実は、年中さんからお箸メインというような謎のプレッシャーを与える、幼稚園(認定こども園?)の方に問題があります。
あきらかな説明不足ですし、カリキュラムとしても配慮が不足しています。
たとえば、竹馬に乗れる子、乗れない子。自転車に乗れる子、乗れない子。
これらをなかば当然のように竹馬、自転車乗れて当然というプレッシャーを与えられたら、子どもでなくてもイヤでしょう。
マッチョな人だったら、向上心が身につくとか失敗が学びになるとか強弁しますが、出来ない当人は劣等感のかたまりになります。
お箸も、うまく使えなければ恥ずかしいとか、年中さんなら使えて当然のような前提で園のクラスの雰囲気が固められていくと、当然、落ちこぼれが出てきます。4,5歳になれば豊かな言語コミュニケーションもとれるので、ある種のいじめのような状況さえ生じかねません。
実際には、幼稚園もゆるやかな導入を目指しているのかもしれませんが、現実問題として、保護者であるあなたや他の家庭には、焦りや不安を感じさせる伝わり方をしているわけです。
これは、幼稚園そのものの質の問題。担任の言葉や幼児の発達への未熟さみたいなものが、悪い方向に影響していることから来ている問題かもしれません。
ただ、幼稚園の担任を疑ってみても、出来る先生もいればダメダメな先生もいるわけで、しかもダメだからといって交替させるわけにもいきませんから、率直に次のようなことは伝えていいと思います。
「年中から箸を使えなければと、焦っています。親の思い過ごしかもしれませんが、実際にうまく箸が使えない子のことは、先生はどう考えていますか。家庭でも使えるような工夫をしたいですが、何かよいアドバイスはありますか」と。
クレームを言うと相手の先生も委縮しますので、遠回しに、変なプレッシャーを与えられて親子で困っていると察してもらえるようなコミュニケーションをとってみて下さい。
担任や園長がそれで納得いく応答をしてくれるのか、ぜんぜんダメなのかによっては、その幼稚園(認定こども園)でわが子が劣等感を抱きながら卒園まで在籍していいのかどうかも考えてみて下さい。
なかなか他の幼稚園や保育園との比較は難しいですが(転勤でもしなければ通っている園のことしかわからないから)、世のなかには、きちんと年少さん、年中さんたちの発達の見通しをもって、ていねいに個人に関わってくれる園があります。
なるべく、自分たちやわが子に責任があると考えないでください。なにより、お子さんがのびのびと楽しんで食事をして、他の子どもと関わりながら箸の使い方などが自然と身に着くことが望ましいと思います。
そのための応援と見守り、けっして焦らせない関わりを大切にしたいですね