ドイツとロシアの対立の背景には、以下の要因がありました。 ・バルカン半島をめぐる勢力争い ドイツはオーストリア=ハンガリー帝国を支援し、ロシアはスラブ系の民族を支持していました。この対立がバルカン問題を引き起こしました。 ・植民地獲得競争 ドイツとロシアは新たな植民地を求めて対立していました。特にドイツは遅れをとっていたため、ロシアとの対立が深刻化しました。 ・パンスラヴィズムとパンゲルマニズムの対立 ロシアはスラブ民族の保護者を自認し、ドイツはゲルマン民族の指導者を自認していました。この民族主義的な考え方が対立の一因となりました。 一方、ヴィルヘルム2世がロシアとの再保障条約の更新を拒否したのは、ドイツがロシアとの同盟関係を重視しなくなったことが理由です。ドイツはオーストリア=ハンガリー帝国との同盟を優先するようになり、ロシアとの関係が疎遠になりました。