そうだったか？と思い、先週のＮＨＫ杯をオンデマンドで改めて見直しての感想です。 現在の対局規定が「終局時のダメ詰めも、１手ずつ交互に行う」が定められてから、どの棋士もダメ詰めを普通の着手と同じように打つようになったという印象が強いですが、依田さんは昔と全然かわらないダメ詰めしているな、って真っ先に思いました。 ダメの場所に放り投げるように、ほいほい石を詰めていくんですが、今の規定になる前って、あんな風にダメを詰める棋士はたくさんいました。 しかも、昔は、ダメ詰めはもう着手に意味がないので、１手ずつ交互でもなく、連続して石をおいて、ダメ詰まりで手入れが必要なところは「そこ手入れ」と示して手を入れさせる感じで、ダメツメをしている間は、かなり雑な石の置き方でも、「さっさとダメ詰めを終わらせて整地する」って言うのは、普通の棋士の感覚だったんでしょう。 確かに、一方の棋士が、ダメ詰めも丁寧に１手として打っているのに、依田さんが空いているダメに放り投げるような感じで置かれると、知らないで見てたら「何だ、石の置き方の態度が悪いな」と感じるかもしれません。 依田さんにしてみれば、「ダメ詰めを、以前からずっと同じようにやっているだけ」なのかもしれません。 こんなことで、態度が悪いとか、知りもしない私生活まで言われたらたまりませんね。