ないです。
時代遅れとは言いませんが、昨今のNBAの戦術のトレンドからはずれていると言えます。
NBA以外ではYouTubeで日本の女子大学バスケが採用しているのを見たことがありますが、他ではほぼ一切見ないです。
そもそも展開のパターンが多すぎてNBAの練習量でも浸透するのに何ヶ月も掛かるので、アマチュアのレベルではなかなか難しいということもあります。
後述する短所で述べますが、現代のディフェンスに対抗するとどうしてもパスコースが限定的かつ、アングルが不自由という問題も起きますが、女子だと男子ほど高さもなく、瞬発力もないのでインターセプトやトラップが遅いので現代では女子の方が合っているのかなとも思います。
他の国に比べてオフシーズンという概念があまりない大学女子バスケでは合った戦術かもしれません。
まあ今の時代他に優れた戦術があるのでわざわざ採用することもないですが。
長所としてはボールをシェアするからディフェンスは的を絞りづらいこと、常に1on1を仕掛けられるスペーシングが出来ていること、くらいですかね。
短所はたくさんありますし、上記の長所も裏を返せば短所になりえます。
・ボールをシェアしなければ真価を発揮しないということはエースにボールを集めるのと、ボールのシェアのバランスを考えなければならないこと
・1on1を仕掛けられるスペーシングと言ってもアイソレーションするわけではないく、基本距離が決まっていてそこまで広くないためヘルプが素早く強力だとすぐ捕まってしまうこと
・エントリーがビッグマン(でなくてもいいけど)をハイポスト、ローポストに構えさせることが多いため、ディフェンスからの切り替えが遅くなりがち
・ローポストのスペースが狭く、アングルがイマイチなためローポストに強力な選手を配置したときに有効に使えない場合がある(実際シャックのいたレイカーズではブルズのときに比べ、複数のオプションを削ってまでシャックにスペースを与えていました)
・ドライブが強力な選手がいても相手のヘルプに捕まりやすい配置が多い。もしくはウィングやガードの選手のフィニッシュがゴール下までいけずにジャンパーになりやすい(ジョーダンやコービーのようなストップからのシュートが得意な選手にはいいですけど)
このくらいですか。
現代ではトライアングルよりかなりスペースに気を使って戦術を組み立てますし、攻撃への初速の速さも重要になり、トランジションからの流れで3Pを打つことももはやオプションの1つです。
例えばロケッツなんかはリバウンドを取った選手と一緒にハンドラーが上がってそのままいろいろ省略してホーンズに移行したりもしますがトライアングルではそれが出来ません。
ゴール付近のスペースを空けてバックドアを狙うプリンストンは今でもその考えが息づいていますが、トライアングルはそうでないので、本当の意味で使っているチームはないです。