あのフィリップ・レイミーという人は歴史書専門の本屋の主人で、被害者のアラン・フォスターに会ったことがあるかとジェーンに聞かれて、"Once or twice. He seemed pleasant enough. Never paid very much attention."と一、二度会って、感じの良い人だったが、大して注意は払わなかったと答えています。 ただ、被害者は手に入れた家の元々の持ち主で80年以上前に亡くなったウォルター・ベックワースについて郷土史に詳しいレイミーにも質問していたはずなので、あまり注意を払わなかったというのは嘘だと見抜かれたのだと思います。 後でレイミーは、ベックワースの隠し遺産に関する手掛かりを手に入れたと言っていますので、それが表ざたになるのを恐れて惚けたのだと思います。