はじめに
Creative Time 1という、ショップオーナーがクリエイティブな活動にもっと充実した時間を作れるように、あれやこれやをしているチームでマネージャをしています、bonです。 このbonって名前は、子供の時は受け入れられませんでしたが、大人になって都落ちした元ボンボンなので、もうネタにして自ら名乗っています。
本記事はBASE アドベントカレンダー 2023の6日目の記事です。前日のBASEアドベントカレンダー「Notion導入について(前編)」の続きとなります。前編が導入にあたっての技術的な困難をどう乗り越えたか、に対して、私の記事ではなぜ挑戦したのか、どこを目指しているのか、を記事にしています。
Notionと私
私自身、前職でNotionを使い始め、今では公私共に3年以上愛用しており、Notionのコミュニティやイベントにも参加しております。そのコミュニティ活動の中で、ベータテスターにもなったり、Notion Championsコミュニティにも参加していることから、Notion導入においてもリードしていった経緯があります。
Notion導入によって解決したかったこと
約1年前に私がBASEに入社し、その際に受けたオンボーディングで私が根本的に解決しなきゃな課題に気づくキッカケでした。
BASEでは、リモートワークも組み合わせたハイブリッドワークを導入しているため、得た知見をドキュメントや何かしらのテキストに落とし込む文化は根付いていました。しかし、これがGoogle DocsやらExcelやらGitHub wikiやらAsanaやらFigma/FigJam、Slackといった局所最適されたツールに散らばっていました。そのため、オンボーディングでも調べたらすごくわかるドキュメントに辿り着くことは出来ても、その調べかたを都度、誰かに聞いて回る状況でした。
これを解決したかった、です。
しかし当時から私はほぼ脳死で「ーーーーNotionッッッッ!!!」と唸るほど、Notionに脳を焼かれていたので冷静になるべく課題を整理してみました。
解決に向けての課題設定
私が困っていたことは、どこに欲しい知見があるか、だけでした。
どこかを探せば、ほぼ間違いなく欲しい知見がある状態でした。
しかし、どこを探せば欲しい知見に辿り着けるかの知見が、新参者の私には分からない状態でした。
探し当てた知見については内容が濃いものが多いものの、更新がされていないドキュメント類も多いなと感じました。もちろん、ここには更新をしていく類のドキュメントではないものも含まれています。
この状況を、SECIモデルで言うと、以下のような状況だと認識しました;
- 欲しい知見がどこかにある=共同化&表出化は出来ている
- 欲しい知見に辿りつきにくい=連結化が出来ていない
- 未更新ドキュメントが少くない=内面化がうまくいっていない
テキストに残す文化はあるので内面化は、そのフェーズまで情報を届ければ循環していくと想定し、この中で一番解決すべきところは連結化にある、と絞りました。
よって課題解決の初手には、連結化を改善していく事として定めました。
Notionとは
今更ですが、強調します。単なるノート・メモ帳の類ではありません。
Notionは、様々なツールを繋ぎ合わせるハブであり、ポータルであり、これらの役割を満たすことでSingle Source of Truthになるツールです。
BASEでは元々、Kibelaというドキュメントツールを使っていましたが、導入するにあたってNotionも、ドキュメントツールとして機能することから、ドキュメントツールをBASEではNotionに移行しました。これによって予算も捻出しました。(※1)
そのため、結合化の課題の解決策としては、適切なアプローチだなと判断し、同期の凄腕なんでも屋さん(※2)に全体リードをしてもらいながら、社内でプロジェクトチームを立ち上げました。
※1 同様の整理で、Asanaからもタスク管理ツールをNotionに移行完了しております。
※2 職域問わず活躍している方なので言い表しにくく、bonのできる最大限ポジティブな表現を使用しています。
情報整理の狙い
Notionを導入し、今ある知見が繋がる事で知見が1箇所に蓄積されていくことになりますが、これが最終地点ではありません。手に入った知見をもとにショップオーナーへ如何に早く、多く、大きな価値を届けるかを目指しています。
情報そのものを整理する
ここまでで、知見と情報とを無断で使い分けてきました。これらは以下のように使い分けをしております。この使い分けは、田坂広志氏著書『成長し続けるための77の言葉』に記載されている定義を継承しています。
情報とは、一般的に手に入る知見であり、一言でいえばググると出てくる類のものと認識しています。一方で知見とは情報をベースに動いてみた結果のうち、言語化ができる部分のことを指しています。しかし当然ですが、知見を見聞きするだけでは得られない部分、言語化しきれない部分もあります。こここそが知見をベースに動いて得られる深い知見であり、経験と人間とからでしか体得できない智慧だと認識しており、これによってショップオーナーへの価値提供が早く、多く、大きくなると思っています。
イノベーション for owners’ success
智慧に繋がる経験を積み重ねていくためには元となる知見が、個人なら頭の中に、チームならどこか1箇所に集約されている必要があります。そのための手法は数多くあれど、少なくとも知見が散らばっている状態は、探し回る労力が途方もありません。何がどこにあるかがわかっている人でしか辿り着けない知見からは価値が生まれません。これを打破していければ、智慧を得るための行動を助長していくことになり、作りたい未来を作る土台になると信じ、今回私はNotion導入を積極的に進めていきました。無事に導入できたことによって、私たちが作り出した知見と知見とが繋がって智慧を蓄え、価値の交換が最適化された未来をともに実現していく基盤が出来ました。
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最後に
アドベントカレンダー 7日目はmatsuyukiさんとmatzzさんです。お楽しみに!