まず品薄に関しては、私はむしろ昨今はスケールモデルよりもガンプラの方が入手し易いとさえ思います。ガンプラの種類が膨大な数になっているので、再販されるまでのサイクルも自ずと長くなり、狙った品物の競争率が高い中では簡単には買えないのは事実ですが、生産量や新商品が発売される可能性においては、今やガンプラを含むキャラプラがスケモを圧倒していると思います。
都内に数十年前からある老舗の模型店の店主と話すと、今はスケールモデルを漫然と置いていても商売にならないので、自ずとキャラプラの在庫比率が高くならざるを得ず、特にガンプラの再販品に関しては入荷しても店頭に並べる間もなく売れてしまうので、商売は非常にやりづらくなったそうです。スケールモデルは主に常連客が取り寄せで購入していく事例ばかりだとか。
言い方を変えれば、ガンプラは高回転商品なので、品薄でありながらもタイミングさえ合えば買う事はできるのです。私は中学生だった40年前に一旦やめて以来、4年ほど前に再び作るようになったのですが、確かに最初の頃は何処に行っても商品が見当たらず、欲しいものがなかなか変えませんでした。一部商品は再販自体がなかなかされず、されても数量が少ないせいで未だに買えていないものもありますが、その傍らでそこそこ手に入ってはいます。例えばHGシリーズは現時点で260種類くらいの一般品がありますが、そのうち9割以上はこの4年の間に何度か再販されています。
ネットで入念に調べると、再販品がメーカーから問屋に納品される予定日はある程度事前に把握することができますし、その予定日から各小売店に並ぶタイミングには店ごとの法則性があるので、少し慣れてくるとその日に合わせて店に行き(そこでも運が作用しますが)、首尾よく買える…といったことが普通に起こります。どうしても店舗数が多い地域が有利にはなりますが、通販や予約に対応している販売店もありますし、通常品ではなく限定品であれば公式通販サイトでという手もあるので、普通に構えていれば月に1体ぐらい作るペースは維持できると思います。
私などはバカなもので、ガンダムベース(メーカー直営店)の入場抽選に応募したり、会社帰りに量販店をハシゴしたりした時期がありまして、多い時は通販と合わせて月に20個ぐらい買ったこともあります。だからという訳ではありませんが、品薄は事実でも、ガンプラが「何処に行っても売っていない」という話には「そんなことはないよ」と答えます。
社外品の使用に関しては、界隈独自の面倒臭さがあるのは確かなのですが、実際にAmazon等で販売されている社外品デカールには、汎用性が高いコーションマークやナンバリングだけでなく、作品ロゴなどをそのまま模したものもあったりするので、キット本体の版権者の利益を守るという意味では否定されるべきかなと思います。個人で楽しむ分には割り切ればいいのにとは思いますけどね。
私が初めて作ったプラモデルは日東科学「サーキットの狼」シリーズのポルシェ930ターボでしたし、その後もマルイのカーモデルを数多く造りましたが、今はもちろん手に入りません。そのほんの5年後くらいに大ブームとなったガンプラ(旧キット)は、今でも買うことができます。品薄は如何ともし難いですが、供給状況としてはどんなプラモデル商品よりもガンプラは「太い」と思う次第です。