメラとの関係を把握できず、自分本来の演技をカメラに映し出すことができません。普段からカメラを意識した練習をしましょう。
できれば日頃から自分の演技をカメラで撮影するといいですね。
カメラを気にしすぎない
俳優としてカメラを意識した演技は大切ですが、カメラを気にしすぎてはいけません。カメラに慣れていないと、役を演じながら、無意識のうちに視線がカメラの方に向いてしまうことがあります。これでは演技が台無しです。
逆にカメラの目前で演技をする場合も、視線をどこに向ければいいか分からず戸惑う人もいます。視線が不安定に揺れてしまうと、演技に力感が失われます。
これはカメラに慣れれば解消されるので、とにかくカメラに慣れることが大切です。鏡の前で練習するだけでなく、常にカメラを意識した練習をしてください。
オーディションに挑戦
独学で演技力を身につけるのは簡単ではありません。効率的に演技力を養うのは、やはりプロの指導を受けるのが一番です。
だから芸能プロダクションのオーディションを受け、所属することが大切です。芸能事務所に入ればプロの役者に必要なレッスンが受けられます。
新人タレントを募集する入所オーディションは未経験者も多いです。あちこちのオーディションを積極的に受け、ぜひプロの役者を目指してください。
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