pdm09型というのはＡ（H1N1）：（Ａ型H1N1亜型という意味）の株の一種ですが、現在日本で使用されている不活化スプリットワクチンは４価ワクチンと言って、Ａ（H1N1）型、Ａ（H3N2）型、Ｂ型（山形系統）、Ｂ型（ビクトリア系統）の４種類のワクチン株ウイルス抗原が用いられています。 具体的には A/Victoria(ビクトリア) /4897/2022(IVR-238)(H1N1)pdm09 A/California(カリフォルニア) /122/2022(SAN-022)(H3N2) B/Phuket (プーケット) /3073/2013 (山形系統) B/Austria(オーストリア) /1359417/2021（BVR-26)(ビクトリア系統） の４種類のウイルス抗原が用いられています。 ですから現在流行中のＡ（H1N1）型ウイルスに対応したワクチンではありますが、流行株ウイルスとワクチン株ウイルス抗原の抗原性がどれだけ一致しているかは調べてみないと判りません。 同じＡ（H1N1）型でも抗原性に関わる部分の微妙なアミノ酸配置の違いによって抗原性が異なるので、ワクチン株との抗原性のズレが大きければ有効性は低くなります。 但し、必ずしも抗原性がピッタリ一致する必要は無くある程度近ければ交差免疫が働くので有効性は担保されます。