一浪後に入学した早稲田大学政治経済学部で仮面浪人を経験し、50年前の1975年3月にどうしても入学したかった京大経済学部に入学した者です。自分の仮面浪人体験は1974年5月ごろからの約50年以上も前のことであり、入試制度や大学での単位制度が今とは大分違いますので参考にはならないと思います。また大変長文になってしまい申し訳ありません。
当時の大学進学率は38%程度で、現在の55%程度に比べると低い時代でしたが、今のような少子化の時代ではなく18歳人口は160万人程度とはるかに多かったので受験競争はより激しい時代でした。従って高校卒で進学せずに社会に出る方々も多く、大学に進学するだけでもありがたいという時代背景がありました。京大や東大をはじめとする旧帝大、東工大、一橋や早慶等の超難関校に入学するには今のような現役志向が強い時代ではなく、一浪や二浪が当たり前の時代でしたが、仮面浪人については卑怯者や裏切り者とみなされてしまう傾向がありました。また高校の進学指導の先生や予備校や進学塾の進学指導担当者からも受験方法としては論外と考えられており、今の様に仮面浪人が受験方法として、ある程度受け入れられている時代ではなかったことをご理解ください。
真の志望大学の入学試験受験に当たってご心配な点があるものと拝察しますが、その入学試験の時点までに仮面先の大学を退学する必要はありません。仮面浪人に成功して真の志望大学に受かった場合は、今通っておられた仮面先の大学の退学届の提出を直ぐにでも提出する必要があります。二重学籍の問題については退学の許可日が3月31日付であれば問題は発生しません。
当方の経験した退学手続きについて参考までに説明します。私は1975年3月25日前後に早稲田大学政治経済学部の学生課に出向いて、仮面浪人していたことは黙って家庭の事情で大阪に戻ることになったので退学する旨の退学届を提出し、同年3月27日付での退学許可書を万が一の二重学籍対策に備えて発行してもらい大阪の実家に早稲田大学から送付してもらいました。最近の仮面浪人の成功事例では、退学届の受理には仮面先の大学の教授会の承認や、学部長や指導教授等との面談が必要な場合がありますが、私の場合は学生課に退学届の提出と学生証の返却のみであっけなく終わってしまいました。