費用がどのくらいかは、現物を調律の方に診てもらわないと判断できません。想像できることとして、放置されてあった部屋の環境の湿度が極端でなければ、5万円くらいかなと思います。 もし湿気が多くてカビが発生するような部屋だったら、内部の木製部品や羊毛部品が膨らんだりして動きに影響が出ているかもしれません。それが鍵盤部分やアクションを本体から取り外して持ち帰り修理が必要なくらいの状態なら、費用は倍くらい掛かりそうです。逆に寒冷地の住宅で冬季は暖房によって過乾燥状態になる環境でしたら、木部のネジれ、パーツを固定しているネジの緩み、調整に時間も掛かり、もしかしたら何百もある調律用のピンを打ち込んである厚い板に影響が出て緩くなって弦の張力（一本約90Kg、総張力20t）に耐えられず、少し太いピンに交換が必要な場合もあります。そうなると交換が必要なピンの数にもよりますし、他の木部に割れが入っていたりしていると、それらを修理するには修理工房へ運ぶこともあるので往復の運搬費用も加わりますので、そのような状態であれば相当の金額になります。 殆どのピアノがそうだとはいうわけではありません、先ずは診てもらいましょう。その上で内容の説明とともに、見積金額をメモでもよいので出してもらい、それに納得してから調律などの作業を依頼しましょ。もし納得できなければ質問をして、場合によってはセカンドオピニオンを取ることも考えてください。