ユリウス・カエサルが痛風に悩まされていたことは有名な話ですが、その原因は美食だけではなく、当時の生活習慣全般が関係していたと考えられます。 ・古代ローマ時代の上流階級は、肉や魚介類、果物などの高蛋白質・高プリン体の食事を好んでいました。プリン体の過剰摂取が痛風発症の一因となります。 ・ワインの飲酒も痛風のリスクを高めます。ローマ人はワインを水代わりに飲んでいたため、カエサルも例外ではなかったでしょう。 ・運動不足も痛風発症の危険因子です。カエサルは軍人として活躍しましたが、上層階級の生活は概して運動が少なかったと考えられます。 つまり、美食だけでなく、高プリン体食品の過剰摂取、アルコール飲料の常飲、運動不足など、当時の上流階級の生活習慣全般が痛風発症の原因となっていたと推測されます。