ルターがユダヤ人の排斥を唱えたのに対してカルヴァンが親ユダヤ的だったのはなぜですか?

世界史 | 宗教68閲覧

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カルヴァンはかなり聖書の細かい解釈までやり直した人なんです。 もちろんルターに比べてという意味です。 有名なのは労働や天職に対する考え方や、予定説などですが、キリストによる救済の対象は誰なのかという点についても解釈をやり直しているんですね。 細かい事は私も神学に詳しくないので説明できないのですけど、要するにキリストの救済は「ユダヤ人」や「異邦人」も対象になっていると考えたんです。 聖書には神の救済によって「全イスラエルが救われる」などと書かれている訳です。では全イスラエルとは何なのか?パレスチナのキリスト教徒の事なのか?もっと広い意味があるのか?そういうことを考えた人なのです。 結論としては、旧約の民であるユダヤ人も、当時のパレスチナには住んでいないヨーロッパのキリスト教の信徒もすべてが救済の対象なんだという結論に達するんですね。 一方のルターはカルヴァンに比べるとかなり旧来の俗習というか古い価値観をそのまま持っているタイプの人なんです。もちろんそれでルターの功績が小さくなるわけではありませんけどね。 要はカルヴァンが当時の基準としてはかなり頭のネジが外れたぶっ飛んだ人なんですよ。確かにプロテスタントは聖書のみなんですけど、従来の聖書の解釈は正しくないんじゃないかというところまで踏み込んでいるのです。