事故原因はヒューマンエラー。
普通、バードストライクでやられるのってエンジンとか翼。で、今回の事故、片方のエンジンが火吹いてたから『エンジン不調』は確定。さらに、乗客のSNSから『フラップ(高揚力装置)が下ろせない』って話も出てる。
フラップ下ろせないと、着陸の時、揚力が足りないから速度上げて着陸するしかないわけ。これだけなら、高速着陸してもブレーキ全開&逆噴射で止まれた可能性は高いと思う。
でも問題はそこじゃない。
今回、一番の問題は、『着陸装置(車輪)が出てなかった』こと。で、これがマジで不可解。バードストライクで車輪にダメージって普通ありえないし、車輪を操作する油圧が全滅してたなら機体操作も影響出るはず。でも姿勢を見る限り操縦はできてたっぽいし、油圧は無事だった可能性が高い。しかも ゴーアラウンドしてるならなおさら操縦ができたからなわけで、油圧が損傷してなかったことの証左。
もし仮に油圧がやられてたとしても、飛行機の車輪って自重で勝手に下りる仕組みがある。だから、全く降りてない(痕跡すらない)ってのがそもそもおかしい。特にB737なら、前輪の格納蓋がないから、ロックを外したら必ず降りてくる。
第一、ギアが下りないのなら管制官に連絡して外部から確認してもらう手順になってるし、それで実際にギアが降りていないのがわかれば、必ず事前に消防を待機させる。今回はそれがやられてない。
となると、残るのは『ヒューマンエラー』。
高ストレス下での異常着陸手順で、パイロットがギア(車輪)の展開を忘れた可能性が非常に高い。(『ギアは出てる』ものと勘違い)
普通、ギアが出てなかったら状況に応じて2種類の警報が鳴るんだけど、今回の状況だとこうなる。
①ギア警報システム
→通常の着陸時(フラップ展開、エンジン推力弱い、高度が下がってる)でギアが出ていなければ発動。
→今回は、フラップ展開してない&エンジン全開だから、この警報は鳴らない。
②GPWS(地面接近警報)
→通常着陸ではない時(フラップ展開していない=通常は水平飛行中、高度が下がっている)でギアが出ていないと発動。
→ 今回はこれが鳴ったかもしれないけど、パイロットが『フラップを展開してないから鳴ってるだけ』って無視した可能性アリ。
で、それを示すのが、消防の出動要請が一切されてないこと。
胴体着陸の時って、火災のリスクあるから絶対に事前に要請するんだけど(過去の事故でも必ず)、今回は
一切してないんだよね。これこそが『ギアは出てる』って思い込んでた証拠。
まとめると、パイロットがギアを出し忘れて、それに気づかないまま着陸したってのが濃厚だと思う。警報も無視されてた可能性高いし、完全にヒューマンエラーだね。