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全館空調システムの種類の1つで壁内に冷暖房の風を送り込み、輻射熱を利用し家全体の空調を行うといったシステムがあるのを知り、気になっています。(夏は小屋裏から、冬は床下からです)

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回答(2件)

以前、戸建て用全館空調システムの販売をしておりました。 その時分の経験を元に回答をさせて頂きます。 長文になりますが、ご参考になれば。 •部屋中どこに居ても温度差が無く快適 •ヒートショックで亡くなった人数は交通事故より多い!洗面脱衣室も快適な空間に! •個別エアコンが不用な為、自由な間取りや広い空間が作れる(吹き抜けも可能!) •個別エアコンに比べて電気代が安い •太陽光発電やエネファーム(古いかな?)と組合わせたら実質電気代は0! まるで夢のようなシステムですが、現実は違います。 まずは全館空調システムの共通デメリットから •単独システムの為、夏場に故障したら地獄となります。住宅の断熱性が高いので蒸し風呂みたいになります。 空調機自体はダイキン、東芝、三菱など大手メーカーだと思います(自社独自のシステムと謳われていても室外機までは作れませんので、必ずOEMされてます) 特殊なシステムを組んでますので、メーカーのサービスマン以外修理出来ません。 私が経験した最悪のケースを話ますが、盆休み時期に故障してしまい修理を行う日まで2日を要しました。 結果、母親と1歳の子どもが家の中で熱中症になり入院するまでに至りました。 •局所的な温度調整が不可能 例えばお子様が部活などから帰宅された場合、個別エアコンなら1台だけ設定温度を下げて冷やすことが出来ますが全館空調の場合は不可能です。暑がりの人、冷え性な人がそれぞれが共同生活をする場合に温度調整が困難です。 「快適な温度、湿度」なんて正確な定義は存在しません。 性別、年齢、健康状態、それぞれによって「快適な環境」は違います。 当時は、 「個別にルームエアコンを併用して下さい」 「扇風機を使うなど、ちょっとした工夫で」 と、案内していましたが、この時点で快適なシステムから遠ざかっています。 •電気代が高い。 事前にお調べすることをお勧めしますが、「電灯」か「動力」かです。 もし動力電源タイプでしたら、電灯とは別で月々基本使用料が発生します。 空調システムの電気代は室内の環境より、室外機の環境に左右されます。 いくら建物の断熱が最高級でも、外部が酷暑なら室外機で放熱(正確には圧縮機で90度近くまで熱くなった冷媒を冷やす)がスムーズに出来なくなる為、負荷がかかります。 「電気代が高い!」とクレームを入れても、「設定温度を下げて下さい」と軽く流されてしまう場合があります。 住宅の規模にもよりますが、月平均で1万以上はするかなと。 •カビについて 私が販売していた製品はダクト式であった為、その経験を元に話をします。 システムの入れ替え時にダクト内部を確認しましたが、ダクト内部は多かれ少なかれ必ずカビはありました。 冷房の場合、ダクト内部を通る空気は15℃〜20℃になります。 この環境下にてカビが発生せずに住宅用で安価なダクトを発明出来たら大金持ちになれます。 確証が無い話で申し訳ありませんが、質問者様の検討されているシステムもそうですが、狭所に冷気が通りますのでカビ発生のリスクは高いと思います。 壁の中は断熱されており、外部からの熱を遮断するので結露しません! って営業担当者なら言うと思いますが、、、 ただ、全館空調システムの場合はダクト式もそうですが、普段の生活では見えない箇所で結露してしまうので厄介です。 数年後に屋根裏がカビ塗れになっていることに気付いても時すでに遅しとなります。 •空気が綺麗 花粉除去率90%、髪の毛の断面より小さいPM2.5も除去可能! 販売文句として多様してました(笑) ですが、花粉やPM2.5はベランダ、窓、玄関などの開け閉めによりバンバン室内に入ってきます。 確かに24時間換気のフィルターである程度は除去は出来ますが、それ以外からも大量に入って来ます。 正直、「そんなに意味無い」と強く思います。 因みに、コロナやインフルエンザなどの「ウィルスにも効果有り」と説明した場合は薬事法違反になりますので、もし営業担当者がそう説明した場合は注意して下さい。 •故障した場合に騒音が出る 恐らく、屋根裏のスペースを利用して室内機を設置すると思いますが、故障した場合に機械独特の金属音や振動が発生する場合があります。 2階は寝室として設計することが多いので、夜中に壊れてしまったら睡眠の妨げになるリスクはあります。 質問者様の検討されているシステムについて 初めて見るシステムですので、知識が乏しいので、有意義な回答は出来ませんが、暖房に関しては積水が採用しているシステムに似てるかなと思います。 暖かい空気は上昇する為、床面に吹き出し口を設けるのは理に適っていますが、デメリットとしては吹き出し口の上部や周辺に物が置けないこと、小さなお子様が怪我をしてしまうリスクがあること、吹き出し口内部に貴重品(新築で若い夫婦の場合は結婚指輪が多い)を落とした場合に取り出しが困難であること、飲み物や液体を大量に溢した場合は最悪床下ダクトの取り替えになることがあります。 暖房の効きに関しては、昨今の気温から考えると効果は有ると思います。 ですが、全館空調に共通する欠点は家全体が暖かくなるまで時間を要することです。 冷房に関しては、正直分かりかねます、、、 ただ、壁内を冷気が通るのであれば、家具設置に制限が出ると思います。 また、壁内には色々な設備の配線や配管、下地材や配線用ボックスが仕込まれますので、それらとの兼ね合いは本当に大丈夫なのか。 寝室、洋室の間仕切り壁はどう考えるのか。 など疑問点があります。 個人的にはサイトを見る限り、熱計算(1m2あたり何カロリーの熱量で計算するか)の考え方が明記されていないので、本当に冷えるの??って考えてしまいます。 もし効果が無い場合は、後で個別にルームエアコンを設置すれば良いと考えられるかもしれませんが、ルームエアコンは外壁と室内に穴を開けないと設置出来ませんので、家の気密性は著しく低下します。 最後になりますが、約20年前に「これからは全館空調が普及する!エアコンの時代は終わる!」と教えられました。 ですが、今なお全然普及していません。 アメリカ、欧米諸国では全館空調が当たり前と言われる方も居ますが、日本には四季があり梅雨があります。そもそもの環境自体が違います。 ホテルや劇場など開放感がある空間は全館空調だ! 大規模施設は吹き出し口の風量や吹き出し温度を細かく自動制御しているので可能となっており、そんな制御は戸建て住宅では不可能です。 確かに全館空調は良いシステムで満足している人も沢山いらっしゃいます。 ですが、満足出来ない場合のリスクが余りにも大き過ぎます。 検討されているシステムの営業担当者、工務店と良く相談して判断して下さい。 本当に個人的なアドバイスになりますが、私としてはお勧めはしません。

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私は2年前に注文住宅を建てました。その際、空調システムについても自分なりに研究しました。その結果、澄家という第一種換気システムを採用しました。冷暖房については、エアコンによる個別空調にしました。 質問にありました、ホームページを見たところ、この空調システムは、一部に澄家という第一種換気システムを採用しているようです。問題は、この澄家は、換気システムであり、冷暖房するためのシステムではないということです。澄家は、床下空間を利用して、空調するのですが、壁面内に空気を通すことを想定していません。 紹介のあったホームページをみたところ、断熱構造として、壁の中に発泡ウレタンによる充填断熱、これに加えて、フェノールフォームによる外断熱を採用しています。この構造だと、壁面に空気を通す空間がありません。質問者さんは、この点を意識してだと思いますが、胴縁内に空気を送り込むというシステムと理解されているようです。どのように壁面内に空気を通すのかについては、ホームページでは紹介されていません。ですから、質問者様の質問に正確に答えることはできません。ただし、推測を交えなながらであれば、参考になることを伝えることができます。以下、続く。

カネカのソーラーサーキットという空調システムがあります。この空調システムは、外壁を二重通気構造にして、外壁内に空気を通すというものです。質問者様の空調システムは、どうもこれと類似しているのではないかと推測されるのです。 https://www.schs.co.jp/science/  このソーラーサーキットについては、おそらく20年以上前から存在するものです。定評があるかどうかは、私自信、答えることはできません。  しかし、気になる点は幾つかあります。  外壁の断熱材と内装材の間に通気層を設けて、この空間に空気を通すのですが、この通気層の厚さが約20mm程度のようです。この20mmの通気層が施工において確実に確保できるのか疑問です。また、通気層が確保できたとして、1時間にどの程度の量の空気が通過できるのか。以下、続く。